カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

比較的ルッキングで多かったキガシラハサミムシ(2016.8.17)

本土域を離れた各離島での楽しみの一つが珍奇雑虫。
屋久島のキガシラハサミムシはその最たるものと言って良いでしょう。
正直ハサミムシ類は自分のターゲットでは無いのですが、本種だけはド・ストライクの虫です^^

樹上性の本種、一般にはなかなか目に付かずこれまでの遠征でも採れて1~2頭でした。
今季の屋久島は虫が少なくターゲットとするものが殆ど無かったため、真面目にルッキングで
探してみると場所によっては意外と居ることが分り嬉しい発見でした。

ヤクスギの樹皮表面に留まった♂。
独特の巨大なハサミ、そしてカラフルな「黄頭:キガシラ」のため居れば発見は容易。
ツヤ消しのエリトラや漆黒の基本色もとても良く、バランスの取れた「美虫」です^^

まったく、なんちゅうハサミでしょうね。
まるでクワガタのマンディブルのよう。造形美の一つですなあ。
ちなみに挟まれると結構痛いです。

こっちは♀。顕著な♂のハサミと比べると全く見劣りします。
♀は特に少ないようで初めて遭遇しました。

あなたも記念に挟まれてみては?

ヤクシマオニクワガタ(2016.8.13)

今年の屋久島遠征は滞在期間を例年より後ろへずらし、ちょうど7月後半を彼の地で過ごしました。
8月へ暦が変わると同時に屋久島を離れたわけですが、その直前に「待てよ」、と気付いたことが。

昨日の当ブログ記事でクロコバネカミキリと共にヤクシマコクワガタの蛹を見つけた話をしましたが、
「今ならアレも採れるじゃん^^」
7月最下旬は高地性昆虫をいろいろ追っていたので、ついでにソレも探してみると・・・

仲良く並んだ蛹室に居た、ヤクシマオニクワガタ♂の新成虫と♀の蛹。
良い材が全く無かったので他に幾つか追加しただけでしたが、デカい♂も採れてやった甲斐は有り。

ありがとう、屋久島(高)山の神様。
左足のふくらはぎに「ヒル」を付けるというオマケまで頂きまして^^

屋久島の不朽木から出てきたクロコバネカミキリ等(2016.8.11)

7月下旬の屋久島では、例年はあまりやらない材中の虫もいろいろと探してみました。
本日紹介するのはかなり不朽が進んだ朽ち木から割り出したクロコバネカミキリ♀。
蛹から羽化した直後だったようで、シロアリの女王を彷彿とさせる巨大な腹部が印象的です。

コバネカミキリは僕自身とても好きな種類ですが、これまで結構縁があります。
以前も材中で羽化した直後の個体を見つけたことがありますが、やはり他種と比較すると腹部の
膨大さが顕著でした。
新成虫は腹部がある程度収縮するまで材中に留まるわけですが、栄養分が多いせいか他種に
比べると比較的その期間は長いように感じます。この個体も採集後20日程は水分も何も与えない
状態で平気で生きていました(多くの種は同条件でこれほど長生きしない)。

不朽が進んだ木だったため、同時にヤクシマコクワガタの蛹も出てきました。
これは♂の蛹。もうちょっと大きかったらなあ。

こっちは♀の蛹。そろそろ羽化が近づいているようでピンク色掛かっていますね。

本日現在、コクワガタは無事羽化済み。クロコバネと一緒にタトウに並んでいます^^

キュウシュウハネナシサビカミキリ、7月の屋久島の意外種(2016.8.9)

この7月の屋久島で意外だったカミキリの一つがキュウシュウハネナシサビカミキリ。
殆どの方には馴染みの薄い種類とも思うのでちょっと取り上げます。

今年の屋久島は7月中旬から参戦。
いつもこの時期の平野部は既に夏枯れが進み、食指の動く種類はことごとく発生が終わっていたり
末期でスレスレ、ボロボロ・・・
暑い中で必死でビーティングしても良い思いはほぼ出来ないのが常です。

林縁にちょっと良さそうなソダがあったので、ほとんど気乗りはしませんでしたが他にやることも
無かったのでネットも持たず車を降りてみました。

どれどれ、どうせ何も居ないだろうて。
一応ぐるーっとルッキングしてみると・・・

あれ、なんで屋久島にクワサビが居るの?
(ボリューム感のある形態、大きな白紋にそう思った)

