レインボーセンチ(タダセンチ)のおしめ(腹部内の汚物を排泄させるための濡れ新聞紙等)替えの
最中に必ず起きる惨事がこれ。

共食い。
糞を排泄させるために何日も絶食させることから、どうしてもコレが起きてしまうのです。
なにせ悪食ですから。
でも、残骸も何か宝石みたい^^
傷付いたり弱った個体がやられるようで、1頭が犠牲になると寄ってたかってバリバリやられてしまう
ようです@@
この時は容器内に入れた個体数が多かったので数匹がやられてしまいました。
見境無く齧り合うわけではなく、弱い個体のみが捕食されるだけで済むので、まあ、殆どの個体を
無傷で残すための最小限のロスといったところですね。
しかし何時もながらこれを見ると、レインボーの妖艶さに酔っていた自分も現実に引き戻されます。
美しいとは言っても、やはりセンチコガネなんだよなあ。
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
熊本の阿蘇産、すなわち九州内陸のシルビアシジミの人工採卵に取り掛かっています。
下はメインとサブの人工採卵装置^^

これらとほぼ同じものを3年前に試し、大体成功していますので今回も大丈夫でしょう。
と、タカを括っているところ^^
それぞれの鉢の中には食草のミヤコグサを植え込み、母蝶を数頭ずつ放してあります。
ちょっと心配なのはここ数日気温が下がり気味で最高気温が20℃強しかないこと。
これでは窓辺に装置を置いても温度が上がらず母蝶は不活発です。
明後日頃からまた気温が上昇傾向のようなので、その後に期待しますか。
いーっぱい産んでね^^
カテゴリ : 飼育室から
すぐ飛ぼうとするセンチ = オオセンチコガネ
あまり飛ばないセンチ = センチコガネ
こんな感じですかね^^
甲虫屋さんなら気付いている方も多いと思いますが、野外で飛んでいるセンチを見たら大体が
オオセンチですね。
開けた場所が好きなオオセンチはその空間をよく飛んでおり、牧場は勿論、路傍等でも飛翔個体を
結構見ます。屋久島にネキ類を採りに行かれる方は、ポイント周辺の明るい路傍をヤクルリセンチ
(オオセンチ屋久島亜種)が飛んでいるのをまず見ておられるはず。
一方、暗い環境が好きなタダセンチはあまり飛んでいる場面に遭遇しません。
もちろん飛んでいることもあるのですが、オオセンチのように元気良くは飛んでいないし、第一、
頻度がとても低い。恐らく、移動手段としてはオオセンチに比べると這い回ることが多いのでしょう。
上でヤクルリセンチの話を出したのでついでに言うと、屋久島でタダセンチが飛んでいるところは
まず見たことないでしょ?
どうしてこんな話をするかと言うと、現在地元で採っているセンチコガネ類の「おしめ替え」(この
具体的な風景は後日お目に掛けましょう^^)をしている際、タダセンチ(レインボーセンチ)が大人しい
のに比べ、オオセンチはすぐ飛んで逃げる個体がおり、生態の違いを痛感しているからです。
美型レインボーセンチと同時に採ったオオセンチ。
ほら、レインボーセンチが全く翅を広げる個体が居ない中、幾つかのオオセンチは飛ぶ気満々^^

これらを新しい「おむつ」の上にぶちまけるのですが、こんな感じになります

ここでも幾つかのオオセンチがすかさず翅を広げていますね。
こんな感じで大体数頭は逃げてしまうんですよ。オオセンチだから別に良いけどね^^
写真なんて1枚撮るのが精一杯。間髪を入れず蓋をしなければなりません。
一方、レインボーセンチの方はとても楽チン。
まずはイチオシの美を堪能してもらいましょう^^

同様にこれらをザラッと・・・



ね、3枚写真を撮る間にも飛んで逃げようとする個体は居ません。
大人しいので可愛気も倍増^^
現在、4カ所にトラップを仕掛けてあり、明日で中二日。
明後日の回収が楽しみ^^
今日はゆっくりとセダカコブでも叩いてきましょう^^
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
ここ暫く続いている秋晴れの中、そろそろ最終となるセンチコガネ類等の糞虫採集に動いています。
その中での一コマ。
関西の一部とは異なり、九州におけるオオセンチコガネのバリエーションはかなり乏しく、地域により
多少の変異傾向はあるものの基調色の「赤」は変わりません。
レインボーセンチに目が慣れているので、僕にとってどうもイマイチの感が拭えない虫なんですよねえ。
そうした中、以前に緑のオオセンチの死骸を拾ったことのある一画で何気なく落ちていた牛糞を見ると、
1頭のオオセンチが留まっていました。
ん? アッ、緑だ!

