例年、夏~秋に行う地元でのレインボーセンチ(周辺の変異センチ含む)の大量捕獲。
随一の供給者としては長丁場の結構な大仕事で、時に一カ所で大当たりすることがあります^^
そんな時にしばしば起こるのが・・・
容器内での酸欠状態@@
半日も放っておくとこんな感じに。

あーらら、大部分がひっくり返っていますね。
ピクリともしないけど、死んでるのかな?
いえいえ、死んでいるのではありません。
一時的な酸欠状態で一瞬気絶しているだけなんです^^
(勿論、このままにしておけば完全に死んでしまいますが)
カゴに移して外気に晒しておけば、ほら、目が覚めて動きだしました^^
未だ半分近くが気を失っているけど。

こうした糞虫類の場合、糞や腐肉を餌として使うので運搬方法としてはどうしても臭いが漏れ出さない
密閉容器を使うことになります。
よってこうした事故が起こり易いため、疲れていても早目に後処理を行う必要があります。
無頓着な採集者はこんな感じ、あるいはメンドウを省くため意図的に殺虫管に入れて採集後に直ぐ
殺してしまうのでしょうが僕の場合は違います。
より美しく良質な標本を作るためには、腹部の中からキレイにしなければなりませんからね。
直ぐに死んでもらっちゃ困るわけ^^
次回からは数回に分けて、採ってきたレインボーセンチ(糞虫類全般に応用可)の後処理について
ご紹介しましょう。
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
とりあえず飼育・羽化した阿蘇産シルビアシジミが展翅版2本分になったので、10月上旬に野外で
採集したものと比較してみました。
僕自身、代用食のエンドウマメ類で飼育したのは初めてでしたが、その威力に驚きました。
両側の展翅版に乗っている全て、そして中央下の3頭が飼育品です(中央の上6~7頭は野外品)。
いかがです、この大きさ!

大きさの違いは一目瞭然ですよね。
何と言うべきか、これ、シルビアじゃないよなあ@@
小さくなきゃシルビアとは言えないんじゃないか、とさえ考えてしまうこの矛盾・・・
でも、イイ!
巨大シルビア、良いじゃないですか?
常にスレてる野外品と違いビカビカだし、箱に野外品と一緒に多数並べたら実に映えそう^^
基本的にシルビアの野外品の大きさには結構バラツキがありますが、飼育品は結構ツブも揃って
いますね。
下の写真だと、中央上5頭が野外品です。

エンドウマメのおかげで手抜きが出来ただけではなく、成長スピードが実に早かったのも重要な
ポイントでした。
人工採卵~羽化・展翅まで2カ月以内、全て年内に片付くのです。これは驚異的なんじゃないかなあ。
かつての食草に幼虫をたからせての半自然飼育では成長スピードが野外品並みに遅く、下手をしたら
羽化が翌年の春以降になってしまうため長期遠征の大きな足かせになってしまうのです。
しかもこんなには大きくならないしね。
一つだけ思ってもいない事が起きました。
それは、羽化した成虫が全て「夏型」だったことです。
下に10月に野外で採った低温期型とも言える「秋型」と比較してみましょう。
これらが10月上旬の採集品(上♂、下♀)。
♂の外縁の黒帯は細く、♀は広く青鱗が乗っています。


これらが12月の飼育羽化品(同)。
♂の外縁黒帯は太く、♀は基部に青鱗が僅かに散布されるのみ。


もう完全な夏型ですよね。11月に飼育、12月に羽化したのにコレです。
10月出現の個体をタイムマシーンで時間を遡って追い抜いちゃったみたい@@
まあ、こうなった理由は分かっています。
今年の11月はずっと暖かかったし、さらに暖かい部屋で、しかも直射日光が当たる窓辺で幼虫を
ずっと飼育していたのです。
すなわち、夏型として羽化してもおかしくない飼育条件下だったわけです。
思い付きの飼育だったし低温期型を強烈に意識していたわけじゃないけど、ちょっと驚きましたね。
まさか完全な夏型が出て来るとは思っていませんでしたから。
完全な低温期型を作るには終始暗い環境の中で、さらに低気温に晒しながらもっと時間を掛けて
育てる必要があることを再認識しました。
来年は意識的にそうした環境下で飼育してみましょう。今年高かった死亡率も抑えられるでしょうし。
必然的に飼育期間は伸びますが、仮に1カ月長くなったとしても十分に遠征出発に間に合いますので^^
ところで今回の夏型、実は嬉しい出来事でした。
と言うのも大型の夏型飼育品も欲しかったからで、いずれは何かと忙しい夏期にも飼育しなきゃなあ
と思っていたからです。
図らずも秋から低地で普通に(楽して)飼育すれば夏型になることも分かり有意義でした。
実際に手を下すことは、何事においても重要だと悟る一場面でした。
展翅版から外したら、またお目に掛けますね^^
カテゴリ : 飼育室から
12月に入って早5日ですか。早いもので今年ももうすぐ終わるんですね。
オークション関係で多忙を極めていることと併せ、師走になって益々寒くなり野外に出掛ける機会が
無くなっています。
9月下旬~10月初旬だったか、九州脊梁山地の高標高地点に行った時の一コマ。
地面に転がったブナ朽木を崩していると、九州の甲虫好き採集者にはお馴染みのツノクロツヤムシが
何時ものように出てきました。

