甲虫(その他) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

土佐の平頭の芫菁(2017.12.7)

知人の方から頂いた土佐の平頭の芫菁。
いわゆるトサヒラズゲンセイ。
いやはや、スゴイ虫ですね@@

少し前から四国や近畿地方の一部で多産することが判りやや一般的になって来た感がありますが、
実物を見たことがない方は多かろうと思われます。
僕も標本は随分と入手しましたが、生きた国産の本種を見たことは未だありません。 
多産地の方に聞くと、採り方もなかなか面白そうなので何時かは自ら採集してみたいものです^^

実は、シンガポール在住中に遊びに訪れたマレーシアのキャメロンハイランドで、タナラタの街中を
飛んでいたヒラズゲンセイの♀を手掴みしたことはあります。
色も形も大きさも国産とほぼ同等で、イメージ的にはまあ採ったということにしておこう^^

他に芫菁(ゲンセイ)の仲間と言えば、地元の阿蘇地方の草原でナイターを行えばキイロゲンセイや
ツマグロキゲンセイ(奄美亜種も採集済)が来ますし、石垣島や西表島でのナイターでは
オキナワキゲンセイが採れます。
そう言えば数年前に中国地方の知人からクロゲンセイを頂き、ゲンセイ亜科のほとんどの標本が
一気に揃って喜びました。
実は阿蘇地方によく実態が分かっていない種類が居るとの話もあるので、地元民としてはいずれ挑戦
しなければならないのでしょう。
どれも局地的な虫で、縁の無い人にはとことん縁の無いグループの最たるものの一つと言えそうですね。

地元にもコイツが居れば楽しいんだけど。

マイコレ作成ついでの小話でした^^
(※出品物ではありません)

オオテントウがやって来た^^(2017.11.1)

今般、まだ自力採集をしたことのないオオテントウが知人の方から我が家にやってきました。
今秋羽化した新成虫で淡い黄色をしておりとても綺麗^^

この色は越冬後、活動するうちに赤くなり時期によっては赤と薄い色のものが混在するようです。
越冬させて赤くなった個体も見てみたいけど、これから引越もあるので今回は諦めざるを得ません。
残念~

近似的なハラグロオオテントウは地元に居るのですが、クワの木が少なくなってしまった今となっては
なかなか姿を拝めなくなっています。
両種とも肉食でちょっと工夫が必要ですが、いずれ飼育も楽しみたいものです^^

北虫の宝石(2017.10.28)

当ブログを始めて6年近くになりますが、これまでやらなかったこと。
本日は遂にその禁を破ります(そんなに大袈裟な話ではないが^^)。
すなわち、「北虫」の登場です。

僕はいわゆる「南虫」の専門家で、ブログ表題にも「九州・沖縄を中心に」という言葉を掲げて
いますし、「南虫クラブ」というサークルも運営しています。
九州に生まれ、東京からUターン後のこの10年程度は南西諸島を主体に活動していることから
必然的に「南虫=南方の虫」を 扱うブログとなっているわけです。

南の対極は北。その最北端は北海道。
実は僕は北海道には未だ一度も採集に訪れたことがありません(仕事では2度行っているが)。
「冗談でしょ」と言われそうですが、事実です(自慢でもある^^)。
これだけ虫好きなのに、特産種の多い北海道に行ったことが無いのは言わば戦術。
行こうと思えば行けましたがやはり効率面を重視したんですね。

「広大な地を攻めるにはちょこちょこ行っても仕方がない。長期滞在でなければ非効率だ。」
これは現在行っている南西諸島攻略の戦術と同様で、それだけを行う期間を作らなくては効率的な
採集・コレクションを行い得ないという考えから来ているものです。
この概念を話しだすと長くなるのでこの辺りでチョンと(続きはメルマガ辺りで語りましょう^^)

いつもは南虫の宝石、オオヒゲブトハナムグリやレインボーセンチコガネなどを追いかけていますが、
今日は北の宝石、クビナガオサムシ類(オオルリオサ、アイヌキンオサ)の登場です。
大量に溜まっているマイコレを作成している「ついでの企画」。まあ、たまにはこんなのも良いよね。

北海道のクビナガオサムシ類はいずれ自らやり込むつもりなので、正直今は殆ど集めていません。
しかしどうですか、このキンキラキンの輝き。そしてカラーバリエーション。
虫屋なら虜になっちゃいますよね(これらの「採り子」になっちゃう人も多し^^)。