オオッ、やば。エイッ(叩き落とす音^^)

危ないところでしたが、捕獲成功。
センチ類は見かけによらずかなり敏感で、気温が高いとパッと飛んで逃げてしまいます。
勿論、真緑といった素晴らしいものではありませんが、これでも地元では相当良い個体です。
このエリアは緑っぽいのが出易いのかな。ちょっと通ってみるか。
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
秋晴れが続く中、阿蘇方面へシルビアシジミの調査に行って来ました。
夏以降の虫が極端に少ない中で本種の発生状況も懸念していたのですが、まずまずのようで安心
しました^^
秋晴れに霞む阿蘇連山を蕎麦畑から。
この美風景を何時も堪能出来るシアワセ。 これぞ地元民の特権^^
中央部の中岳から薄く吹き出す噴煙が分かるでしょうか。

場所は数年前に発見した高原の一画。草原地帯には食草のミヤコグサは極めて少なく、基本的に
シルビアは極薄の分布。
かつての笛吹川河岸にウジャウジャ居たような大凡品シルビアとは一線を画す存在です。
広大な草原にポツン、ポツンといったたたずまいのミヤコグサ。
こんな小っちゃい株が、ほんのちょっとしか無いんですよ。
セイヨウミヤコグサがワシャワシャ生えている地域が羨ましい・・・

今日は天気がすこぶる良く、時期的にもう朝晩はかなり冷えますが昼間はポカポカ。
じっと目を凝らすと、地を這うようにチラチラ飛ぶ青いシジミチョウが見つかります。
エイッと掬い採るとお目当てのシルビアシジミ。 ♂です。
一応完品ですが、もうある程度はスレちゃってます。
ちょっと遅かったか・・・

こうした不規則に飛ぶ地這いシジミはスレ・キレ易く実に閉口しますね。
貴重品のためもちろん確保。
飛翔個体を目で追いかけると、割とよく地面に留まるのが分かります。
そーっと近付き、とりあえず拡大写真をば。

昼間は暖かいものの、高標高の高原は既に風が冷たいためジッとしてくれるんでしょうね。
ここまで破損していれば勿論スルー。
しっかり子孫を残してね^^
今回は低温期型として飼育するつもりなので、じっくり歩き回り♀を幾つか確保しました。
飛んでいると♀は汚損した♂と紛らわしいのでよく騙されました。
ミヤコグサも数株堀り採って来たので、明日から人工採卵装置を組んで産婆さんになります^^
進展があれば、飼育室からおいおい報告しますね。
カテゴリ : 蝶
やっちゃおうかなあ~ どうしようかなあ~
と思っていた事をやっちゃいました^^
それは、西表島で採ってきたサルノコシカケ型キノコと熊本高地で採ってきた同タイプのキノコを
混ぜる(一緒にする)こと。
実は前者にはイリオモテコブスジツノゴミダマが、後者にはヒメコブスジツノゴミダマがそれぞれ
息づいているのです@@
何故このようなことをしたかと言うと、今年5月中旬に西表で採っていたイリオモテコブスジツノゴミダマが
生育するキノコが相当に食べ尽くされてボロボロとなり、このままだと全滅しそうな恐れがあったから。
そう、ずっと飼育していたんですよ(正確には放ったらかしと言う^^)。
キノコはビニール袋に入れて部屋の隅に置き、全く見ていなかったのですが久し振りに覗いてみると
ことのほかボロボロ・・・
でも、住人達はちゃーんと生きていました。まあコイツらは強靭なので計算通りではあります^^

ただ、5月頃の現地で採る個体に比べるとやや小さいものが多い。
エサ不足と過酷な環境の中で世代を繰り返しているという証拠なのでしょう。悪かったな。
タイミング的に赤っぽいテネラル個体が多いようですね。