上から良く見ると独特の下膨れ体形。これってPseudale亜属じゃん・・・
そうか、キュウシュウハネナシサビだ!
(上部からの写真は撮り忘れました。ごめんなさい。)

屋久島産の本種は実は僕にとっても馴染みは薄く、当個体以外では30年ほど前のGWに
1♂しか採ったことがありません(当時はオキナワハネナシサビか、とされていた)。
現在は三島、トカラ列島のものと同種になっていますが、この仲間は島毎に変異を見せるので
もう少し細分化しても良いのかもしれませんね。

ところで屋久島産のキュウシュウハネナシサビってあまりピンと来ないんですが、時期には
多いのかしら。
少なくともここ何年も通っている7月の屋久島では初めて採ったし、他の採集者が採ったという
話も聞きません。大きな♀でしたが、ほぼスレも無くそうした意味でもちょっと驚き。

個人的には意外だったのでネタにしてみました。
なお、九州高地(パキタが採れたともされるブナ、モミ・ツガ帯@@)で得られた本種というのは
なんかマユツバですね^^(海浜性のものが紛れ込んだのでなければ、たぶん別種でしょう)

北限の屋久島産カスリドウボソカミキリ(2016.8.7)

カスリドウボソカミキリは南は与那国、北は屋久島まで広く分布する、シロスジドウボソカミキリ属
(Pothyne)の中で一段と際立った最大種です。

何処にでも居るからと言って必ずしも普通種ではなく、やや遅めの出現期や分かり難い生息場所も
手伝って多数を確保するのは結構至難な種類です。
現在は1種4亜種で整理されているものの、奄美以北産を別種とする考え方を採る研究者も
居るようで、他のPothyne属の種類と共に将来的には分類的な変更が在り得る種でもあります。

屋久島からは従来知られていなかったため、最新の図鑑でも分布域から屋久島が欠落しています。
いずれにしても屋久島は最北端の分布の辺境地なので生息数は相対的に少ないものと思われます。
今季の屋久島では、僕以外の数名の採集者も含めて少なくとも6~7頭は得られています。

7月下旬にも拘らず微毛の揃った♀。
本種はスレ易いので、これほど綺麗な個体はちょっと驚き@@

残念ながら左前脚の腑節が欠けていました。
でも極端に少ない最北端産、意味在る標本です^^

なお本日、メルマガ「南虫ニュース」46号(今季遠征、奄美~屋久島・南大隅編)を配信しました。
一昨日に続く怒涛の配信。今号も長いです^^

荘厳な、屋久島高地の闇夜に出現するヤクマルバネコブヒゲカミキリ(2016.8.5)

今年の屋久島は盛夏に出現する虫を狙って7月一杯まで滞在しました。
照準を合わせた一つがヤクマルバネコブヒゲカミキリ。

本種は本土域のマルバネコブヒゲカミキリの親戚とも言える存在ですが、屋久島の高地にしか
生息していません。
出現が遅く、本土からの採集人が集うヤクシマホソコバネカミキリ(ヤクネキ)の時期には
やや早いため、本種を成虫で採集したことのある方は極めて少ないと思います。
僕もかつて冬に行った材採集で僅かに羽脱させたことがあるのみで、夏の屋久島には近年
足繁く通っているものの成虫で狙ったのは実は初めてでした。

それで実際に行ってみるとこれが極めて厳しい!
屋久島の高地というのはヤクスギやツガのとてつもない大木が散在、苔むした各種木々の樹肌、
昼なお静粛な雰囲気が漂う場所で、夜となるとその荘厳さがさらに増します。
そうした重々しい雰囲気の中でライトを照らして探すのですが、さっぱり見つからない・・・

1時間ほど探してやっと見つけた最初のヤクマルバネコブヒゲ♂

もうね、感覚的には全然居ないじゃん、の範疇と言って良く1~2時間にやっと1頭が見つかる
という感覚。
副産物としては高地性のゴミムシダマシ等が極少数見つかる程度。
真夏とは言え屋久島高地での採集というのはとても厳しいものなのです。

