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今後の石垣島で狙わない虫(カミキリ中心に)(2024.4.9)

滞在している石垣島は3日程前から雨の期間に入りました。加えて昨日からは気温も下がって
来たので虫採りの気分は完全に消沈しています。石垣島での採集歴が浅い人であれば雨でも
低温でも出かけて行くのでしょうが、こちとらベテラン中のベテラン。
悪条件の中で不快な思いをしながら虫を見つける必要はもう全くありません。
それに今春の石垣遠征は最初の5日ほどで十分な成果を上げることが出来ており、余裕で残りの
旅程を過ごしている状態。

宿でゴロゴロしていますが(離島の宿でマッタリするのもまた格別なものがある^^)、暇なので
今回は趣向を変えて、今後の石垣島において狙う虫ではなく敢えてもう狙わない、無視する、
あるいは積極的に挑まない種類達を備忘の意味も兼ねて整理したいと思います(普通種を除く)。
ちょっと悪ノリ気味になるかもしれませんがお暇な方、暫しお付き合い下さい^^

まず、今の時期に最盛期を迎えているもの。つまり春物で今後は狙わない種類を挙げます。
真っ先に言及するのはオオヒゲブトハナムグリです。これは以前のアタリ年にウン百頭採ったり、
その前後にもちょこちょこ採っていたのでもうお腹一杯。春の八重山における本種の占める割合は
とても大きいですが、これをやらなくて済むのは極めて優れたアドバンテージです。
毎日これの飛翔を求めて林内に入っていく採集者らを尻目に余裕で他種に時間を割けるのですから^^
ちなみに本種の大発生はこの十年程無く、恐らく今後も無いと考えています。

次にヤエヤマヒオドシハナカミキリ。春の雰囲気の中でこれを掬い採るのは至高の楽しみですが、
もう敢えてやらなくて済む状況になりました。詳しくは後日の当ブログで。

春の飛翔虫は上記に加えマツダクスベニカミキリがあるのですが、前記事のように材採集による
成虫獲得にメドが立ちそうなのでこれすらやらなくて済むことになります。
あと狙うべき飛翔虫の範疇にタイワンベニボタル(パラナスピア♂より得難い大型美麗種)が
ありますが、これまでで10頭程度は標本が溜まったのでこれも終了と。

わー、本当に春の飛翔虫は完全に引退なのかあ・・・ ちょっと(実はかなり)寂しい。

時期的に今居るが、もう採らない(採らなくてよくなった)もの。
ススキサビカミキリ。発生地が遠く、春は端境期でスレた無残な個体が殆どなのでやっても無駄。
マイコレも充実。
タイワンツツサビ。特殊な手間の掛かる採集法が必要で時間・労力が勿体ない。マイコレも充実。
アオヒメコバネ。成虫は狙ってもまず採れない。2回ほど材採集で当てておりマイコレ構築終了。
イシガキケブトハナ。良好なマイ・ポイントを持っているが他種と同様に安易に手放していたので
マイコレが崩壊しつつあった。昨春分と今春で再構築ほぼ完了。
イシガキフト。出始めで居ないことはないが数が採れないので積極的にはやりたくない。
マイコレも作成済だし、♀の明瞭な白帯型のみ注視する。そう言えば石垣北部個体群と南部?の
赤っぽい型は未トライなのでこれは何時かやらねばなるまい(材でも可能)。
イシガキリンゴ。積極的に探さないと数が揃わぬ厄介なリンゴ。昨春と今春は本種に時間を十分に
割いたのでマイコレ再構築ほぼ完了。
トラニュース2種。西表島の春にやる方が遥かに楽。石垣産ももう少し欲しいのでペンディング。
ヤエヤマクロスジホソハナ。石垣島では既に望み薄。石垣産の標本は幸運にも数頭持っているため、
機会があれば西表島で探すとしよう。
山頂ブーメ、ついでにアサヒナヒラタチビタマ。マイコレ作成済。前者は採集禁止になったし、
きついオモト登山はもうやりたくない。体力のある比較的若いうちに散々登っておいて良かった。
スジホソハナムグリ。かつて、ある年に当たって(それ以降殆ど採れていない)数十頭採ったが
気前良く放出したのでかなり減った。でももう良いでしょう。
ムネモンウスアオ。末尾で後述。

