昨日、今遠征で二度目となるオモト岳登頂を敢行しました。
(もう一カ月近くこっちに居るのに二度目って^^)
3月30日からいきなり高気温になるもずっと強風が吹き、そしてオモト岳上部は雲に覆われています。
こんな時は採れる虫の種類が制約を受けるので本当は登山を避けたいのですが、4月最上旬に
一度も登らないわけにはいかないと判断し行ったものです。
本日はその一部について報告しておきます。
下界はそこそこの天気なのですが、登山口まで来ると風で膨らんだ雲が空一面に広がっている
こともあり、採集欲を見事に削いでくれます(僕はここで引き返すことも多い^^)。
こんな日は原生林内の山道は暗く、視界が極めて悪いためサキシマコブヒゲカミキリをはじめ立枯れや
倒木で採集する虫は早々と諦めます。
こうした中でも狙えるのは、やや明るい谷間に張り出したヤンバルアワブキの葉に後食のため
集まって来るムネモンウスアオカミキリ。
山の中腹辺りまでは雲の切れ間があったりしますが、とにかく風が強いので比較的煽られていない
場所の木を探さなければなりません。
これがなかなか、無い・・・

そんな木の梢を丁寧に、丁寧に掬っていくと・・・
はい採れました^^
でも残念、エリトラにちょっとスレのある♂です。

ゆっくり上りながら、丁寧に掬う作業を繰り返すと、二頭目の♂です。
これはちょっとくすんでいますねえ。キズは無いので羽脱直後かなあ。

晴れ間の出た時、風当たりの弱い低い木に行き当たりました。
下からよーく覗き込むと、食痕のある葉の近くに・・・
おお、あれぞムネモンのシルエット!
(ちょこっとアンテナも見える^^)
本日最も重要な写真です。

丁寧に掬い採ると、大き目のほぼ無キズの♂です。
これは良い^^

とにかく、この虫は当てずっぽうに掬いまくるのではなく、よく目で見た上でネットを出した方が良いです。
オジャマムシたるイワサキキンスジカミキリもムネモンの何倍も居ますが、ルッキングで見つける限り
不思議なことにムネモンの確率が極めて高いのです。
(まあ、虫体が大きいので目に付き易い等の理由はあります^^)
そうこうしているうち、遂に♀が採れました。
完品ですが、ちょっとスレが。 でもいいや、大きいし^^
活発な♂と異なり動きが緩慢なので、TG-3深度合成のエジキだあ。カシャカシャカシャ・・・
触角までクッキリ^^

この後、下山の途中でもう1♂を追加しましたがドンチビの上に触角切れ、さらにスレが酷かったので
即リリース。
結局3♂1♀を持ち帰りました^^
気温が高いため虫の動きは活発のようで、晴天・微風なら倍の二桁にとどいたのにと残念。
今季のムネモンも最盛期を迎えているようです。
♂は別にイランけど、大きい♀はもうちょっと採っておこうかな^^
明日はこれ以外の成果について報告しますね。
タグ : ムネモンウスアオカミキリ
カテゴリ : カミキリ
今月8日に石垣島に来て以来、初めてオモト岳に登頂して来ました。
え、今頃? 何やっとんじゃい!
と言われそうですが、なるべく無駄なことをしないのが今回の目標なんです^^
これまでの天候・気温等では登ったってほぼ成果が無いのは学習済みですので。
実は昨晩が異常に寒かったため今日までは登頂を控えようと思っていたのですが、朝から雲一つ無い
完全な晴天が広がっていたのでジャブ程度、全体の様子も見るつもりでちょっくら行って来たわけです。
青空にクッキリと浮かび上がるオモト岳。
こんな日なんて滅多に無く、これなら登っても良いなと思わせるに十分です。
ただ、やはり風がまだ涼し過ぎる感が強いなあ。

懐かしい山道をゆっくり歩きながら、ムネモンウスアオカミキリのポイントとなるヤンバルアワブキを
チェックします。
うーん、今年は例年よりちょっと芽吹きが遅かったのだろうか。若葉の発育状況があまり良くない・・・

尾根筋から見る山頂と下界。
空気が澄み切っていて、これほどクリアに見えるのは珍しいですよ。


山頂に着きました。あれ、三角点の位置がちょっとズレているぞ。もうホントにテーゲーなんだから。
でも今日は景色が本当に美しい。

コーラル・ブルーも綺麗だなあ。

今日は半日オモト岳に居ましたが、風が未だ少し涼しい他は太陽光も照り付けて相当に汗もかきました。
オモトウスアヤカミキリが採れそうな一画もありましたが、今日は気分でビーティングネットを持参
しなかったので次回の課題です。
気になったのは虫達の姿が殆ど見られなかったこと。
例年ならこんなに天気が良い日は各種の微小昆虫等がそこそこ見られるのですが、今日はほぼ
目に出来ませんでした。これはちょっと認識・留意しておく必要がありそうです。
もちろん、目標はしっかり確保しましたよ^^
本種の発生はまあ、これからですね。

