外注していた外国産蝶の展翅が上がってきました。
さすが、見事です^^

同じコレクションでも、甲虫が詰まった箱を見るより蝶の方がより深い幸せを感じるのは何で
なんだろう?
これにはきっと理由があると思われ。
これらはかつての会社で駐在員をしていた時に現地でコツコツと集め、やっと日の目を見た
面々です。一つ一つにこだわりがあるし、トータルでは相当の労力、そして費用が掛かっています。
何度見ても見飽きないなあ^^
これからももっとコレクションは膨張の予定です^^
カテゴリ : 蝶
展翅して3~4カ月経ったので、昨秋に飼育した屋久島産ミヤマカラスアゲハおよび地元の阿蘇産
シルビアシジミを展翅板から外し標本箱へ移しつつあります。
蝶に関しての楽しみはいろいろ有りますが、この「展翅板から外す」という行為はその中でも最も
テンションの上がる瞬間ではないでしょうか^^
これは屋久島産ミヤマカラスアゲハ秋型。


大きさは春型と夏型のほぼ中間、斑紋もドギツイ系の春型とサッパリ系の夏型との中間といった感じ。
個体変異もそこそこあり、後翅の赤紋がアマミ・オキナワカラスのようにドデカク発現する奴も居たりして
楽しい楽しい^^
春型は長期遠征を止めた後に大量に作るとして、ここ数年は秋型を少しずつ作っておいた方が
良いかなーなんて思っているところです。
次は阿蘇産シルビアシジミ。

外したものは野外品の一部で大きさはまちまちですね。
一方、飼育品はシルビアとしては破格の大型で比較しながら並べるのが楽しみでしようがありません。
(ここ数日ゆっくり楽しみます^^)
いずれも、31日の大阪・竹中フェアに持っていこうかな^^
カテゴリ : 蝶
飼育中の阿蘇産シルビアシジミの蛹が、早いものではそろそろ羽化しようとしています。
今日はそうした中で起きた一コマの紹介。
当ブログで既報のとおり、シルビアシジミ幼虫にはスーパーの野菜売り場から買ってきた代用食の
スナックエンドウを与えているところですが、問題はこれに起きました。
餌替えの途中で一つのサヤに穴が空いているのに気付きました。

あ、何か中に虫が入っているな。このテの勘は大体当たります^^
スジを引き、そっと割ってみると・・・

やっぱりね^^
シジミチョウの幼虫です。
蝶屋さんなら分かりますよね。そう、ウラナミシジミの終齢幼虫です。

シルビアには代用食のエンドウマメですが、ウラナミは元々がマメ食いのシジミなのでこのような事が
起こっても不思議はありません。それを虫屋が引き当てるというのは極めて低確率でしょうけどね^^
農地で当該サヤが生育中にウラナミシジミの母蝶が卵を産み付け、幼虫が中で育つ過程で収穫され
店頭に並び、たまたま僕が購入したというわけです。
人間様の本来の食用にされなくて良かったこと。
僕が買わなきゃ中に虫が居ることなど気付きもせず誰かの胃袋に収まっていたでしょうからね^^
このスナックエンドウの袋からは別のサヤも含め合計3頭のウラナミシジミ終齢幼虫が出てきました。
実は普通種なるもウラナミ♀の低温期型はとても美しく、いつか飼育しようと思っていたので
ちょうど良かったわいと思ったのですが・・・
待てよ、ダミだこりゃ(いかりやのチョーさん風に^^)。
産地が分かんないもんねえ。
カテゴリ : 蝶
少し前に屋久島産ミヤマカラスアゲハ最終化(恐らく第4化)の飼育や羽化成虫に掛かる記事を幾つか
書いたところです。
この度、その際に偶然出来た春型の蛹から♀成虫が羽化したので紹介します。
ナヌ、この時期に春型とな?
そう思う方は多く居られると思いますが、実はこの現象、飼育品に関しては結構起こる事なんです。
先の記事に書いたとおり今回は春型を作る意図が無かったため、母蝶の採集場所の屋久島海岸線と
ほぼ同じ環境と思われる自宅(熊本県の平地)で普通に飼育しました。
よってほぼ全ての蛹は最終化として羽化済みで、既に展翅版の上に乗っています^^
ただ飼育の際に暗いダンボールの中に入れていた数個体の幼虫のうち1頭が、日照条件を感知して
春型の蛹に変態したということです。
このまま越冬して来春に羽化するんだろうな、遠征前で面倒だなと思っていたのですが、図らずも昨日、
羽化不全も無く立派な♀が羽化して来ました。
本来なら一旦は冬場の低温に晒されないと変態が進まないのが自然の摂理なのですが、飼育品を
屋内で管理しているとこのリズムが狂ってしまうことが往々にしてあるわけなんですね。
拍子抜けはしたものの、屋久島産のビカビカ春型、しかも♀が見られたのである意味感激です^^