今の時期には居ない、材採集でも狙えるがやらないもの。
フタツメイエ。クロヨナ大木が伐採された際に特大個体を数ペア採集済。持ち帰れる程度の大きさの
材からはどうせ大型個体は出ないのでやる必要はなかろう。
ヤエヤマコゲチャヒラタ。ひょんなことから特大~大型を3ペア入手済。屋久島~大隅半島、対馬で
実績を積んでおりホストも同じで方法は熟知しているが、労力を考えるとやりたくない。
イシガキトガリバサビ。これも西表島産を含めマイコレ作成済。
ヒロオビオオゴマフ。かつて長期遠征を繰り返していた頃に特に山中で頑張って採った。
今後やらなくて良いようにと特大ペアを幾つか残してある。
コゲチャフタモンヒゲナガ。ヒロオビオオゴマフと同様。
ニッポンムネヒダヤマ。西表と併せスレの無い美個体を数ペア所持。終了。
サキシマニセクワガタ。パランドラを含む広義の原始的な種類は何故かあまり好きではない。
標本は一応あるし材採集は実力より運に左右されるのでやりたい気が湧かない。
暗い性格の虫は嫌いでもある。断捨離の対象。
カタモンビロウド。材とは関係ないが(厳密にいえば材でも狙える)、かつてこれを採るのが
楽しみでやり過ぎた結果、完全に飽きた。標本も大量に処分したが十分なマイコレ所持。
コゲチャトゲフチオオウスバ。これも材採集とは関係ないが♀を入手したので終了。
ケシ・チビ類。マイコレは少ないが数個体ずつ所持。好みではなく断捨離で良いんじゃない?

以上、採る必要のないものを挙げてきましたが、逆にやるべきものも少し整理しておきます。
まず、材採集をやり難い大型種や敢えて成虫で採りたいものは、旬の時期に来たいと思いますね。
これまで盛夏~秋~冬~3月上旬に来たことが無いし、4月中旬~6月初旬のベタな時期に
こだわりの種類を狙いにまた来てみても良いなと思います。イシガキビロウドやキンケビロウドの
追加はその時に得る予定だし(ビロウド類は材から羽脱させてもエリトラが上手く固まらない上、
触角も上手く伸びない)、他にもヤエヤマドイ追加など幾つかのミッションあり。

カミキリ以外でも以下のように必要な種類があります。
タテスジ・ヤエヤマメダカ・クビナガなどハンミョウ類。単純に放出し過ぎ。見事にマイコレ崩壊中。
サキシマアオカナブン。標本はまあ在るが、夏に来島したことが無いので時期の蝶や蛾と合わせて
一度はやりたい。
キボシセンチほか幾つかの糞虫。長期遠征時代に時間の関係で全く出来なかった。初夏に次回
行けば最優先の一つ。なお殆どのコガネや糞虫は断捨離済(興味の対象から外した)。
ミツテンコメツキモドキ。なぜかこだわりを持つ雑虫。かつて初夏に数回遠征していた際、
1か所のみで若干数を得ていたが現場を確認したところ環境が大きく変わっていた。今も居るのか。
ミカンツノカメムシ・ミカンキンカメムシなど珍・美麗カメムシ。前者は昨春偶然に採集。ポイントや
採集法は無いが追加熱望。後者は秋に新成虫を狙えるはず。秋の迷蝶とセットでやろう。
蝶・蛾。書き尽くせないので割愛。機会があれば別記事で。
ふむふむ、こうして整理してみると春はともかく別時期に石垣に来続けることは必須なのね。

話を戻します。
いずれにしても冒頭のように「春物飛翔虫」を今後やらなくて済むので春の負担は一切無くなりました。
春独特の雰囲気の中で、のんびりと散策しながら欲しかった蝶や蛾の完品(や飼育材料)を採ったり、
気が向いたら交換用のカミキリや甲虫種を採ってみたり、運動代わりにノコ引いて材を採ってみたり。
狙わずともネット持って歩いていたらパラナスピアくらいは入るでしょうし。
全然ガツガツしない春の八重山。最高だね^^