本日驚いたのは、オモト岳山中で他の採集人には数人にしか会わなかったこと。
昨日オオヒゲブトハナムグリのポイントで見たように、現在石垣には相当数の甲虫屋が入っているはず
なのですが、昨日同様に彼らの殆どはオオヒゲブトの方へ行っているわけです。
分かる気もするけど、ちょっと意外でもあるな。
気になったので今日のオオヒゲブトの様子も聞いてみました。
晴天で穏やかな採集日和、しかも日曜日なので、やはり昨日同様に大勢の採集者が参集したようです。
そして成果は如何に?
これはもう、メルマガネタだな^^
タグ : ムネモンウスアオカミキリ
カテゴリ : カミキリ
幻想的な美しさで珍品の座から落っこちた今でもカミキリ屋の所有欲をくすぐり続けるのが本日の
主題ムネモンウスアオカミキリ。
石垣島では実質的にオモト岳周辺が唯一のポイントで、出現期の春には山中で多くのカミキリ屋と
遭遇することになります^^
去年は現地の某標本商さんとも毎回すれ違ったなあ。
まあ変わり映えしないリストを賑わすには格好のアイテムですからね^^
正真正銘カミキリ屋の僕ももちろん大好きなカミキリの一つです。
昨年春はそこそこ個体数が多かったですね。
ヤンバルアワブキの葉に留まる♂♀のスクープ写真^^
現地で採るのも良いですが、生態をよく知っていると材採集なんかも可能です。
よって、こんなところでも採集出来ちゃう、ってわけです^^

写真が見つかったら関連記事を載せますが、材から脱出させても本種はまあまあ本来の色彩を
発現しているのでちゃんと標本に出来ます。
そこが同じサペルディーニのヤツボシカミキリとは違う点です^^
今春も大手を振ってオモト岳のヤンバルアワブキを掬いたいんですけどねえ。
さて、例の件はどうなるか・・・
タグ : ムネモンウスアオカミキリ
カテゴリ : カミキリ
八重山の春の人気カミキリであるムネモンウスアオカミキリのホストがヤンバルアワブキであることは
よく知られています。
ただ現地で会う採集者の中には、ヤンバルアワブキを同定できないので、どの木がそうなのか
教えてもらえないかと聞いてくる方が実はかなりおられるのです。
そこで今日はそれを知って頂きたく幾つか写真をアップしておこうと思います。
まずは今年採集したムネモンウスアオカミキリの♂。
形容し難い、何とも言えないそそられる「ブルー」ですよね^^


野外ではこんな感じでヤンバルアワブキに留まっています。
葉の表に居ることも、裏に居ることもあります。

葉裏の巨大♀と、それに引き寄せられた♂
(マジ、生態写真屋にも撮れないスクープ写真です^^)
これはヤンバルアワブキの葉に付けられた成虫の食痕。
主脈を齧る場合が多いのですが、それ以外の部分を齧る場合もあります。


春、花が満開のヤンバルアワブキ。
この花もこの木を見分けるポイントの一つです。
場所によってはこの花にはオオヒゲブトハナムグリやマツダクスベニカミキリ等が誘引されてきます。

葉の形状がよく分かる幼木の写真を挙げておきましょう。

実はこれにはアオバセセリが産卵に来ていたので、若葉を裏返してみると卵が二つ付いていました。
アオバセセリの幼虫は幼木を好むんですよ^^

かつて石垣島にダートの道がまだ多くあった頃、路傍のヤンバルアワブキ幼木にはアオバセセリの
幼虫の巣がたくさん付いていたものです。
この巣も木を同定する良い目印なのですが、近年はなかなか目に付かなくなり寂しい限りです。
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カテゴリ : カミキリ
あまり見る機会の無い蛹シリーズ。
本日は石垣産ムネモンウスアオカミキリ・ペアの蛹のご紹介です。
成虫のスガタカタチはよく知られていますが、蛹や幼虫となると探すのが俄然難しくなるのでなかなか
写真で見る機会はありませんね。
ついでに成虫でも滅多に見る機会の無い極めつけのバラエティをお見せします。
本個体は既出ですが、かなり強烈なので別背景で撮った写真を載せます。