とりあえずマウントした順に多くの亜種、産地、雌雄をごちゃまぜに並べていますが、こうした
ディスプレイも意外と良いよね。
去年交換で集めた分のみですが、有り難いことにいろいろと考えてチョイスして頂いたようです。
やはり虫集めを楽しむ上では幅広い人脈が欠かせないと思いますね。

現実的にはまだまだ「北虫」に目を向けられる日は遠いですが、いずれは北海道に長期間住み込み、
これら特産のオサムシ類やカミキリ、蝶、雑虫などを飽きるほど採ってコレクションを賑わしたいと
人生を賭けた「画策」をしております^^

低山帯のレインボーセンチコガネ、まあまあの発生(2017.10.17)

ここ数日の九州は雨が続くと共にぐっと気温も下がり、めっきり秋が深くなった感じがします。
今後一週間の天気予報も雨と曇りマークばかりで最高気温も20℃ちょっと。
このまま冬へまっしぐら、なのかしら・・・

天気が崩れ気温が下がる直前、熊本市西部の低山帯(標高150~200m程度)に仕掛けたレインボー
センチコガネのトラップを回収してきました。
結果はまあまあ。どっちかと言えば良かった方かな^^

これが九州本土域におけるレインボーセンチの最西端個体群とも言える面々。
かなり変わっていますよ^^

彩りとしては青と紫、そしてそれらの混合色のみですが、面白いのはツートンの割合が比較的多いこと。
前胸と小楯板が青、エリトラが紫という組み合わせのツートンが結構発現するのです。
ツートンは最美群も含め山地帯のカラフルな「真正」レインボーセンチには殆ど現れず、上記の色の
発現パターンは今のところ熊本市西部におけるこの一画の特徴なので結構貴重と思います。

そしてもう一つの特徴は、山地系に比べ押し並べて一回り大きいこと。
と言うか山地系レインボーセンチが一般的に小型の傾向なのでかなり大きく見えてしまうのでしょう。
色も大きさも様々なレインボーセンチ群。
それぞれをマウントして並べると、とっても「ナイス」なコレクションが出来上がるわけです^^
奥が深くて未だやり切れていませんけどね。

今月の内に天気と気温が好転したらもう一度、これまでやっていない気になっているポイントにトラップを
仕掛けてみようと思います(もちろん低地)。

さてはて、其処のセンチコガネはレインボー群と言えるのか、それともタダセンチの範疇か・・・
レインボーセンチの探求は、いつまで経っても終わりそうにありません。

真夏のナイターに来た甲虫幾つか(2017.9.6)

この夏何度か地元でナイターを行いましたが、その際に飛来した甲虫を幾つか記録しておきます。

草原でのナイターで飛来したのはヒゲコガネ(♂)
エリトラの霜降り状の斑紋が見事です。

この虫、全国で見ると分布の中心は一体どの辺りなんでしょうねえ。
これまで九州各地でナイターを行いましたが、来たのは地元の阿蘇地方のみ。
しかも大量に来たことはなく、何時もポツポツ程度。来ない年さえあります。
決して珍品ではない虫ですが、安易過ぎないところが人気を保つ秘訣なんでしょうね。

ユーモラスにトコトコ歩くムネアカセンチコガネ♀
マイポイントでの今年の発生は悪く、僅かに数頭飛来したのみ。

よく糞虫関係の書籍にあるように土盛りを掘って採る方法もあるのですが、それは甚だ面倒。
灯かりを点けたお店に来て頂くのが最も楽です^^
まとめて10頭位採れる日もあるので、またそんな機会を待ちましょうか。

オオシロオビゾウムシ
なかなか採れないゾウムシです。見たことない人も多いでしょ?