最後にムネモンウスアオカミキリについて触れます。本種は2010年代中盤の数回の遠征でかなり
採っているのですが、♂や小型♀は結構手放したのでもう少しマイコレが欲しいところです。
ちなみに今春数回話した方が10年ほど前にも某所で僕と会ったそうですが、丁度その時僕が目前で
ムネモンを採っていたそうです(その方は今春ムネモンを1ペア採ったとのこと)。
自分は忘れていても、人のその後の行動に影響を与えている事って結構あるんですよね。

前段のように春の石垣の虫はほぼ採り尽くしたので春にはもう来なくて良い状況にありますが、
それでは寂しいのでまた来るために採らずに何か残しておこうと思います。
それをムネモンと決めました。
つまりムネモンは敢えて採りません(偶然に勝手にネットに入ってくれば別ですが^^)。

なお本種は材採集でも狙えるのですが、羽化成虫は幾ら上手く生かし続けても自然個体のようには
綺麗に発色しないことを確認済なので材で採ることはしません。

だから春に来るしかないよねえ~
今後も春に来続ける消極的なオチを捻り出し駄文を終えます^^

(翌日追記)
雨上がりの半日採集の今日、偶然にネットに入ったムネモンウスアオ♂。
こんな感じで春の石垣にも来続けます^^

ルフェッセンス、マツダクスベニ材など(2024.4.6)

昨日、ムモンチャイロホソバネカミキリ(ルフェッセンス)が採れました。
石垣島ではなかなか採れないのでとても嬉しい成果となりました^^

本種は西表島では割合多く、1日に数頭採れることがあるし、生態写真もよく撮影されます。
ついでに言うとオキナワホソバネ八重山亜種(チビニュース)も西表島の方が遥かに多く、狙えば
1日に必ず数頭は採れます。石垣と西表の共通種は多く、それらの殆どは頭数において石垣が西表を
遥かに凌駕しますが、こと2種のトラニュースに限って言うと逆転現象が見られるわけです。

石垣のチビニュースもこんなに採れるの、と驚かれる方もおられると思いますが、普通は採れません^^
そして今春のものは全て大粒揃いでちょっと「チビ」とは言い難い嬉しいものとなっています。
出来れば♀が欲しいところ。

イシガキリンゴもこうタトウに並んでいる場面は珍しいですよね。ガキリンゴは今春目標の一つですが、
積極的に狙い採りしている成果です。今回「ガキリンゴが採れない」と言われていた方が居られましたが
島のリンゴの中では奄美大島のアマミリンゴに次いで少ないのでそれほど甘い虫ではありません。

メリオノエダ(ヤエヤマモモブト)はガキリンゴ採集の副産物ですね。タブの梢を見ているとプンプンと
例の独特の姿で飛翔しています。時期的に個体数が少ない上(殆ど♂)、あまり食指も動かないので
積極的にはネットしていません。

ガキリンゴと同様、この数年で片付けようと思っているのがマツダクスベニカミキリ。
春の飛翔虫の中では最も少なく、見ることが出来ない年の方が多いとても厄介な虫です。
そこで、沖縄や奄美のアマミクスベニの要領で材採集により成虫を得ようという算段です。

あまり幼虫を取り出したくはないのですが、材採集の過程で幾つか割り出してしまった幼虫。
この時期は来春に成虫として羽脱する1.5~2センチの中齢幼虫が元気に動き回っています。


本属の幼虫は非常に過酷な状況で生育するため、アリや寄生蜂に侵される割合が極めて高く、
せっかく食痕のある材を探しても大半はもぬけの殻のハズレを引くことになります。確実に幼虫の
入った良好な材を得るには一体何本のニッケイ材を探さなければならないか・・・


僕は沖縄と奄美を含め、日本で最も本属の材採集をしていると思いますが、マツダクスベニ幼虫の方が
アマミクスベニより死亡率は高いと言えます。
また本種は来春まで約1年間生かし続ける技術や苦労に加え、本土の冬場を持ち堪えさせる工夫も
必要になるのでそれなりの標本数を揃えるのは時間が掛かるかもしれません。

そして今年やってみたのがアデクの材に入っているサキシマトゲヒゲトラ探し。
とても小型で見付け難いので蛹と新成虫を1頭ずつ得たに留まりましたが、材も少し採ったので後日
幾らかは羽脱してくるでしょう^^

さて、カミキリではあと何を狙おうかな。

春の八重山、石垣島で採集開始(2024.4.1)