どうでしょう、いわゆる「ムネモンウスミドリカミキリ」とでも呼ぶべき素晴らしい個体です。
しかも最大級の♀ですから採った瞬間は狂喜したのを思い出します^^
で、本日の主題の蛹です。典型的なサペルディーニ族のフォルムですね。
南方ではあまり栄えているグループではないので、八重山でこうした形状の蛹を見ると非常に不思議な
感じを覚えるんですよねえ。
上2枚が♂、下2枚が♀です。




顔面の複眼周りの剛毛が印象的です^^
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カテゴリ : カミキリ
八重山における春の人気種、ムネモンウスアオカミキリ。
今春もオモト岳ではこれを狙った何人ものカミキリ屋さんとお会いしましたし、これを主力とする(^^)
現地標本商とも毎度遭遇しました。
いずれにしても本種は、所有欲をそそる何か特別な存在のようです。
遅くなりましたが、今日はこれまで採った中で最高と言える素晴らしいバラエティを紹介します。
ブルーならぬ「グリーン」の巨大♀です^^

基本的に本種は色の変異に乏しいのですが、これにはビックリしました。
大きかったこともあり、最初はラミーカミキリのように見えましたから@@

以前はなぜか珍品イメージがあったムネモンウスアオ。
天気の良い日に行ってヤンバルアワブキを救えば誰にでも採集出来ます。
あなたも次はこんな色違いを狙ってみては?

オフにでも、ノーマル色との比較等も行ってみますね。
タグ : ムネモンウスアオカミキリ
カテゴリ : カミキリ
八重山の春を代表するカミキリたる、ムネモンウスアオカミキリ。
その発生期は意外と長く、今期は冬の寒気の影響でやや発生が遅れる傾向もあったのですが
そろそろ終盤を迎えています。
ある日のムネモン採集の一コマです。
ホストであるヤンバルアワブキを見上げると、梢の葉裏に何かが止まっているのが見えます。
おっ、居た居た。これは結構大きな♀だぞ^^
注意深く真下まで近付くと、その葉の上に突き出たアンテナが見えるではありませんか。
これはラッキーです。まず♀が葉裏に止まっていた所に、飛来して来た♂が吸い寄せられたようです。
条件の良い日に何回通っても、こんな場面は滅多に見ることが出来ません。
注意深くカメラを取り出し、ゆっくりと上方に向けます。
こうした葉に止まるサペルディーニの仲間はとても敏感で、ちょっとした周りの不自然な動きを察知して
直ぐに落っこちてしまうからです。
でも、こんなスクープ場面を逃すことは絶対に出来ません。
全神経を集中して何回もシャッターを押します。
逆光だし風に梢が揺れるので非情にやり難い・・・

撮影が終わり、ゆっくりネットを差し出して2頭とも無事に御用に出来ました^^
ヤンバルアワブキは上方に向かって葉が伸びるタイプの木なので、葉にムネモンが止まっているのが
分かっていても比較的採集に失敗することが多いのですが、今回は横に張り出した梢だったのが
幸いしました。
ネットの中で暴れまわるのでシャープな写真が撮れませんでしたが、ボケていても♀はとても横幅のある
巨大個体であるのが分かると思います^^

実寸を晒して誇張するのはあまり好きではないのですが、ゆうに16ミリを越える今期最大の個体でした^^
次の機会に今回採った極め付けの色彩バラエティの♀(しかも巨大^^)を紹介しますね^^
タグ : ムネモンウスアオカミキリ
カテゴリ : カミキリ
八重山の春におけるカミキリの代表格の一つがムネモンウスアオカミキリです。
名前のとおり体色は確かにウスアオなんですが、その言葉だけでは表しきれないほどブルーに深み、
奥行きのある不思議で幻想的な色合いを持つカミキリです。
そのように美しいこと、珍品イメージがあること等からこのカミキリに興味を抱く人は多く、初心者さんと
話をすると、とりあえず採ってみたいと口を揃えておっしゃいます。
そして実際にネットインして小躍りされている採集者をもう何人も見てきました^^
僕も八重山に訪れ始めた頃、やっと採った本種にとても感激したことをはっきりと覚えています。
これからもかつての僕のようにムネモンウスアオに魅了され、初めて出会った本種を前に興奮される
方々が絶えないのでしょう^^
さて、本種をはじめとしたサペルディーニの仲間は、成虫が後食に集まる樹木・草本(成虫のホスト)の
葉をネットで掬って採集する方法が一般的です。
ただ幼虫のホストが判明している場合が多い上に、食害部分や食痕が分かり易いため材採集を
やり易いグループとも言えます。
ムネモンウスアオの場合、成虫・幼虫共にホストはヤンバルアワブキです。
今年は既に成虫の発生は始まっていますが、まだ材中にはこれから羽脱して来る個体が居る
タイミングです。ちょっとある実験をしてみたかったこともあり、材での採集も行ってみました^^
食入材の樹皮を剥がすと・・・

