カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

奄美大島でマツダクスベニカミキリが羽脱(2018.4.16)

奄美大島は4月に入って二度目の「寒の戻り」で寒い数日となっています。
今日は最高気温が21℃、山に入ると午後二時でも17℃(!)と虫採りにはとても適さない
気候となっています。

こんな日は採集に出ても大した成果は見込めません。4月も刻々と過ぎていて長期遠征等で
来ているのなら焦るのでしょうが、どうせ何年も住むんだから特段に慌てもしていません。
今春の虫はドが付く不作振りでもありますしね。

材箱でも覗いてみるか・・・
おおっ、マツダクスベニカミキリが三つ!

石垣島で採った材から羽脱したものですが、奄美大島で見るマツダクスベニもイイものですなあ^^
全身真っ赤、触角も長くてカッコ良く、特に好きなクスベニです。
冬は地元の九州・熊本で材を管理していたので、本来より若干羽脱期が遅くなったようです。

これは♂

こっちは♀、デカイ^^

もっと、もっと出てね^^

奄美の春は進むが・・・(2018.4.12)

4月も10日を過ぎ、寒の戻りがあったりもしましたが奄美大島の春は確実に進んでいます。
シイの花は次々に満開となり、山肌は黄色の点々でとても賑やかな様相となっています。

春は進んではいますが、どうも今年の春は虫の発生が極めて悪いようです。
まあね、これまでも遠征先に行ってみたら虫がド不作だった、というのはしょっちゅうでしたから、
特段に落胆しているというわけでもありません。
これもその時その時の状況の蓄積となり、後に繋がる有益な情報となるんですね。
どうせ何年も住むのだから様々な状況を体験したいと思いますし、実は移転に伴う諸手続きに
未だ時間を要する状態なので「不作」もそれなりに都合が良かったりもしているのです^^

とは言ってもあまりにも虫を載せないというのは虫ブログとしては一種のテロ行為^^かもと思い、
ちょっと写真を載せてみます。

リュウキュウヒメクロトラカミキリ(上)およびアマミズマルトラカミキリ(下)。
違いが分かるかな。


コバルトヒゲナガコバネおよびリュウキュウタケウチヒゲナガコバネ。
どれが何だかわかりませんが、ネット内で飛び回り採り逃がす確率が高いのでまあ許してくだされ。

リュウキュウクリイロシラホシカミキリ。
そろそろ最盛期かな。

カサハラツヤケシハナ(上)とオオシマハネナシサビ(下)の蛹。
共に既に羽化完了。前者はシイの花の優占種ですね。


このほかにもクロチャボハナカミキリやアマミアカハネハナ、マルオカホソハナなども採っては
いますが、まあ少ないですね。あちこちに満開のシイの花があるので、分散してしまうという
不都合もあります。それに山肌に満開のシイの木は無限にありますが、ネットの届く花はとても
少ないのです。
雑虫系も発生はこれからでスウィーピングやビーティングをしても僅かな特定種を除いて未だ殆ど
得られません。

あと、毎年のことか分かりませんが、蛾の幼虫が極めて多数発生していてシイの花を救っても
林縁をスウィーピングしてもやたら入ってきて閉口します。対象を一通り救うとネットに小さな
イモムシが十数匹は取り付き、これらを全て指で跳ね飛ばさないと車にネットを積めないので
鬱陶しい事この上ありません(プンプン)。
林道を歩くとこれらが多数糸でぶら下がっていて、いつの間にか体に乗り移ってきて腕とか首筋を
這っています。時には車の天井からぶら下がっていることもあります@@
イモムシが嫌いな人は今年の春の奄美は何度も絶叫出来ること請け合いです^^

ケムンパスの話はどうでも良く、シマトゲバやクロオビトゲムネなど材を適当に拾って確認した蛹が
羽化し始めたので、そろそろ野外でも次々に雑多な種類が発生することでしょう。
地元から持ってきた材からも色々と羽脱し始めているし忙しくなるなあ。
と、嬉しい悲鳴を上げてみると^^

もうちょっと温かくなったらナイターやライトフィットもやってみましょう。
なお、メルマガ(前号で表メルマガとしたもの)はもう暫く先の配信となります。

地元・低山の虫たちにお別れ(2018.3.21)