疎林の濃い阿蘇草原のナイターの灯りに2頭が飛来しました。
滅多に出会う機会が無い珍品ですが、複数が来たことからこの辺りでは割と数が期待できるのかも。
初めてのポイントでしたが、また来年やってみましょう^^

灯火に来て地面に落ちた蛾を襲っているオオオサムシ(九州山地南部亜種:クマソオサムシ)
このポイントでこの時期にナイターを行うとほぼ毎回姿を現します。

8月下旬、もう9月の声を聞く時期なので新成虫が羽化してくるタイミングのようで、複数個体が
チョロチョロしていましたがほぼ全てのエリトラがまだ柔らかい状態でした。
平野部のものに比べるとかなり小型の個体群で初めて見るとちょっと驚きます。
福江島の超大型個体と並べると、異様さはそりゃあもう。

図鑑にもあるように九州におけるオオオサムシの分類は混沌としているので、あちこちで採り
集めるのは面白いでしょうね。
ヒメオサ系も含め、通年を地元(九州)で暮らすようになったらやろうと思っている事の一つです。

クロカメノコハムシはド不作。真夏の草原ビーティング(2017.8.24)

地元での年中行事の一つ、真夏の草原ビーティングに行ってきました。
本来は春~初夏に実施した方が虫の種類も数も遥かに多いのですが、例年その時期は長期遠征の
真っ只中なのでこの時期にやらざるを得ないのです。

草原から仰ぎ見る、真夏の阿蘇連山。
僕の心の故郷です^^

早速マイポイントの各所を叩き回りますが、一番の狙い目のクロカメノコハムシは全く落ちません。
アザミの葉上の食痕も全然目に付かない状態。今年の発生は極端に悪いようです。
それでもしつこくビーティングしていると・・・
「やっと落ちた!」

1年振りのクロカメノコハムシです。
真っ黒なカメノコハムシ、散々見ていますが異様過ぎます^^

そしてルッキングでも2頭発見。

食痕も含め一つの株からしか見つかりませんでした。やはり発生が極めて悪いようです。
こんな年は深入りしても仕方がないことをここ数年で学習していますので、本種を狙うのは
今回限りとしました。

逆に今年かなり多いのはシラクモゴボウゾウムシ。
別名キュウシュウゴボウゾウムシ。

全国的に採り難いとされるハスジゾウムシはほぼ例年並みですかね。
ここでも数頭採れる程度です。

草原を歩いているとこんなものも見つけました。ニセシラホシカミキリにメチャメチャ齧られた
サワフタギの葉。ニセシラホシは初夏の虫なので、当然食痕の主は今は居ません。
本種ももう何年も採ってないなあ。

来年以降も暫くは夏以外の阿蘇草原での採集はお預けとなる予定。
何年後になるかは分かりませんが、地元定住となったら存分に楽しむことにしましょう^^

チャイロヒラタカメノコなど、奄美の面白いハムシ数種(2017.6.22)

二年前に2頭落っことして以来手にしていなかったチャイロヒラタカメノコハムシ。
今回は既に二桁を得、リベンジに成功しています^^

ホストのクチナシの葉にチョボチョボとした食痕を付け、その近くに鎮座する本種。
個体数は基本的に少なく、居たとしても1本の木に1頭しか見られないケースが殆どです。

丸っこい種類が多いハムシの中では際立った造形美ですね^^

今の奄美は雨ばかりなので、葉っぱの裏面で雨宿りをしている個体が殆どです。
下から見上げたところ。写真中央に注目。

幸い今年は発生の良い林道を見つけられたようなので、勉めて個体数を確保しておきたいものです。
この仲間の収集も着々進行中。来年沖縄本島でキイロヒラタカメノコをたーくさん採れば完遂。
クロカメノコハムシなどを加えた垂涎のコレクションが完成します^^ 

(後日追記分)
もちろん奄美にはアカヒラタカメノコハムシも居ます。
ショウベンノキの葉の表面をがっついている奴^^
面白い生態写真が撮れました。横方向に食うんですね。


そして。
初めて南西諸島で落ちてきて驚いたヨモギハムシ。
しかもヨモギなどの草本からではなく、樹木から複数落ちたのでさらに驚いた次第@@

知人のハムシ研究者によると、染色体から一般のヨモギハムシから分けられるようです。
引き続きホストや生息環境などの調査を重ねる予定です。

ある植物から複数落ちてきたアマミカバイロハムシ(奄美特産種)。
南西諸島には稀な大型美麗種で僕好み。かつてオーストラリアで多種類を採ったユーカリハムシの
類に質感がそっくり。
これもホスト不明だったようで追加調査中。

とてもブライトで美しいアオバヒメハムシ(奄美特産種)。
これもホストを発見出来たようです^^

ハムシもなかなか面白いですよ。
やらない手はありません^^

西表島で雑虫も少し採ってみた、かな?(2017.5.18)

