キボシフナガタタマムシ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

キボシフナガタタマムシ、そろそろ最盛期^^(2015.6.7)

6月の旬の虫は、ということで見に行ってきたのはキボシフナガタタマムシ。
波打ち際の砂浜に這うように生えるハマゴウに現れる変わったタマムシです。
そろそろ最盛期を迎える頃合いで、多い一画ではハマゴウの枝先を見ていくと次々に見つかります^^

早速居ました。
近付くと直ぐに動き出すので深度合成写真がなかなか撮れない虫です。
それに直射日光の照り返しの強い砂浜なので、デジカメ操作をしているだけで汗ダラダラ・・・

柔らかい花弁が好まれるため、花の部分に何頭も留まっている場面もよく見られます。

これは3頭が仲良く並んでいるところ。
周りの葉はかなり齧られており、糞も見えますね。

本種で面白いのは枝先で比較的長い間ホバリングすることで、何かアブを見ているようです。
形態といい、生息環境といい、生態といい、どうも日本のタマムシ離れしているんだよなあ。

(参考)
昨年見つけたキボシフナガタタマムシの産卵シーン

6月に八重山でゆっくり採集する機会は無くなると思うので、ちょっと多めに摘んでおきました^^

伐採木上のコーシュンシラホシハナノミ。そしてオマケ(2014.6.26)

八重山では種類数少ない大型ハナノミ類。
今日はその中でもホワイト感が強く美しいコーシュンシラホシハナノミの紹介です。

昨年の今頃、ヤエヤマキボシハナノミをはじめとした大型ハナノミの写真を載せたのですが、唯一
本種の写真が撮れなかったので1年越しのリベンジの意味もあったりもします^^

野外のヤエヤマキボシハナノミ等

夏の直射日光がガンガン当たる伐採木上のコーシュンシラホシハナノミ。
他種が薄暗い場所を好むのとは好対象です。

しっとりとした体表面なので、白紋がとても目立ち綺麗です。
我が国には黒地に白点を持つ大型ハナノミが数種類居ますが、その中でも最も美しいのでは?
大きいし、名前の響きも良し^^


おまけ。
この時期になると昼間の伐採地にはほぼ何も居ないのですが、ちょっと意外なタマムシを見つけました。
これまでは波打ち際の砂浜に生えるハマゴウの上でしか見なかったキボシフナガタタマムシです。

見ていると、産卵管を伐採木の表面に押し当てながら移動し、気に入った場所を探しているように
見えます。間違いなく産卵行動です。

以前ある文献で、本種のホストは枯れたハマゴウの幹(茎)ではないかという記述を見たことが
ありましたが、実際は海岸線の林内の枯れ木等でも広く発生しているんでしょう(ハマゴウの枯れ茎を
利用しないとは限らない)。
ちなみにここからハマゴウの生える波打ち際までの距離は50メートルほどです。

おまけのおまけ。
古い伐採木に留まるアオムネスジタマムシ。

与那国島にはとても多い本種ですが、何故か石垣島ではあまり個体数は多くないようです。
親戚のアヤムネスジタマムシの分布の中心が沖縄本島以北に偏っているのに対し、本種はそれ以南の
八重山方面に偏っているようです。

夏の大型タマムシと言えばマツに付く二種(ウバタマ・サツマウバタマ)が居るけど、暑いので今年は
いいかな。
去年6月の与那国ではたくさん採ったし^^

ハマゴウハムシとキボシフナガタタマムシ。海パン採集に良し^^(2014.6.20)

オモト岳のような山地帯には相変わらず分厚い雲が掛かっているので、帳面を消しておこうと海岸線を
流してみることにしました。

平野部では雲も薄くなり、切れ間から夏の太陽光が容赦なく降り注いできます。
こんな全く日陰の無い広い海辺を歩こうものなら、ムッとするような熱射に襲われ止ることの無い
汗が噴出します(汗 ←それこそ^^)。


南の島の雰囲気もあって眺めは良いものの、一般にこうした海岸に虫は少ないんですね。
直ぐにマイポイントへ移動します^^

猫の額程度のとても小規模の入り江で、ハマゴウがびっしりと生えています。

今年もたくさん食痕があるな^^
しゃがんで若葉を丁寧に見ると・・・

居た居た^^ ハマゴウハムシです。

じっくり探すと次々に見つかり楽しいです^^
葉と葉の狭い狭間に潜り込んだものも結構いますが、目立つので探し易いですね。



ただ食痕の数の割には個体数は少なく、やや端境期に近いかもしれませんね。
我が国では他に似たものが無く、斑紋も奇抜で美しい独特なハムシです^^

そしてハマゴウの先端部に留まる面白い形の虫に目が止まりました。

夏の海辺のタマムシ、キボシフナガタタマムシです。
波打ち際のタマムシとしてこれも異端児的な存在ですね^^

何故か石垣島では少なく、黒島や波照間といった周辺の島々の方が個体数が多いようです。
ポイントが狭いこともあり、今回はほんの数匹しか見つかりませんでした。

しかし夏の海辺で長靴履いての採集はツライなあ。
これらは海パン、ゾーリでの採集にピッタリの虫達ですね^^

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