引っ越しの日取りが直後に迫る中、先日の高山帯(九州山地への峠)に続き今度は低山帯の虫達に
別れを告げに行って来ました。
熊本平野は最高気温が20℃を上回る日も出てきており、菜の花に続き桜も開花し始めいよいよ
春めき立ってきています。

標高はせいぜい百メートルの低山のマイ・フィールド。
ポカポカした日差しを受けながら山道を歩くと、所々で自然の桜が咲いています。
よろしですなあ^^


ゆっくり歩きながら林縁を見渡すと、ヌルデの枯れ枝の樹皮下にカミキリの食痕を見つけました。
この主はヒメヒゲナガカミキリの幼虫で、既に材部に侵入し蛹室の中で前蛹となっています。

ヒメヒゲナガカミキリの仲間は本土~南西諸島に数種が分布し、タダヒメヒゲナガに関しては
九州中南部~熊毛諸島にかけては変異のホットポイントとなっています。
特に九州中部(つまり僕の地元^^)の個体は貴重なサンプルですが、基本的に僕しか採らないので
しっかり確保。かなり採ってきたはずですが何故か在庫が全く無いのが不思議@@

何かの視線を感じてそちらを見ると、仕掛けられたオリの中からイノシシがこちらをジッと見ています。
あなた、猪鍋になっちゃうのね。ある小春日和の出来事・・・

転がった赤松の枯れ木の樹皮下には大袈裟なマツノマダラカミキリ幼虫の食痕が付いています。
写真左側に荒い木屑で蓋をした食入口があります。本種はヒメヒゲナガカミキリと同属なので幼虫の
生態はほぼ同じ、すなわち樹皮下で成長した老熟幼虫は材部に食入し蛹になります。
材が結構太く運搬に困るのでこれは採集せず。

そしてイチョウヒゲビロウドカミキリのポイント、ニワトコ大木の前に来ました。
この木は山中の小さな公園の端にあり、運良く公園整備の伐採を免れたものです。

枝のあちこちの樹皮下には新旧のイチョウヒゲビロウド幼虫の食痕があります。

6月頃に地元に居れば夜間の見回りでこの木からイチョウヒゲビロウドが幾つか採れるのですが、
そんなベスト期に地元に居るわけはないので近年は全く本種採集の機会はありません。
地元に戻る頃にはこの木も無くなっているかもなあ。発生木は他にもあるので良いけどね。

数年振りに枯れ竹割りをして遊んでみます。
すると期待を裏切ることなく成虫越冬中のニホンホホビロコメツキモドキが出てきました。
久しぶりだなあ。


幼虫も居るでよ。
体重が軽い中齢までは糸で紡いだ巣に陣取っていますが、終齢になると巣は作らないようで
越冬成虫と同様に枯竹の空洞にコロンとしています^^

成虫となって春を待つハイイロヤハズ、そしてササセマルヒゲナガゾウも。


一本の竹から中央のササセマルヒゲナガゾウ幼虫を挟み、ニホンホホビロコメツキモドキの
老熟幼虫(左)と成虫(右)が出てきました。
ちなみにニホンホホビロコメツキモドキは同世代の場合、竹の一節に1頭ずつしか生育せず、
枯竹を一気に引き裂くときっかりと成虫が一節に1頭ずつ出てくるのが面白いです^^
さらに♀顔面の頬の形状が左右対称でないのも有名ですね。

帰路に熊本市街が見下ろせる桜の名所に寄ってみました。
まずは南方、つまり鹿児島・沖縄の方向。鹿児島に至る九州新幹線が見えますね。
遠方の山のそのまた奥が九州脊梁山地です。

これは方向としては阿蘇地方、そして大分県方向。遠望は阿蘇連山・九重山系に繋がる山々です。

思えば6年前、当ブログを始めた際にこの場所からのショットを初めての記事に使ったのでした。
その時は桜は満開でしたが本日は未だ開花したばかり、木によってせいぜい1~2分咲きでしょうか。

数日後には引っ越しなので、地元の満開の桜を愛でる機会も暫くは無くなるなあ。
再開の時まで、郷里よ、さらば。

屋久島産カスリドウボソカミキリの幼虫(2018.3.19)