一方、盛夏に九州脊梁山地の高標高地点で採って来ていたキノコをちょっと崩してみると・・・
こちらも順調に中の子達は育っているようです^^

左にヒメコブスジツノゴミダマの大型♂の蛹、やや右上方に♀成虫が見えますね。
おや、下方にクワガタゴミダマのテネラル個体も居ます。コイツも食い入っていたのか。
クワガタゴミダマは九州では少ないのでちょっと嬉しい^^
すなわち、地元のキノコはまだ堅くしっかりしているので、イリオモテコブスジをこっちに「移住」させて
しまおうと思ったわけなんです^^
イリオモテコブスジゴミダマは西表特産、ヒメコブスジツノゴミダマは九州・四国限定種。
自然状態では絶対に起こり得ない組み合わせ(同居)なんだよなあ。
これにクワガタゴミダマも混じって・・・
混ぜたら危険、だったかな?
さてさて今後どうなるか、楽しみでもあり。心配でもあり。
カテゴリ : 甲虫(その他)
虫屋世間ではオオセンチコガネの方がセンチコガネより一般に評価が高いようですね。
単独でオオセンチコガネ図鑑が出たことからもこのことが分かります。
確かに関西の有名なルリセンチ、ミドリセンチがありますからね。センチよりも大きいし。
まあ、気持ちは分かります^^
ただ、僕にとってみるとオオセンチはタダセンチに比べて格下です。
何故なら地元にはオオセンチよりも遥かにバラエティ豊かで魅力的なレインボーセンチが居ますから^^
オオセンチは多少の変異は在るものの基本的に基調色の「赤」いヤツしか居ないので食指が動かず
これまで殆ど摘まんではいませんでした。
ただ今年はマイフィールドのレインボーセンチが少ないため、先日アップしたゴホンヅノダイコクと共に
この機会に少しまとめて採っておこうかという気になりました。
下の写真は、採ってきた糞虫類の2回目の「おしめ」(濡らした新聞紙等)を取り去った場面。
手間は掛かりますが、十分に糞を排泄させるため僕は2回のおしめ替えを行っています。

これらはレインボーセンチの「非」美麗地域のものです。
レインボーの美麗産地間にも様々なタイプのセンチ群が居るのでこまめの探索が欠かせません。
で、今年はオオセンチとゴホンズノダイコクで数を稼いでいると^^
次はレインボーセンチの美麗産地のもの。

ちょっとオオセンチを採り過ぎたかな。
まあオオセンチをリキ入れて採る年もそう無いだろうし、たまには良いか^^
こうして見ると、レインボーセンチには赤系が発現しないのでオオセンチが混ざるとさらにカラフルに
なりますね。
オオセンチの比率がかなり高すぎますが^^
さらに見るとオオセンチの「赤」にもやや変異があります。
この変異には地域差もあるように感じるので、いずれレインボーの地域変異探索に併せて少し
調べてみることにしましょう。
タグ : オオセンチコガネ
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
ヤバイです!
屋久島の「秋型ミヤマカラスアゲハ」が美し過ぎ@@
少し前に飼育していた終齢幼虫達が全て蛹化したことを報告しましたが、先発隊の羽化がいよいよ
始まりました。
現時点で4♂1♀が羽化しています。
びっくりしたのはその美しさ。
南限の屋久島の秋型だけに期待はしていましたがこれ程とは・・・
ほぼ同時期に羽化した九州本土産の標本が手許に無いため比較出来ないのが残念。
まずは♂から。