別の♂。

今年はネキ類等の発生状況から見ても季節が1週間程度進んでいると思われ、その結果本種や
先に紹介したヤクシマチャイロヒゲビロウドカミキリを7月中でもなんとか得られたのかな、とも
考えられます(もちろん両種とも極少数しか得られませんでした)。
それに今年はヒルが極めて多く、ヤクネキを狙って来ていた知人の多くがこれにやられていたので
林内探索にもちょっと腰が引けていたかなあと反省もしきり(ヒルには僕もやられました(泣))。

屋久島にはこれらの盛夏~晩夏性の珍種や秋が本番のヤクシマコブヤハズといった大物が居り、
「ネキが採れるかも・・・」と7月中旬の海の日あたりに数日訪れる程度ではなんともならない。
実に採集者泣かせのややこしい島なのであります^^

なお、本日メルマガ「南虫ニュース」45号(今季の波照間~西表島編)を配信しました。
さらに数日中に46号(奄美大島~屋久島・南大隅編)も配信しますので、併せてお楽しみに^^
(当方は信頼出来る有料メルマガ配信スタンドを使用していますが、お使いのメーラーによっては
迷惑メールボックスに入っている可能性もあるのでご留意方お願い致します。)

長期遠征を終え、地元に戻りました。ヤクシマチャイロヒゲビロウド(2016.8.2)

今季遠征の最後の訪問地である屋久島・南大隅での活動を終え、地元へ戻っています。
3月から始めた約5カ月に渡る一連の南西諸島に係る長期遠征が終了しました。

長かったなあ・・・
何時もながら、ようやるわと自らも感嘆する次第^^
まずは疲れを癒し、夏場の地元採集に備えないとね。

屋久島高所で採集したヤクシマチャイロヒゲビロウドカミキリ♂。

こっちはデッカイ♀。嬉しい^^

近日中に2号連続してメルマガを配信する予定です。
初夏からの南の島々における、日本一詳しい昆虫事情が満載。
購読者さんは是非お楽しみに^^

アマミホソコバネカミキリ、実質的にほぼ終了(2016.6.24)

今年のアマミホソコバネカミキリ(モリヤイ)、実質的にほぼ終了を迎えました。
明日は飛翔中の♂が幾つか見れるかな、と言ったところでしょう。
今年良い思いをしたのはほんの数人^^

彼女たち^^

本日採集の30ミリ、残念無念、左腕を損傷。エヴァンゲリオン初号機みたいに再生してくれんかな。
でも良いもんね、ここまでの大きさの個体はその存在が重要なのだ^^
5年分くらい(もっとだよな^^)良い思いをしたなあ。
こんなヤツ、たぶんもう一生採れません。

今年のモリヤイ、一気に出て一気に終わりました。
ふむ、今年のような梅雨明けの場合はとても判り易いわけね。
去年と今年でこのテのネキの発生パターンは完全に見切った感じ。

おじさん、連日の晴天でもうクタクタですわ。
昨日はもうちょっとでハブに噛まれるところだったし・・・
また消えます。

奄美大島で今日から採集開始(2016.6.16)

本日たまたまwifiの飛んでいる宿に留まるのでお知らせしておきます。
今日から奄美大島で採集を開始しました。

一昨日、熊本地震で地割れした我が家のカーポートで出発を待つ愛車。
遠征帰宅後も地震関連の整理に忙殺されるのか・・・

昨朝5時、奄美大島・名瀬港に愛車と共に入港。未だ暗い中で名瀬港に停泊中のフェリー。
この後、この船は沖縄本島に向かいます。沖縄を愛車で走るのも良いね^^

昨日は悪天のため何も出来ず港の近くにて車中泊。
夕刻から夜は今季初めての梅雨の土砂降りを車内で体験@@

で、本日から探索開始。
奄美はダイナミックな島で良いやね^^


では、暫く消えます・・・

西表にも居るイシガキトガリバサビカミキリ(2016.6.8)

ここ西表島にもイシガキトガリバサビカミキリがいます。
石垣島同様に生息域は限られますが、これまた同様にホストのヘクソカズラをビーティング
することによって採集出来ます。

ヘクソカズラが絡んでいる所は割と固まっているのですが、ツルの量はそこそこあっても
何故かこの虫は少ない。これも石垣と同様ですね。
無心で叩き続けて、気が付くとようやく一つ落ちているといった感じ。
なんでこんなに少ないんだろう・・・

まあ確かにね、このテの虫は多いとツマンナイか^^

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