カスリドウボソカミキリはシロスジドウボソカミキリ属(Pothyne属)中でずば抜けた大型種であり、
他種がエリトラに単純な縦筋のみを持つのに対しユニークなカスリ状の斑紋を伴った人気種です。
屋久島では比較的近年に発見されましたが個体数はかなり少なく、所属も含め留意すべきカミキリと
なっています。
今日は本種の幼虫を紹介しますが、屋久島産の幼虫の写真はこれが初のものでしょう。
(種類としても初めてかもしれない)

成虫の形態からも想像出来ますが、本属の幼虫は一般的なカミキリの幼虫とは様相を相当異にします。
一言で言えば「アンドロイド」のようなヤツです(^^)が、最も特徴の分かる終齢幼虫を見てみましょう。
コレです。さすがにデカイです^^


「何これ?」と思った方も居られるでしょう。一般的なカミキリ幼虫とはかなり違っていますよね。
これがPothyne属の幼虫の基本形です(ドウボソカミキリやタテジマカミキリの属の幼虫もやや似ている)。
極めて細長く円柱の体形、胸部がブクッと膨れており、何よりも異様なのが尾端がスパッと切り落とされた
ような形態をしていること(一見、タコの吸盤のように見える)。
幼虫の形態も色々ですが、決して他属とは間違えようもない代物なのです。


(参考)
タテジマカミキリの幼虫

僕がこの形態の幼虫を初めて見たのは高校生の頃、地元のシロスジドウボソカミキリでしたが、
春先に細い材中で越冬中の成虫と共に確認したこれまでに見たことのない異様なカミキリの幼虫を見て
大変驚きました。
実は本属の幼虫の動きは極めて速く、何も詰めていない中空の(本属幼虫の食痕の特徴)坑道中から
勢い良く幼虫の尾部が飛び出して来て「うわっ!」と投げ捨ててしまいそうになったことを覚えています。

屋久島では鋭意カスリドウボソの幼虫探しを行っていますが、これまでに確認したところでは生態として
成虫になるまで3年を要することを突き止めています。
すなわち、同時期に3態の幼虫を確認出来るのです。

以下に終齢幼虫と同時期に確認した中齢と初齢の写真を載せます。


シロスジドウボソカミキリ等でも同時期に少なくとも2態の幼虫を確認出来るので、本属は比較的幼虫の
期間が長いタイプのカミキリと言えます。
成虫の数が相対的に少な目のことからもこれが裏付けられるでしょう。1年で親になってしまうタイプとは
死亡率が全く違ってきますからね。

屋久島では今のところカスリドウボソカミキリの生息域は限られているので(たぶん調査不足)、
幼虫での確認も含め分布調査を重ねていきたいと思います。

ちょっくら九州脊梁山地の入り口まで(2018.3.15)

全国に先駆けて高知市で桜が開花した本日、ちょっくら九州山地の入り口の峠まで行ってきました。
実はやんごとなき事由で某島への移転が1週間ほど延びてしまい、図らずも時間が出来てしまったので
ある意味暇潰しに近い半日採集です。

引っ越し荷物はとっくに詰めてしまっているので十分な採集道具は無く、中途半端な材採りをしても
カーゴ・スペースの関係で物理的に送れないので採集地にとりあえずの別れを告げる程度の
本当にサラッとしたものでした。

3月も10日ともなれば地元では菜の花が咲き誇ります。
これは単に適当な河川沿いを撮ったものですが、ビッシリと「黄金の絨毯」が広がるスポットもあるので
チャンスがあればそっちにも行ってみますね。


菜の花の匂いを嗅ぐと、虫取り網とカゴを持ってモンシロチョウを追いかけた幼い頃をいつも
思い出すことができ、幸せな気持ちになります。そんな人は虫屋さんには多いんじゃないかな^^

さて、九州脊梁山地に入るには10キロ程の細い九十九折りの山道を走破しなければなりません。
眼下に見下ろすは峠の展望所から見た山の取り付きの町。峠の標高は8百メートル程で、平地では
既に20℃を超す温かい日も多くなっているのに此処には未だ少し雪が残っていました。