昨日から石垣島で採集を開始しました。
まずはこの時期の石垣恒例の飛翔虫から取り組んでみることに。

まずオオヒゲブトハナムグリですが、2月の気温が高かったことから既に2月から出始めたようで
もう♀が採れていたようです。しかし3月が低温続きだったことからオオヒゲブトは姿を消し、
3月に遠征してきた虫屋の成果はボロボロだったとか。
そして3日前から再び採れだし一昨日が極めて良く一人で40頭程度を採った人も居たとか。
僕はその翌日(昨日)から採集を始めたのですが、オオヒゲブトのポイントから外れた場所に
居たのでその飛翔はほぼ見ずでした(オオヒゲブト狙いの人によるとあまり居なかったらしい)。
オオヒゲブトそのものは以前、1シーズンのみでウン百頭採っているのでもう必要ではありません。
ただネットを振り回して追いかけるのは面白いので少しは遊んでみようかな、という程度。

で、昨日に採った虫は以下のとおりです。

パラナスピア6♂とトラニュース(八重山チビニュース)2♂が見えますね。
他にはイシガキケブトハナの様子を見に行って1♂2♀、ついでにクサギの幹を這っていた
大型ヤエヤマムネマダラトラ3頭、それに加えてイシガキリンゴが3頭でした。
イシガキリンゴって、あまり採れないんですよ(多産型リンゴではなく昔も多くはなかった)。




今日は気温が低い上に風も強かったので材を重点的に採っていました(成虫はチビニュース♂を
採った程度)。
昨年は成虫を5頭程採ったイシガキフト、今期は幼虫を探してみると、シイ半生の枝から大型の
幼虫が出てきました。もう野外活動する成虫が蛹室内でスタンバイしている時期ではありますが、
本種は出現期間が長いためこれから蛹化する幼虫や蛹も混在しています。


ヤエヤマフト(通常型)の標本手持ちが意外と無かったことから今回は本種もまじめに探すことに
していましたが、やり始めから結構採れ二桁には届きました。この分なら追加も容易でしょう^^
下はタブ枯れ枝に作られたヤエヤマフト幼虫の詰め物。幼虫は上記イシガキフトに酷似するのであえて
取り出しませんでした。あとはマツダクスベニのニッケイ材を4~5本採ったくらいかなあ。

あれ、遊びの八重山のハズなのに二日も真面目に採集していますね^^
本当に暫くのんびりするので(採集も一応しますが)更新は5日程空くかもしれません。

そうだ、石垣牛も堪能しなきゃ。

ぼちぼちブログ投稿を再開します^^(2024.3.29)

約10カ月振りのブログ投稿になります。
皆さん、お元気ですか?

僕はブログ休止中に還暦を迎え、虫との付き合い方も従来とは変えていこうと画策していました。
これまではやり過ぎた。今後は楽にやって行く。
簡単に表現すればこういうことですが、節目の歳でこの事に気付けたのはある意味幸運でした。
大方の人には何のことか分からないでしょうねえ。ただ、個人的には大事な気付きだったと思います。
これについては今後も言及する機会があると思うのでこれ位にします。

気楽にやるのでね、今後このブログは備忘的な簡単な内容になると思います。
ご関心のある方だけたまーに覗いてみてください^^

天草地方へ遊びに行った際にカゴノキから割り出したベーツヤサカミキリ。


恒例の阿蘇マイポイントのベニハンノキ前蛹。食樹ヤシャブシは新芽が萌え始めています。


来月は昨年から6年振りに再開した春の八重山へ「遊び」に行きます。
この時期に採りたいものは全て採集済みなので何もプレッシャーが無い中、地元の虫が始まる前に
「南の島でのんびりする」がテーマです。今後は年1回、春~初夏の八重山遊びを恒例にしたいですね^^
数日置きになると思いますが、何が居た、くらいの記事は書こうかなと思います。

5月の虫採り、暫くブログ更新お休みのお知らせ(2023.5.23)

今月上旬に八重山から地元に戻って以降、あまり意味のない採集へ出る回数を減らすことに成功
しつつあります。特に地元の場合、しょっちゅう同じ場所へ行き同じものを狙っても面白くない
ですからね。

5月は低山原生林での採集、九州山地でのウツギ花掬い、ハラグロオオテントウの観察や、迷蝶の
ホソオチョウを見つけたり、初めての甑島(下甑島のみ)で時期の虫を採ったりしました。