そして♀。



夜間の電灯下での撮影でこれです。
正直な話、屋久島産の夏型も含め、九州産でこれほど美しい個体(群)を見たことがありません。
アキリデス・ファンとしてはこの上無い感激です!
後翅の赤紋はバッチリ発現。とてもヨイです^^
夏型はここまで発達しませんし、かつてヤエヤマカラスアゲハを飼育した際、秋に羽化したものは
同様に後翅赤紋が発達していたことが思い出されます。種類を超えた面白い共通点ですね。
青紋の散布状態も、言葉に尽くせない程に絶妙(大絶賛^^)。
ちなみに、裏面後翅の白帯は夏型(♂♀共)には絶対に(ちょっと言い過ぎかな)発現しません。
大きさとしては一般の春型と夏型の中間と言ったところでしょうか。
明らかに夏型より小型になったのは単にこの時期に羽化するタイプの形質なのでしょう。
食樹の葉はこの時期堅く、さらに汚れているので自然と食い込みは悪くなるでしょうし、今回密飼いは
せずにカラスザンショウはタンマリ与えたので餌不足ということではありません。
いずれにしても、これで是非とも春型を羽化させたいとの思いが更に強くなりましたね。
ギラギラした北海道や本州高地の春型は有名ですが、九州本土産の春型はそれとは全く異なる
奥深い別のイブシギンの美しさが元々あります。
今回の屋久島産の秋型を見て、屋久島の春型はもっと深味のある素晴らしいものであるのは
間違いないと確信しました。
現在僕がシーズン中に地元定着型の行動をしているなら今回の羽化個体を幾つか使って春型作成に
勤しむのですが、来年も春から南西諸島に出る予定なのでそれは不可能です。
美しい飼育品の春型とのご対面、数年間はお預けだなあ。
なお、僕はこれらを便宜上「秋型」と称していますが本種に関してこうした化性の呼び名はありません。
まあ寒冷な地域では一般的に春型・夏型で済むのですが、保育社の原色日本蝶類生態図鑑(1)では
こういう記述があります。
「屋久島では年4回の発生とされているが、第2回目の成虫(夏型)以降の発生消長は世代間の重なり
があって正確には把握し難い」。
うん、もっともな解説ですね。まあそういう事でしょう。
屋久島(低地)の場合は年3化と年4化が混生・混飛しているのが実態と思いますが、その割合は
どんなもんなんでしょうかねえ(絶対に分からないことではあるが)。
4化の場合の出現期は概ね、4~5月、6月、7~8月、9~10月といったところでしょうか。
これらに名前を付けた場合、僕なら春型、初夏型、夏型、そして秋型と呼びますね。
だから前から「秋型」と標榜しているわけ^^
数年先になるけど、屋久島産の春型作出は勿論、屋久島産と北海道産とのF1作成なんかもやって
みたいですね。
なんたって僕はアキリデスの大ファンですから^^
タグ : ミヤマカラスアゲハ
カテゴリ : 飼育室から
当ブログで既報のとおり今季のレインボーセンチの発生状況が芳しくない中、気が付くと在庫が全く
無くなっていたゴホンヅノダイコクを久し振りに採っておくことにしました。
全国的に激減したダイコクコガネと違い、本種はまだまだ産地では普通種です^^
それに併せ小型なのが玉に傷なのですが、形態的にはこれほど非凡な虫も少ないでしょう。
なにせ五本もツノがあるのですから(頭部にある本物のツノは1本ですが^^)。
一応ダイコクの一派ではあるのでそれなりの人気はあるように思います。
暗い林内の地面に置いた牛糞の塊を二日後に退けたのが下の写真です。
ダイコク系は夜行性のため、牛糞を仕掛けても最低一晩はおかないと採集は出来ません。

なんか、昔懐かしい「練炭」を見るみたい^^
ダイコクコガネ同様、牛糞を地下に引き込むための坑道を作っています。
その断面。
トンネル工事中の本種。こうして見るとやはりアンタもダイコクなのね^^

ダイコクコガネにもなると坑道は深さ30センチにもなりますが、さすがに本種だとせいぜい5センチほど
のようです。
今回は採集が目的なので造巣も全く進んでいない状態での写真ですが、チャンスがあれば次回にでも
糞球の様子等も追ってみたいと思います。
採集したゴホンヅノダイコク。
大型の♂達です。

意外と良いでしょ^^
タグ : ゴホンズノダイコク
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
飼育していた屋久島産ミヤマカラスアゲハが今日までに全て蛹化しました。
全部で30匹くらいかな^^

自分でも驚いたことに途中で死亡した幼虫は記憶上ゼロ。
今回は抱えた数が少なかったこと、そして比較的涼しい晩夏だったためかもしれませんが、夏における
パピリオ飼育のマニュアルを確立出来た感じです^^
終齢幼虫時に撮ったカットです。


ミヤマカラスの幼虫はカマ首をもたげて上半身をユラユラさせるので、深度合成写真を撮るとこんな
感じに。
オモロイ習性です^^

蛹化は葉裏は勿論、箱の天井でもよく行われました。

透明飼育箱の蓋でもよく蛹化していました。

これらから類推すると本種は天井を蛹化場所として好むことになるけど、自然状態における天井って
何処になるんだろう・・・
少し突っ込んで考えると、野外の場合の天井とは一般に葉裏を指すと思われます。
ここで考えるべきはカラスザンショウ等の本種のホストは基本的に落葉樹であり、冬季には葉っぱは
枯れて全て地面に落ちてしまいます(死亡する確率が高くなる)。
よって、今回天井で蛹化した個体は少なくとも春型の蛹ではないと言えるのでしょう。
考え過ぎかもしれませんが。
既に羽化の兆候が現れている蛹も出始めました。
もう少しで屋久島の秋型ミヤマカラスをお目に掛けられると思います^^
タグ : ミヤマカラスアゲハ, 屋久島産ミヤマカラスアゲハ
カテゴリ : 飼育室から