この付近は植林が大部分を占めるものの、自然林が残ったエリアではキュウシュウオオクボ、
ヨコヤマヒゲナガ、ムネモンヤツボシなどのカミキリ、そしてキリシマミドリ、アイノミドリ、ウラゴマダラ
などのゼフィルスが見られます。

今シーズンを地元で過ごすなら系統立ててこれらをはじめとした虫達をじっくり探索したいところですが、
その選択肢は無いし、おまけに採集道具も無いと。
偶然に箱詰めしていなかった剪定鋏で枯れ枝をほじくっていると、こんなのが出ました。
「おお、久しぶりい~^^」

関東などでは大凡品のトガリバアカネトラカミキリ。
九州でも確か大分・九重山系以北ではそれほど珍しくなかったと思いますが、阿蘇地方以南では
極端に珍品度が上がります。出てきた材を丁寧に削っても追加はありませんでした。残念。

トガリバアカネトラは全国的には普通種ですが、綺麗でフォルムも良いので僕はとても好きな種類です。
属するアナグリプトゥス属にはアラカワシロヘリトラ、マツシタトラ、近似属にはアカジマトラが居て
なかなか魅力的なグループではないでしょうか。アラカワシロヘリを筆頭に全国的にも変異があって
コレクションに力が入ります^^

前段の理由でリキを入れて虫採りが出来ないので運動のつもりで林道をかなり歩きました。
いつもは車で通り過ぎるだけですが、じっくり木々を観察すると将来の地元定住時における採集の
シミュレーションも新たに沸いて意外と有意義でした。

ちなみに今の愛車、ワゴンRスティングレー(4WD・ターボ)の峠での走破性も申し分の無いものでした。
いずれ愛車のインプレッションも紹介したいと思います。

もう一回位、渡島前に半日採集(山歩き)が出来るかな。
そうそう、高知市に次ぎ地元・熊本の桜が開花するらしいので、渡島前にそっちも見てこようかな。
低山性昆虫の簡易探索も兼ねて^^

沖縄産アマミクスベニカミキリの蛹(2018.3.10)

間近に迫った引越しに伴い手元のカミキリの材を箱詰めしているのですが、昨年初夏に沖縄本島北部で
採ったアマミクスベニカミキリの幼虫が材中で蛹化していました。
うん、万事上手くいったな^^

自然状態では自ら切り落とし地面に落ちた枝の中で生育、そして蛹になります。
沖縄産ですが、僕の地元・九州低地程度の冬の寒さなら大丈夫ということですね。

石垣で採ったマツダクスベニカミキリの材は確認していませんが(箱詰めしちゃった)、そちらも上手く
いっていれば今年は南方二種のクスベニカミキリのマイコレが少しは増えそうです^^

本土のタダクスベニは対馬や屋久島等の変異があるし、クスベニ3種のコレクションも面白そうですね。
ちょっと頑張るかな^^

渡島前、最後の阿蘇山採集。紅ハンノキ・白イタヤカミキリ(2018.3.3)

昨日、阿蘇山周辺へ(紅)ハンニキおよび(白)イタヤの両カミキリの材採集に行って来ました。
先のメルマガで表明した「某島への定住(移住ではない)」まで僅かとなった中、とりあえず最後の
阿蘇山採集です。

冬の阿蘇連山。
大部分が草原に覆われた山々・・・という雰囲気が分かるでしょうか。

カルデラに広がった田舎の家々がパノラマに映えます。
実はこの辺りが僕の終の棲家候補ナンバーワンです^^

さて、まず紅(ベニ)ハンノキカミキリとは何ぞや。
これはもう全国的に有名ですが、ノーマル型のエリトラの黒色部分に赤褐色の様々な文様が発現する
タイプのハンノキカミキリで、東北の一部を除きベニ型となるのは熊本・阿蘇山周辺のみです。

(参考)鮮やかなベニハンノキの例(ペア)。

そして白(シロ)イタヤカミキリとは何か。
実はこれは僕の造語で、阿蘇山周辺には限りませんが西日本の一部のイタヤカミキリの特徴から発案。
一般に東日本のイタヤは地色も帯も茶色っぽいのですが、こちらのイタヤは地色が黒っぽく、帯が
白色、すなわち白帯のコントラストが強いのでこう呼んでいるわけです。シロと言っても全体的に
白いわけではないので念のため。いずれにしても綺麗な上に極めて局所的で価値は高いものです。