想像した通り表面は極めて美しいものの、ちょっと前翅の緑鱗粉の乗りが悪いようにも思います。
これは屋久島独特の特徴なのか、あるいは個体変異か、飼育による何らかの影響か、今後の課題に
しておきましょう。
春型らしく、裏面の白帯はクッキリと発現しています。これは先に飼育した秋型にも一部見られましたが、
九州産の夏型にはほぼ見られない特徴です。

見事なのがやはり後翅。赤のスポット紋も大きく、それに被さりながら縁取る青い線状紋も素晴らしい
ものです。


これで来年以降は本気で多数飼育してやろうという意気込みが沸いてきました^^
大型種なので何百というわけにはいきませんが、まあ今年の5倍程度はやりたいですね。
今回の経験で、真夏の飼育マニュアルもほぼ確立したし。
問題は上手く母蝶が採れるかだけど、屋久島は今後ほぼ毎年行く島になるので中長期的に見れば
楽勝です^^
カテゴリ : 蝶
秋晴れが続く中、阿蘇方面へシルビアシジミの調査に行って来ました。
夏以降の虫が極端に少ない中で本種の発生状況も懸念していたのですが、まずまずのようで安心
しました^^
秋晴れに霞む阿蘇連山を蕎麦畑から。
この美風景を何時も堪能出来るシアワセ。 これぞ地元民の特権^^
中央部の中岳から薄く吹き出す噴煙が分かるでしょうか。

場所は数年前に発見した高原の一画。草原地帯には食草のミヤコグサは極めて少なく、基本的に
シルビアは極薄の分布。
かつての笛吹川河岸にウジャウジャ居たような大凡品シルビアとは一線を画す存在です。
広大な草原にポツン、ポツンといったたたずまいのミヤコグサ。
こんな小っちゃい株が、ほんのちょっとしか無いんですよ。
セイヨウミヤコグサがワシャワシャ生えている地域が羨ましい・・・

今日は天気がすこぶる良く、時期的にもう朝晩はかなり冷えますが昼間はポカポカ。
じっと目を凝らすと、地を這うようにチラチラ飛ぶ青いシジミチョウが見つかります。
エイッと掬い採るとお目当てのシルビアシジミ。 ♂です。
一応完品ですが、もうある程度はスレちゃってます。
ちょっと遅かったか・・・

こうした不規則に飛ぶ地這いシジミはスレ・キレ易く実に閉口しますね。
貴重品のためもちろん確保。
飛翔個体を目で追いかけると、割とよく地面に留まるのが分かります。
そーっと近付き、とりあえず拡大写真をば。