遂に本日から九州北部(地元を含む)は梅雨に入りました。台風2号の影響も加わりとりあえず雨天が
6月上旬まで続くようです。
なお、やんごとなき事由により6月から暫くブログ更新をお休みします。
再開までごきげんよう。それぞれの虫採りを楽しんでください^^

与那国島のヤギホソコバネオオハナノミ(2023.5.8)

採集に没頭しない「楽チン八重山ツアー」から地元に戻り数日が経ちます。
最後に訪れた与那国島の終盤に採った甲虫の展足が完了したので、注目すべき1種について報告
しておきたいと思います。

数十年振りに採った与那国のヤギホソコバネオオハナノミ♀です。

採集したのは与那国島での最後の採集日。曇天かつ強風の吹く最悪の採集条件でしたが、林縁の
枯枝を叩いたところ本種が落ち、同時に羽ばたいて飛び去ろうとしたので慌てて掴み採りました。
あれだけの強風でネットに直接落ちたのも奇跡ですが、風に飛ばされなかったのも幸運でした^^
写真のとおり不完品ですが、採集時に破損させてしまったものと思います。

本種を初めて採ったのは今から30~35年程前の初回か二回目のGWの与那国島でのことでした。
何を叩いたのか今では忘却の彼方ですが、初めて見る変わった虫が一画のビーティングで合計7~8頭
(よく覚えていない)落ちました。
とても素早く半数は飛んだり走り去りましたが、残りを押さえ摘まみ採りなんとか毒瓶に放り込みました。
小さく素早い上にとても脆いようで、慌てて処理したためほぼ全てが不完品となってしまいました。

捕獲したのは確か4頭、小型で全体に黒色のもの及び大型で頭部が橙色のものがあるのでそれぞれ
♂♀と判断出来ました。現在は1ペアのみ残っています。

その後何度も与那国を訪れましたが、再度本種と巡り合うことはありませんでした。
ホソコバネオオハナノミ類はカミキリ(等)の幼虫に寄生することが知られ、極めて稀なグループです。
10年程前に沖縄本島南部の小さな付属島で別種が大量発生したケースが発表されましたが、与那国で
僕が以前に遭遇したのも同じような場面だったのかもしれません。

僕は石垣島でこの仲間の生態の一部を掴んでいます。
(参考)ヤエヤマフトカミキリの幼虫に寄生するホソコバネオオハナノミ

上記の石垣産や沖縄、宮古に居るものとは異なり、ヤギは形態がかなり異なり1cm弱と小型です。
生態も一部異なると思いますが稀であることや他の甲虫の幼生に寄生することは同じでしょう。
また昨年でしたか西表島でも発見されたようなので石垣島にも居るかもしれません。

与那国のヤギに2回遭遇したり、石垣のホソコバネオオハナノミの幼生期を見たり、僕は当グループに
かなり縁がありそうです。とりあえず次は沖縄あたりの奴をやってみましょう^^

ヨナグニシロスジドウボソ、ノブオフトなど(2023.5.3)

現在滞在しているのは今春八重山ツアーの最終目的地の与那国島。
長旅には付き物の天候不良ですが、 最後の与那国ではほぼ全体を通じて雨や強風に祟られ、
宿にてゴロゴロ・タイムを満喫しています^^ 
今回のぼちぼち・のんびりツアーを象徴付けてくれていますねえ。でも体がナマらない程度には
出撃することは出来ました。

今回なんとしても採りたかったのがヨナグニシロスジドウボソカミキリです。
以前の八重山遠征では単発で幾つか採っていたものの、手違いで全て手放していたので少なくとも
数ペアは欲しいと渇望していました。

ところが与那国の本種は難物です。実は石垣でも西表でも採るのは難しいのですが、それに輪を
掛けて採れません。最果ての島ということも相まってドウボソ類でも最難関の一つと言えましょう。
これまで単発でしか採っていなかったのに一度に複数採れるものか・・・

しかし! 今回は採ってしまいました。
運良く良好な(ピン)ポイントが見つかり、3ペアほど採ることが出来て一気に片付きました^^

これが与那国島の「真正」ヨナグニシロスジドウボソ。黄色っぽさが目立ち、他の島のものと比べて
特異です。
上が♂、下が巨大な(嬉しい^^)♀で、いずれもスレのほぼ無い美個体です。