さらに価値が高いのが、僕が独自に採っている「極小シロイタヤ」。
樹高1メートルにも満たない細いヤナギで生育する一群で、最小個体の体長は20ミリに遥か及びません。

(参考)極小シロイタヤ(2♂)。スケール目盛りに注意。

僕は阿蘇各地にベニハンノキのポイントを持っていますが、やはり個体数を期待出来る有名な産地を
選びました。知る人ぞ知る、ムナコブハナカミキリのポイントと同所です^^
ただ、ここは三年前の熊本地震でポイントまで上がる車道の一部が未だ崩壊したままなのである程度は
徒歩を必要とします。大宮インセクトフェスティバルに伴う数日間の旅程でとんでもないカロリー・糖質を
摂ったので、その消費にちょうど良いでしょう^^

車止めの看板。ここからポイントまで40分ほど歩きますが、土砂流失や車道の崩落で歩き難い道を
どんどん上ります。



途中で道を直していた工事人に聞くと、車道が全て修復されるのにあと数年を要するとのことで、
暫くはムナコブハナ等の採集はやり難そうですねえ。僕は暫くやる機会が無いので関係ありません^^

ポイントに着くとベニハンノキのホストのヤシャブシを物色しますが、正直今回はあまり食痕が
付いていないようです。ハンノキカミキリはホスト群落の成長とともに発生地を変える習性があり、
最も採り易かった一画では数を減じていました。次回は何時本種の材採集を出来るか分かりませんが、
その際は新たなポイントを探すしかないようです。

生木の材部に穿孔した終齢幼虫の太い食痕、および前蛹となった終齢幼虫。



車に戻り、次のシロイタヤのポイントに向かいます。帰路に寄れるので非常に楽^^
シロイタヤの材採集を最後に行ったのは5年ほど前で、ポイントの状態がかなり変わっていました。
農道の道脇に件の背の低いヤナギが生えていたのですが、元々少なかったヤナギの株が極端に
減っていたのです。

「これも新ポイントを見つける必要あり、か・・・」
極小シロイタヤの材も今回分はなんとか確保出来ましたが、次回からはかなり厳しくなりそうです。

細いヤナギの幹に入り込んだシロイタヤの終齢幼虫の食痕。
貴重な幼虫なので今回は割り出して確認するのは止めました。坑道を壊すとその後死亡する確率が
格段に高まりますので。

(参考)
以前割り出したシロイタヤの終齢幼虫、およびベニハンノキの生態写真。5年前の記事^^

ベニハンノキもシロイタヤも、成虫にしろ材にしろ次は何時採集するチャンスが来るか分かりませんが、
数を採るためには腰を据えて探索する必要性を悟った今回の採集行でした。

数年振りの地元産リンゴカミキリ幼虫の材採集(2018.2.20)

2月も下旬に入り、九州低地は寒さが和らぐ日もチラホラ出てきました。
「春」までもうちょっと。確実に今シーズンが近付く足音が聞こえます^^

今日は半日ほど空いたので、5~6年振りの地元(熊本低地)産リンゴカミキリの材採集を
行ってきました。
一般には低地性普通種のイメージが強い本種ですが、昔はあちこちで見かけたものの最近は
いざ探すと「あれ、居ない」といった必ずしもダモノとは言えない存在になって来たように思います。
(東京の一部海岸等のようなホスト植栽による「養殖場(真の産地は不明)」を除く)

ちょっとあちこちを探し回りましたが、運良く割と数が発生している一画を発見。
満足とまではいきませんでしたが、そこそこの数は採ってきました。

問題はホストのソメイヨシノがやや大樹、かつ元気が良いため次第に発生数が減っている
段階のようで、枝数の割には幼虫の数は少なく意外と苦労はしました。
本種に限らず、生木を食うタイプのカミキリはあまり大きな木を好まないのです(これ大事)。