昼間は暖かいものの、高標高の高原は既に風が冷たいためジッとしてくれるんでしょうね。
ここまで破損していれば勿論スルー。
しっかり子孫を残してね^^
今回は低温期型として飼育するつもりなので、じっくり歩き回り♀を幾つか確保しました。
飛んでいると♀は汚損した♂と紛らわしいのでよく騙されました。
ミヤコグサも数株堀り採って来たので、明日から人工採卵装置を組んで産婆さんになります^^
進展があれば、飼育室からおいおい報告しますね。
カテゴリ : 蝶
阿蘇高原での楽しみの一つは、全国的に激減しつつあるクロシジミがまだまだ見られることです。
時期的にはちょっと遅目なのですが、ここのところ阿蘇方面へ行く機会が増えているため生息域の
一カ所へ寄ってみました。
クロシジミは、アブラムシのコロニーにクロオオアリが多数訪れている植物の周りに潜んでいます。
そうした一画を叩くと飛び出して来るのでどこかに留まるのを目で追います。
ただ飛び方がとても不規則なので見逃してしまうことも多いですね。
これは♂。この時期としては結構鮮度が良いです。

腹ボテの♀。腹部がとても重たそうです。
しっかり沢山の卵を産んでね^^


♀は腹ボテの個体が多い時期だし汚損も進み始めているので採集は出来るだけ控えた方が良い
と思い極少数のみネットしました。
足元の下草に留まった♀。
新鮮そうに見えても後翅の縁毛に一部破損があります。飛び方が乱暴だからなあ。


ふと近くの木本植物を見るとクロシジミの卵塊が付いていました。
近くにはアブラムシのコロニーがあり、クロオオアリが多数アテンドしています。

孵化卵も見られますが、幼虫はこのコロニー内に潜り込んでいるんでしょうね。
クロシジミはいずれ、大量に飼育するつもりです^^
タグ : クロシジミ
カテゴリ : 蝶
本土域におけるミカドアゲハの主な食樹はオガタマノキおよびタイサンボクです。
双方、神社等の植え込みとしてたまに見かける程度ですが、ミカドアゲハの数が少ないのもホストの
量の少なさに比例しているように感じます。
ちなみに僕の地元熊本では、元々ミカドアゲハは少なかったのですが、近年はほぼ見かけることが
無くなりました。
全く理由は分かりませんが、皆さんのところではいかがでしょうか?
一方、僕が近年長期滞在している石垣島のミカドアゲハ八重山亜種は、決して多くはないものの
時期にはコンスタントにその姿を拝ませてくれます。
白っぽい本土亜種とは異なり飛んでいると鮮やかな青色の帯が目立つ美しい亜種で人気者です^^
今年の春はやや多く、敏速かつ不規則に飛ぶのでハンティングの対象としても優れていました。
マイコレも増えました^^

さて、八重山における本種の主なホストはタイワンオガタマノキです。
本土のオガタマも基本的にはあまり目立たない木ですが、タイワンオガタマもあまり特徴が無いため
八重山のジャングルにおいては他の樹木に溶け込んでしまい、真剣に探さないとなかなか目に
触れません。
4月下旬、別の虫を探して林縁をルッキングしていると特徴の無い葉っぱに何か黒っぽいものが
付いているのが見えました。

何だろう・・・
そう思いながら近付くとミカドアゲハの若齢幼虫です。
ああ、タイワンオガタマがあるじゃないか。八重山産の本種の幼虫はこんな感じで見つかることが
多いですね^^
僕が若い頃は民家のタイサンボクを探すとミカドアゲハの幼虫がたまに付いていましたが、
同様に若齢幼虫は黒っぽかったのを思い出します。
これが終齢になると有名な「ギョロ目」模様が出てくるんですね^^

これがタイワンオガタマノキです。
採集のご参考に^^

タグ : ミカドアゲハ
カテゴリ : 蝶
近年の自分の行動を客観的に見ると、甲虫一色^^
「蝶屋、蛾屋」のノレンは一先ず下ろしている状態です。
虫漬けの生活を送っているのに、それでも多方面の事柄をやるには時間が無いんですよ@@
ということで、かねてより集めていた三角紙標本の自己展翅はギブアップして展翅委託に出すことに
しました。
今日の虫ごとはその一部選定です。
とりあえず引っ張り出したのが写真の面々。