ツノクロツヤムシはこのように数頭~7・8頭のコロニーを作って過しています。
これらはいわゆる家族らしく、面白いことに多くても10頭を超えることはまずありません。

気温が未だ高いうちは、掘り出されると慌てて朽木の中に潜っていってしまいます。
基本的に朽木を噛み砕く強いアゴを持っていますが、好戦的ではないので指で摘まんでも噛み返して
くることはありません。
そこが可愛いところかな^^

秋口であればこのような赤っぽいテネラル個体がよく見られます。
本種コレクションのアクセントに良いです^^

あ、そう言えばツノクロツヤムシ、僕のコレクションには1頭も無いな。
カテゴリ : 甲虫(その他)
秋口に思い付きで始めた阿蘇産シルビアシジミの飼育ですが、代用食エンドウマメのおかげで
思ったより随分早く飼育も終了、現在は羽化ラッシュとなっています^^

オークション関係やら此処のところ極めて多忙なので飼育には全く手を掛けることは無かったのですが、
エンドウマメ・パワーの威力は凄くかなり大き目の成虫となっています。
かつてのプランター等に植え込んだミヤコグサやセイヨウミヤコグサに幼虫をたからせておく方法だと
生育は遅くハンドリングも大変なので、このエンドウマメ方式は極めて有益であることを証明出来ました。
ただ、意外だったのは想像以上に幼虫が病気に弱く、ウィルス性疾患特有の黒変死がかなり多かった
ことでしょうか。
エンドウマメ飼育はどうしても飼育容器内の湿度が高くなり病気が蔓延し易くなるものです。
そのことは分かってはいたものの忙しさにかまけて全くフォローしていなかったんですね。
まあ今回はロス率が高かったけど、要領は会得したので条件が許せば何時でも大量飼育が可能と
なりました。
とは言ってもここ数年はまだ長期遠征等で多忙なため大量飼育は未だ先の話です。
とりあえずは今回のように暇を見ながら年に3~50頭程度綺麗な標本を増やしていければ良いかな^^
羽化直後、野外では見られないビカビカの紋様。
縁毛もバッチリ揃っています^^

ある程度展翅したらまたお目に掛けますね。
10月初旬の野外採集品と比べると、異様にデカイです@@
あんな手抜き飼育だったのに・・・
カテゴリ : 飼育室から
今月上旬に行なった高地のキュウシュウツヤハダクワガタの幼虫探しの際に副産物として朽木から
出て来たのはマルヒサゴミムシダマシ。
珍種ではありませんが、もう殆ど何も居なくなった晩秋の高地帯で甲虫を見ると、安心すると言うか
何やら嬉しくなってしまいます。たとえ普通種でも。
ヒサゴゴミダマ類は秋のコブヤハズ叩きシーズンには雑多な枯れ葉や茂みからも落ちてきたり
しますが、この時期には朽木等の狭間の中で越冬体制に入っているようです。

別の部分からは交尾中のペアも出てきました。
動ける最低限の気温のうちに、最後の生命活動を行っているというわけですね。

おまけ画像。
こちらは同時に出て来たキュウシュウオオトラフハナムグリ幼虫。

かつて、低地にてヒメトラハナムグリの幼虫が朽木からゴシャゴシャ出て来たことがありますが、
本種の幼虫は意外と単独で出て来ることが多いように思います。
九州と言えど、標高1500メートルの当地ではこれから積雪も始まりこれらの虫達も数か月間の
冬眠に入ります。
一昨日から急に冷え込んできましたが、天気も悪いのであの辺りではもう雪も降っちゃったかな。
あと一回は行くつもりだったけど、もう無理かもなあ。
カテゴリ : 甲虫(その他)
飼育中の阿蘇産シルビアシジミの蛹が、早いものではそろそろ羽化しようとしています。
今日はそうした中で起きた一コマの紹介。
当ブログで既報のとおり、シルビアシジミ幼虫にはスーパーの野菜売り場から買ってきた代用食の
スナックエンドウを与えているところですが、問題はこれに起きました。
餌替えの途中で一つのサヤに穴が空いているのに気付きました。