下から見上げた食痕の様子。幾つかの食痕が見えます。

で、老熟幼虫は秋までに1~2年枝の先端部を斜めに切り落とし、荒い木屑で蓋をします。
こんな感じ。



枝を割って幼虫を確認してみます。
この時期はそのまま蛹室となる坑道の中で未だ活発に動いています。
かなり黄色っぽい色合いですね。

取り出した幼虫。
サペルディーニの中でも変わり種(成虫もだが)で、「エイリアン」のような顔付きが特徴的です。



このように春先までは幼虫の活性が高いため、材採集は出来ればサクラの葉や花が目立ち始める
直前が良いです。生木を食うタイプの幼虫の材採集は、可能な限り蛹化の直前を見計らって
行うのがベストです。事情が許せば成虫の羽脱直前が良いのは言うまでもありませんね。

幼虫を枝に戻した後は、しっかりとビニールテープで隙間なく巻いておきます。
水分さえあれば幼虫は長生きしますが、外敵にはいとも簡単にやられるのでこの作業は怠りなく
やりましょう。

久し振りにタダリンゴの標本がたくさん作れそうで、初夏の羽脱が楽しみですねえ^^
(ボクの地元産はカッコいいのだ!)

納税完了、外国産蝶コレクション展翅上がり、そしてメルマガ(2018.2.16)

本日2月16日から全国一斉に確定申告の期間となります。
早目に動くべきと考える性格なので、早速朝一で税務署へ行き前年分の納税を済ませて来ました。
後になって込み合う前に済ませた方が効率が良いですからね。
計算は面倒だったけど、弱小零細の白色申告なので提出書類は簡単^^

去年のオークション出品は、過去最高に頑張った一昨年に比べかなり絞ったので納税額は前回の
半分以下で済みました。これで今年の社会保険料も半分になるぞー^^
ちなみに来年の納税額はもっと少なくなる予定。雀の涙程度でもBライファーには堪えますからね。

そして、お願いしていた外国産蝶・蛾の展翅も仕上がってきました。
斜め刺しでギッシリ詰まった標本箱を眺める至福の時間^^

新年度からはある場所に移転し、ほぼ通年そこで過ごすので自ら展翅が出来るようになります。
実に楽しみだなあ。

では、新年度から何処で過ごすのか。
それは本日配信するメルマガ「南虫ニュース50号」に詳細に記しています。
購読者の皆さんは是非お目通し下さい。
なお最近、当メルマガが迷惑メールに入るケースが散見されるので、届かない方は迷惑メールボックスを
ご確認方よろしくお願いします。

やっと野外採集を再開、タカサゴシロカミキリの材採り(2018.2.5)

昨年10月以来、約3カ月ぶりの野外採集に行ってきました。
諸事情で虫屋人生初の3カ月以上の「採集お預け」状態を喰らっていましたが、ようやく野外での
活動再開です。
時期的に最も寒い時期となり記録的な寒波が襲来している中での野外活動には辛いものがありますが、
年明けにインフルエンザにも罹ったし、もう風邪はひかないでしょう^^

今シーズンは移動型の長期債遠征を行わないので5年振りの材管理が出来ます。
やっと思い切り材採集が出来るわけで、腕が鳴りますね^^

初っ端に選んだのは懸案としていた地元のタカサゴシロカミキリの材採集です。
本種は本州中部あたりから八重山の一部まで広い分布を持っているもののそこそこ局地的で、
記録はあっても多数採れるポイントは意外と少ない種類と思います。
その原因の一つが主なホストのノグルミがあまり目に付かないことにあるのではと思います。

九州北部では昔(結構前ね^^)多産していたようですが今はどうでしょうか。
中部の地元・熊本では、タカサゴシロは記録程度しかない非常に稀な種類という位置付けでしたが
ようやく多数採れるポイントが見つかりました。

で、採って来たノグルミの材。

切断面にはシロカミキリ特有の樹皮下から材部に食い込んだ食痕が走ります。

樹皮下をウネウネと食われ樹皮が剥がれた状態。食入口も分かりますね。

幼虫~~~


黄色っぽい色彩もそうですが、顔付きもちょっとオオシロやムネホシシロとは異なる部分があるように
感じます。
また他種のカミキリ幼虫も何種か食い入っているようで、この辺りにも居る九州低地特有の大型の
テツイロヒメカミキリ(この時期は成虫)辺りが出てくれば良いなあと思います。

これで九州中部産の標本がたくさん作れそうです^^

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