♂の蛹が出て来ました^^

本種に限らず木本植物の枯れ木をホストとするタイプのサペルディーニは、幼虫が樹皮下を
食害した後、このようにボート状の蛹室を作る種類が多いです。
そして材を切断した断面の樹皮下近くに、何か虫のようなものが見えています。
その部分を少し削り取ると・・・

ムネモンウスアオの♀の新成虫です!
危なく切断するところだった@@
体は既に強固になっており、今直ぐにでも羽脱しようとしている様子が伺えます。この段階で多少は
「ウスアオ」に色付いているものの、まだこのようにくすんだ体色であるのが分かりますね。

これで前段に述べた「ある実験」の材料が出来ました^^
面白い結果が分かったらまた報告しますね。
ムネモンウスアオは基本的に採集は簡単だし通えば数は採れますが、まだ誰もやったことがない
試みを行ったり、新知見を得るのはとても楽しいですよ^^
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カテゴリ : カミキリ
4月も20日近くになり、「春の女神」ムネモンウスアオカミキリも実質的にほぼ終盤を迎えました。
先日の♂に続き、今日は♀の素晴らしい色合いをご堪能頂きましょう^^
この写真は全く偶然の産物ですが、野外の本種♀をこれほど近距離から鮮明に写した物は恐らく
無いと思います。
やっと訪れたムネモン日和のある日、7~8メートルの高さのヤンバルアワブキのこずえを掬っていると、
振動に驚いたと思しき虫がスーッっと弧を描きながら舞い降り、自分から5メートル程離れた崖の斜面に
留まったように見えました。
「今のは絶対ムネモンだ!」という確信があったので、ネットを投げ捨て、視線をそこから外す事無く
一点を見つめたままダッシュで駆け寄りました。
一面の赤土の上に、コバルトブルーの如く輝くムネモンウスアオ(しかも♀^^)の姿を見出すのに
全く時間は掛かりませんでした。

「お! みっけ!」
彼女は自分の行動に驚いたのか、全く微動だにしません。
さらに寄っていきます^^
シャッターちゃーんす!

これぞ太陽の下、間近に見たかった姿です^^
触角の基部も鮮やかな「ウスアオ」なんですね。

撮影が終わった後も、一生分眺めておきました。
デジカメ失くす前に撮っといて良かった^^
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虫というのは、生きている姿を自然の陽光下で、かつ自然な佇(たたず)まいを見るのが一番です。
なので、採集人にとってそうした姿を確認しつつ摘み採る時が最高の醍醐味を感じ取れる一瞬です。
僕は生態写真屋ではありませんし、それにこだわるあまり時間を浪費したり、逃がしてしまうといった
採集人にあるまじき行為は基本的にはすべきでないと何時も思ってはいます。
たとえば今日紹介するムネモンウスアオカミキリについて言えば、ヤンバルアワブキの横にやぐらを建て、
そこに登って待機して後食にやって来る個体をその食痕とともに写し取るのが一番「美しい」姿である
わけです。
でも、さすがにそれは現実的ではないし、採集人としては本末転倒。
本物の生態写真屋でもそこまで迫れる人はまず居ないでしょう。
だから本種のような目の高さで本来の姿を撮影出来ない種類はネットの中の姿を撮っています。
いきなり捕獲されて驚いた虫としては自然のポーズはとってくれないかもしれませんが、少なくとも
生息現場で、そこで生きていたという証と共に、かつ臨場感のある形でその姿をお届けすることが
「最低限」、許されると考えます。
虫を指で押さえ付けて撮っている写真は最悪ですが、現場におけるネットの中およびビーティングネット
の上というのは、そうした意味で「虫に」許してもらえるギリギリのラインだと思っています^^
この概念については言い足りない部分も多いので、いつかメルマガでも触れますね。
前置きが長くなりましたが、いよいよ今日の主役の登場です。
八重山の春の人気者、ムネモンウスアオカミキリの♂です^^
自然光の下で見る本種の色合いはことのほか素晴らしく、何度採ってもいつもしげしげと見入って
しまいます。
本種に関してここまで撮影にこだわる人も居ないと思うので(逃がすのを恐れるので^^)、いろいろな
カットを載せてみます。
その究極の色合いを存分にお楽しみ下さい^^






(参考)
ムネモンウスアオカミキリ♂の後食実験
今日はムネモンウスアオカミキリの♂を堪能して頂きました。
次は♀の、偶然から撮ることが出来たスゴイ写真をアップしますね^^
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