あ、何か中に虫が入っているな。このテの勘は大体当たります^^
スジを引き、そっと割ってみると・・・

やっぱりね^^
シジミチョウの幼虫です。
蝶屋さんなら分かりますよね。そう、ウラナミシジミの終齢幼虫です。

シルビアには代用食のエンドウマメですが、ウラナミは元々がマメ食いのシジミなのでこのような事が
起こっても不思議はありません。それを虫屋が引き当てるというのは極めて低確率でしょうけどね^^
農地で当該サヤが生育中にウラナミシジミの母蝶が卵を産み付け、幼虫が中で育つ過程で収穫され
店頭に並び、たまたま僕が購入したというわけです。
人間様の本来の食用にされなくて良かったこと。
僕が買わなきゃ中に虫が居ることなど気付きもせず誰かの胃袋に収まっていたでしょうからね^^
このスナックエンドウの袋からは別のサヤも含め合計3頭のウラナミシジミ終齢幼虫が出てきました。
実は普通種なるもウラナミ♀の低温期型はとても美しく、いつか飼育しようと思っていたので
ちょうど良かったわいと思ったのですが・・・
待てよ、ダミだこりゃ(いかりやのチョーさん風に^^)。
産地が分かんないもんねえ。
カテゴリ : 蝶
これまでやったことが無かった、キュウシュウオニクワガタの幼虫飼育を初めてやってみようかなと
画策しています。
飼育しようと思った理由は、とりあえず幼虫がいっぱい居たから^^

これまでも、勿論キュウシュウオニ幼虫がコロコロ出て来た事はありましたが、ああメンドといった感じで
見なかったことにしていました。
先日九州脊梁山地の高標高地点にキュウシュウツヤハダの幼虫探しに赴いた際、既報のとおり
そちらの成果はあまり芳しくなかった一方、オニクワ幼虫はかなり出てきてしまったためです。
それに確かキュウシュオニの飼育品をたくさん欲しがっていた人も居たしなあ。
オニクワガタの幼虫は、このように比較的高密度で入っている場合も多いです。
こうした材に幾つか当たればたくさん採れるという寸法^^

というわけで、来年の長期遠征から地元に戻り自由に動けるようになる8月頃まで幼虫を現地で
過させるための飼育セットを幾つか作成中。
雪が降るまでに現地へあと1回は行くので、その時までに(あるいは現場で)完成させる予定です。

現場飼育は自然状態とほぼ同義であり、本種の場合は成虫になって野外で活動し始めるのは
8月下旬以降だろうから遠征後まで放っておいても大丈夫のはず。
問題は、材中にコメツキ等の捕食性生物が紛れていないかということでしょうか。
これに関しては天のみぞ知るといったところでしょうかね。
採集中も材中にこんなヤツが結構居たし。だから嫌われるんだよなあ、コメツキ。

とりあえず上手くいきますように・・・
(オニクワだから失敗しても落胆しないだろうけど)
カテゴリ : クワガタ
少し前に屋久島産ミヤマカラスアゲハ最終化(恐らく第4化)の飼育や羽化成虫に掛かる記事を幾つか
書いたところです。
この度、その際に偶然出来た春型の蛹から♀成虫が羽化したので紹介します。
ナヌ、この時期に春型とな?
そう思う方は多く居られると思いますが、実はこの現象、飼育品に関しては結構起こる事なんです。
先の記事に書いたとおり今回は春型を作る意図が無かったため、母蝶の採集場所の屋久島海岸線と
ほぼ同じ環境と思われる自宅(熊本県の平地)で普通に飼育しました。
よってほぼ全ての蛹は最終化として羽化済みで、既に展翅版の上に乗っています^^
ただ飼育の際に暗いダンボールの中に入れていた数個体の幼虫のうち1頭が、日照条件を感知して
春型の蛹に変態したということです。
このまま越冬して来春に羽化するんだろうな、遠征前で面倒だなと思っていたのですが、図らずも昨日、
羽化不全も無く立派な♀が羽化して来ました。
本来なら一旦は冬場の低温に晒されないと変態が進まないのが自然の摂理なのですが、飼育品を
屋内で管理しているとこのリズムが狂ってしまうことが往々にしてあるわけなんですね。
拍子抜けはしたものの、屋久島産のビカビカ春型、しかも♀が見られたのである意味感激です^^