石垣や西表をすっ飛ばし何故か沖縄周辺のものと一括りにされていますが、明らかに別物と思います。
それに実は沖縄周辺の群は比較的多くて採り易いです。
一方与那国島産は幾ら叩いてもなかなか落ちないので消耗し、何時の間にか忘れることが多かった
のですが、間違いなく今回ツアーでの大きな成果の一つとなりました。

そして、今回は特に狙わなかったのが2種のフトカミキリ。ノブオフトはイシガキフトと同様に幼虫が
シイの生~半生の部分を食害するため結構得難い種類で、丁度成虫の時期です。一応探して採って
みましたがやはり野外活動中のものは既にエリトラにキズが付いておりコレクション欲が湧きません。

現在は未だ発生期に入っていないウスイロフトもかつて野外で幾つか採っていますが、本来の美しい
エリトラの薄緑色が汚れてガサ付き、とても標本箱に入れたくなるものではありませんでした。
2種共かつての長期遠征時における材羽脱品を所持していますが、もう少しマイコレを増やしたいので
次回の材採集で片付けたいと思います。

与那国のカミキリで前から不思議だったものの一つがとても巨大なアトモンチビが居る、というもの。
僕は九州~沖縄の各地でアトモンチビ群を採ってきましたが、こんな巨大個体群が居る場所を他に
知りません。最新カミキリ図鑑の図版でも大きさを確認できますが、小指と比較してみて下さい。


勿論小型の個体も普通に居ます^^。
新図鑑によると与那国にはタダアトモンチビとヤンバルアトモンチビが同所に混生するとのことですが、
この巨大な奴がヤンバルの方でしょうか。あるいは与那国では双方が巨大化することがあるのか実に
興味深いところです。波照間のタダアトモンチビ新亜種は少なく嫌になりますが、与那国のこれらは
やるほどに成果があるので(ただ2種の比率は個人的に未だ把握していない)楽しいですね^^
これらの同定はこれからなので楽しみです。

なお、今回の与那国には特産のヨナグニアカアシカタゾウムシがこれまでで最も多産しています。
その気になれば幾らでも採集出来ますが時期的にほぼスレ個体ばかりでとても残念。
本来ならお土産に良いのにね。

さて、早春から一カ月以上を八重山で過ごしましたが、いよいよ明日この地を発ちます。
6年振りの八重山、特に頑張らない八重山はとても面白かった^^
地元に戻った後も、今回の八重山の成果で必要なものは公表していこうと思います。

やはり八重山は楽しい!!
これをきっかけにたまにはこちらにも足を運ぼうと思います。

与那国島、ミスカン三昧とまではいかないが(2023.4.30)

今春のぼちぼち八重山ツアー、現在は最後の目的地の与那国島に居ます。
かつてのように何でもかんでも一杯採りまくるという採集活動ではなく、マイコレに足りない種類を
必要なだけ採る、採れなきゃまた次で良いよ、というコンセプトのとてもラクチンなツアー。
あと少しで終了します。

与那国でこの時期どうしても一定数を採りたかったのがミスカンことシブラ・ミスカンティボーラ、
ススキハネナシチビです。実質的に与那国でしか採れず、ススキがホストのあまり多くない種類で
僕はとりわけ好んでいます。

そのミスカン、通算では誰よりも採ってきているハズなのに確認すると何と1ペアしかありません。
調子に乗ってポンポン放出していたのでいつの間にかマイコレ分もなくなっていました。
今回の与那国では何としても自分の規定数を確保するべく臨みました。

与那国にススキは潤沢にあるものの、前段のように本種はそう多くはありません。ススキの状態により
採り易い一画は変動するのでなんとしても其処を付きとめる必要があります。
そこはホレ、「ミスカンに強い男」の面目躍如、広範囲の探索の結果、なんとかそこそこ採れる一画を
探し出せました。

ススキは叩き難い上にミスカンは夜行性なので暑い昼間に叩いてもまず成果は上がりません。
よって夜間にヘッドランプを装着しての採集を行うことが大事です。
本種はとてもスレ易いカミキリですがこの時期だと新成虫の比率が高いので採集意欲も増します^^
まあ、多くはないですが。
また同じくススキをホストとするヨナグニウスアヤおよびオオシマドウボソも同時に採れて効率が
良いです。