虫が居ない西表島からとりあえずブログ更新。
虫採りの気分にもならないのでwifiの使える港の施設に入り浸っていますが、長竿を担いだ虫屋が
次々と船で入って来るのが判ります。
虫の居ない西表島へようこそ^^

どれくらい虫が居ないかというと、例年あれほど見るイブシキマワリとかヨツスジトラカミキリすら殆ど
居ない、と言えば判る人には判るかな。別に脅かすつもりはないけどね^^
まあ、そんな年もあります。

さて、殆ど採集に出ていないとは言え、長く居ると雑虫などもそれなりには採れます。
雑虫も個体数は居ないけど、原生林度が高いため面白い種類も石垣よりは引っ掛かってくるかな。






チャイロムクゲテントウダマシ。
暗い山道脇の枯れ木樹皮を剥がすと集団の老熟幼虫、そして蛹、成虫めっけ^^
こんな感じで生活しているんですね。


テンダマの蛹化って、やはりテントウムシに似ていますね。ただ幼虫殻が相当部分、蛹の尾部に残って
いるのが異なるようです。
老熟幼虫をとりあえず持ち帰って数日経つと、全てが蛹化しました。
そして先発隊が直ぐに羽化しました^^

メンドーだけど、ライトフィットなんかもやってみますかねえ。

虫の発生が遅れる与那国島(2017.3.17)

昨日の午後、青空が顔を出してようやく雨も乾いたので始めて採集に出てみました。
常宿で借りたバイクで慣れ親しんだポイントの幾つかを回ってみます。
滞在している祖納の集落(三つの集落の中で最も大きい)の様子を小高い丘から。

八重山各地ではちょっとした伐採などがあるとカミキリのSybra属やRopica属などといった普通各種は
春先から割りと落ちるものなのですが、あちこちの枯れ枝を叩いても全く落ちない。
「あれれ、まだ早いのか・・・」
昨日まで低温が続いていたので仕方ないんだろうなあと思いながら叩き続けると、やっとフタホシサビ、
サキシマヒメ(リュウキュウヒメ八重山亜種)、そして小さなヨナグニゴマフが落ちました。



昨年秋からずっとオークション活動で採集に出る暇が無く、今年初めて採る虫達です。
普通種であっても生きた虫に出会えるのは嬉しいもんです^^

クワ科樹木の枯れ枝に特産種ヨナグニジュウジクロが留まっていました。
羽脱したばかりと思しき大きな♀^^

いつものポイントを叩いても全く落ちなかったので早々と今回は諦めていましたが、本種もこれからが
発生の本番かも。

ヨナグニウスアヤが落ちるいつものポイントを叩くと・・・
今年も居ました^^

湿気の多い古い枯れ枝などがゴシャッと固まったコキタナイ一画を叩くと・・・
ズビロキマワリモドキ類などのゴミムシダマシも共に落ちることがあります。
ゴミダマ類は島毎に特化するものが多く、かつては与那国をはじめ各島で種類も含め多数がビーティング
ネットに落ちたものですが、近年はカミキリなどと一緒で昔ほどは落ちなくなってきましたねえ。
せっかく図鑑も出たのにね。

落ちたウスアヤのエリトラの斑紋はほとんど綺麗なものばかりでスレた個体はほぼありません。
こうした状態を見ても虫の出が遅れ気味であるのが分かります。
これは初めから想定していたものなので特段のショックはありませんが、残りの滞在期間においてちょっと
作戦の練り直しが必要のようです。

昨晩からまた暴風雨となり、雨は上がったものの午前は全く採集になりません。
午後は好転を期待しましたが雨脚も強くなり、今日も丸一日潰れる事となりました・・・

出てきた@@忘却の飼育中(?)ゴミダマ類。そして大図鑑(2016.12.28)

「なんだっけ、これ・・・」
年末のガラクタ整理中、棚の片隅から出てきた小さなビニール袋。
何か黒っぽい木片のような物と底に溜まった粉が目に付きます。

「ああ、西表のゴミダマだ、忘れてた・・・」
ここ数年通っている5月の西表島のジャングルでは、ベニボシカミキリが「たま~に」来る
太い立ち枯れに付くサルノコシカケ様の硬質キノコに、ゴミムシダマシ類が入っていることを
確認するのが恒例となっています。
一応今年も、現地で中にイリオモテコブスジツノゴミムシダマシが幾つか入っているキノコを
確認していたので地元に持ち帰っていたものです。