想像した通り表面は極めて美しいものの、ちょっと前翅の緑鱗粉の乗りが悪いようにも思います。
これは屋久島独特の特徴なのか、あるいは個体変異か、飼育による何らかの影響か、今後の課題に
しておきましょう。
春型らしく、裏面の白帯はクッキリと発現しています。これは先に飼育した秋型にも一部見られましたが、
九州産の夏型にはほぼ見られない特徴です。

見事なのがやはり後翅。赤のスポット紋も大きく、それに被さりながら縁取る青い線状紋も素晴らしい
ものです。


これで来年以降は本気で多数飼育してやろうという意気込みが沸いてきました^^
大型種なので何百というわけにはいきませんが、まあ今年の5倍程度はやりたいですね。
今回の経験で、真夏の飼育マニュアルもほぼ確立したし。
問題は上手く母蝶が採れるかだけど、屋久島は今後ほぼ毎年行く島になるので中長期的に見れば
楽勝です^^
カテゴリ : 蝶
現在飼育中の阿蘇産シルビアシジミ幼虫、早いものでは蛹になり始めました^^
代用食スナックエンドウのおかげで、メンテナンス・フリーというわけにはいきませんがかなり手抜きを
させて貰いながら意外と速い成長に驚いています。
今日は速報という形で現状報告を。
複数の母蝶がほぼ半月に渡って産卵を続けたので、幼虫の成長速度にはかなりのバラツキが
出ています。
これは最大限まで成長した終齢幼虫の食事風景。


半分に輪切りしたスナックエンドウの断面に頭を突っ込んで「むさぼり食う」といった感じ。

そして遂に蛹化した先行部隊。
もちろんシルビアシジミなので小柄な蛹ですが、本種にしては結構大振りのように感じます。
これぞエンドウマメ効果^^

どれほど大きい成虫が羽化するか実に楽しみですね。
10月に野外で採集した展翅中のものと早く比較してみたいものです^^
カテゴリ : 飼育室から
暫く阿蘇産シルビアシジミ幼虫に関する記述をサボッているうちに、早いものは中齢期に成長して
きました。
今日はそれらの現在に至る様子を報告します。
これは少し前、ミヤコグサ産卵株から回収した2齢幼虫に代用食のインゲンマメを与えているところ。


幼虫のインゲンの食べ方に関して、かつて同様の方法で大量に飼育したルリウラナミシジミとは
かなり異なる部分があったのでこれについては別に詳しく触れてみようと思います。
本当はマメの部分が大きいスナックエンドウを使いたかったのですが、地元ではなかなか売っている
ところが無く、最初のうちはどのスーパーでも常時扱っているインゲンを使うしかありませんでした。
インゲンはサヤによっては大き目のマメが入っているものも在るのですが、押し並べて「ハズレ」の
サヤが結構多く直径1~数ミリの幼果しか入っていないものが多いのです@@
下の容器に入った縦割りの奴なんて当たりも良いとこで、こんなのサヤ5~6本に一つの確率。


ただ、2齢になったばかりの小さな幼虫にはこうした柔らかい小さなマメの方が適しているとも言え、
いきなりスナックエンドウのような巨大な堅目のマメよりは良いのかもしれません。
この辺りは試行錯誤しながら最適な方法を探っていくしかないでしょうね。
インゲンからマメを集める効率の悪さ(コストパフォーマンスも悪い^^)に辟易してきた頃でもあります。
そして幼虫が中齢に成長したものも出始めたので、あちこちのスーパー巡りを敢行してやっと
スナックエンドウが常備してある店舗を見つけてきました。
これこれ。サヤを開くと大きなマメがぎっしりで、インゲンとはコスパが雲泥の差@@

ただマメが大きく食べでがあるものの皮は堅いため、カッターで半分に切り柔らかい中身を露出させて
与えた方が良いですね。
それにマメが球状のままだと容器を動かす度にコロコロと転がって鬱陶しい事この上ありません。
幼虫もさぞ鬱陶しいでしょうしね^^

中齢幼虫以降は加速度的に大きくなるものですが、季節的にかなり寒くなってきているのでこれからの
成長速度については何とも言えないところです。
いずれにしても来年3月の長期遠征出立までには少なくとも羽化成虫の展翅までこぎつけなければ
ならないのでちょっと気を揉むところですね。

とりあえず現段階までの成長過程でした^^
カテゴリ : 飼育室から