今回のツアー、石垣や波照間ではススキは全くと言って良いほど叩きませんでしたが、与那国での
ススキ・ビーティングは日課となっています。
ミスカン三昧(ちょっと言い過ぎ^^)を楽しんでいます。

波照間島に来ています(2023.4.26)

石垣島を離れ現在は波照間島に来ています。波照間に来るのももう6~7年振りになります。
成果が大きく上がる島ではないですが、独特なのんびりした風情があって好きな島です。

平坦な島なので分布する昆虫の種類はそう多くはありません。ただ日本最南端(有人島としては)
なので特化している種類も多く、普通種でも石垣・西表と比べると「何か違うな・・・」と思わせる
ものによく出会います。
カミキリで言えばシブラ属・ロピカ属のような最普通種にもそれが言え、石垣・西表ではもう摘まむ
ことのないこれらも一通りは回収したくなります。

昔から「何か変だな」と思っていた中にアトモンチビカミキリがありますが、最新のカミキリ図鑑で
僕の名が付く新亜種となりました。よって波照間産カミキリの特産亜種は3種に増えました^^
ハテルマアトモンチビの♀を2パターン挙げておきます。


稀ですがネットの上でダイブ体勢を取ることがあるのもこの仲間の特徴。本亜種でもこれが見れて
ラッキーです。繰り返しになりますがこの体制はなかなか見れないんですよ。

そしてアトモンチビのくせに意外と数が少なく、居ない所には全く居ないし居る所でもポンポン
落ちるものではありません。

かつてこの島に通うようになったきっかけの一つ、イマサカドウボソも健在でしたが、今年は発生が
悪いのか、時期が早いのか、あるいは数そのものが減ったのか殆ど得られませんでした。


もう一つのドウボソ、ハテルマタテスジドウボソは白化の進んだ亜種となります。白帯がより白化
すると言うよりは地色が薄くなるため全体的に白っぽく見えるようですね。

石垣でも感じましたが波照間でもススキの量が減る傾向にあるようです。ススキ食い昆虫の発生に何か
影響がないか注意の必要がありそうです。

三つ目の亜種、ハテルマイシガキゴマフ。波照間では農地回りの間伐はよく行われるものの、これには
殆ど見られません。雑多なビーティングで数を稼がなくてはならず、結構厄介な普通種です^^
この傾向は石垣でも与那国でも同じなのでカミキリ屋さんならこの感覚をお分かり頂けると思います。
僕は大のゴマフ狂いで、本種のマイコレ追加が今回の目的の一つだったのでビーティングにせっせと
勤しみました。恐らく今回の八重山採集で最も熱心にビーティングしています^^

冒頭のように亜種ではないですがこの島のものはそれなりに特化していると感じるものが多いので
参考までに幾つか写真を挙げておきます。

アヤモンチビ

タイワンチビ

ハヤシサビ

ワモンサビ(擬死装い中^^)

海岸線にハマボウが多いものの何時も少ししか採れないヒメスジシロ。

僕はクルセイダーバグと称しているカメムシの美麗種。ハマボウの実に付き今回の波照間ではそこそこ
見られました。石垣等でも採っていますが単発が多かったのでまとめて確保でき喜んでいます。

さて、明日は最後の島に向けて波照間を発ちます。

白帯型のイシガキフトカミキリ(2023.4.23)

この時期なら狙わなければならないのがイシガキフトカミキリ。
春物と初夏物の狭間に発生し始め、活動期間はそこそこ長くオモト岳上部では6月頃まで見られます。
ただ採集期は長いとは言え、フトカミキリ類はエリトラがガサ付き易いのでやはり発生初期に採るに
限ります。

イシガキフトは幼虫がシイの生~半生の部分を食害するのに加え、少ない種類なので材採集でも
成虫採集でも結構難しい種類です。
僕はフトカミキリ類の採集に慣れているので今回も幾つか材から新成虫を得ました。


本種の場合、♀のエリトラに白い帯状の斑紋が出る個体が居り素晴らしいものです。
今回そういった特徴を持つ3♀を得ることが出来ました^^

以前の経験で、酢酸エチルで〆るとこの白帯が消え掛かる傾向があったので今回は冷凍〆してみました。
標本作成後が楽しみです^^

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