今は採集禁止となったタイ産テングアゲハ♂♀(大量^^)、スマトラ産クギヌキフタオ、マレーシア産
シュライベリーフタオ(♀多数^^)、そして東京在住時代に広島まで採りに行ったヒョウモンモドキ。
写真にはありませんがオーストラリア在住時に集めたデリアス類多数・・・
殆どいつも甲虫の記事しか書きませんが、これだけでも僕がタダの甲虫屋ではないとお分かりになって
頂けると思います^^
展翅代は〆てウン万円かあ。
でも時は金なりだもんな。
自ら提唱する「幸せな昆虫ライフ」の必要経費か。
委託に出す蝶三角紙の選別はまだまだ続くのであった・・・
カテゴリ : 蝶
昨日に続き、今の阿蘇草原で観察出来る蝶について紹介します。
蝶と言っても成虫ではなく、卵。
そしてその蝶とはクロシジミです。
環境省のレッドリストでは絶滅危惧I類(EN:近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)
扱いの稀種も、地元阿蘇の草原地帯には薄いながらも未だ広く生息しています^^
ある牧場でオオセンチコガネの変異を調べていると、崖からヒョロッと樹高50センチほどのグミが
生えています。

枝先で大きなアリが数匹動き回っているのが見えたので、「何だろう?」と小枝を引き寄せてみると
アブラムシが多数たかっています。
歩き回るクロオオアリの傍にあったのが幾つかのクロシジミの卵。
ここは標高がかなり高いので、未だ孵化もしていないんですね。

それぞれの別の小枝にも数卵ずつ産卵されていました。

タグ : クロシジミ
カテゴリ : 蝶
全国的に急速に産地を減じているシルビアシジミですが、その傾向は九州でも同様で地元にも数カ所の
ポイントが存在するのみです。
しかも個体数が極めて少なく、いずれの産地も何時絶滅してもおかしくない状況です。
食草のミヤコグサが極めて少ないのも本種の発生量に密接に関係しているように思います。
阿蘇山を見上げる牧場の一画。
何の変哲もない何処にでもありそうな牧場ですが、ここにはシルビアシジミがひっそりと息付いています。

この産地は標高が結構あるため朝晩はすでに寒く、この頃に発生しているものが通年で最後の
世代となります。
当日は午前10時に到着したのですが、晴れてはいたもののTシャツではいられないほど寒く、
牧草も未だ朝露に濡れていて蝶が飛ぶには早過ぎるため少し辺りを散策します。
食草のミヤコグサ。
黄色の花がとても目立つのですが、ポツポツしか生えていません。

将来の飼育のために、10株ほど掘り取っておきました^^
葉も小さいので大量飼育するには相当量が必要だな。
そうこうしているうちに、やっと地表スレスレを不規則に飛ぶ小さなシジミチョウを発見しました。
薄いブルー、まさしくシルビアシジミです。
今年もちゃんと発生していてくれたようです^^
素早く不規則に飛ぶので目で追い難いのですが、不意に地面に突き刺さるように着地しました。
どうも留まり方が下手な蝶ですね^^
翅裏面の模様から間違いなくシルビアの♂と判断できます。

暫く見ていると太陽光に向けて翅を広げました。
ちょっと向きが悪いのですが、本種の特徴である薄いブルーが印象的です。

これは別の♂。
この個体も新鮮で、これから最盛期に入るという時期のようです。

そのせいか幾ら探しても追加個体がほとんど見つからず、全部でやっと5頭程度を見たに留まりました。
現在は甲虫を主体とした採集活動を行っているので未だ暫くは蝶に時間を割けませんが、蝶にも
十分な時間が費やせるようになるまで何とか世代を保ってもらいたいものです。
カテゴリ : 蝶