あれから約半年。最初の頃に確か2回ほど水を与えたもののそれっきりなので、当然カラカラ。
皆死んだよなあと一応確認してみると・・・
「生きてる!」

底に溜まった粉末状となったキノコのなれの果てをかき分けると、小さいながらも生きた本種が
コロコロと幾つか出てきたのです。
凄い生命力だなあ、と思いながらキノコ小片の方を崩してみると、数頭がかたまっています。
1頭だけですが長角の♂も居ますね^^

ホント、ゴミダマ君達は密集性が強いよなあ。いつもくっつき合って。
この性向はかなりの種類が持っていますが、これがアダとなって採集者にとっては都合が良い
状況を作ってくれているんですけどね^^

イリオモテコブスジツノゴミダマが居るキノコには、大体同居しているのがこれ。
クロキノコゴミムシダマシ(沖縄・八重山亜種)です。亜種名のとおりakaasi(赤脚)ですね^^

前者がややおっとりしている(しかしイメージより動きは速い)のに対し、本種はゴキブリのように
シャカシャカと素早く走り、直ぐに障害物の裏側に回ったり溝に入り込んで見えなくなってしまいます。
少なくはありませんが、野外ならたくさん見つけても殆ど逃がします(何度も経験あり)。
でも、こうした採集法なら一網打尽。ザマミロ。

元々今年採ってきたキノコは少量だったので、二種ともあまり個体数は確保出来ませんでした。
数カ月も水分無し状態で少数でも生きていたのが不思議なくらいだから、こんなもんかな。

さて、話題は変わります。
今年のゴミダマ界で最も大きな出来事が「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」(むし社)の出版でしょう。
先般注文していたものが届きました。

コレ、本当にスゴイです。
現段階で認められている日本産464種が全て載っていて、それぞれ必要十分な解説がなされています。
現在日本で最も精力的に研究・記載を行っておられるお二人によるものなので全種というのも
当然と言えばそうなのですが、やはり簡単な事ではありません。
そして序文で言及されているように、日本産ゴミダマは464種(良い虫)と覚え易いですね^^

ゴミダマ採集は個人的に甲虫では最も傾注しているカミキリ採集と親和性が強いので、同時に
よく採れるし、第一、千差万別な形態や面白い生態等も相まって元々好きなグループでした。
僕は勿論、甲虫好きの虫屋さん達はこの図鑑のおかげでゴミダマ熱がちょっと高くなりそうですね。

ちょっとページを紹介すると・・・
ヒサゴゴミダマ類。屋久島高地のヤクヒサゴには複数種居ると思っていましたが、やはり2種だったのね。

オニユミアシ、やっぱりカッコいいなあ。日本で3か所からしか採れていないのか。
有名な美麗種アカバチビキマワリモドキは1頭しか採っていないけどやはり珍種なのね。

えっ、ヤクシマナガゴミダマが何で星三つ(★★★)なの~
シワナガゴミダマの屋久亜種と種子島亜種、消えちゃったんだ・・・ 残念~

などなど、ゴミダマ好きなら何時間見ていても飽きが来ないものなのです。
数年前に出た同社の同シリーズ「タマムシ図鑑」と異なり、それぞれの標本個体に綺麗な展足が
施されていることはとても好感が持てます。
ゴミダマを愛して作り込んでいるという気持ちがひしひしと伝わってくる図鑑ですね。

たしか著者さんに幾つか標本送ったよなあとパラパラ見てみると、自分の標本も採集者名入りで
幾つか出ていました。これならもう少しご協力しても良かったかなあ。
取次店に聞くと、雑虫を扱った図鑑としては売れ行きはかなり良いとのことで、とても好ましい
ことではないでしょうか。

以前、こうした書籍類は著者割引きで少しだけ安価で買えたものでしたが、最近はどこも
出版社の経営方針等で残念ながらこうした特典がほぼ無くなってしまいました。
よって本書についても諦めて定価で購入したところでした(当たりまえですが)。

定価で買った腹いせに、持ち上げてばかりなのもナンなので最後に憎まれ口を一つ。
語呂合わせで464(良い虫)にした(もとい、なった)のは偶然じゃないですよねえ?
(冗談です^^)

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