ソボセダカコブヤハズ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ソボセダカコブヤハズ(クロコブ)、今年は♀多くマル^^(2014.10.12)

台風19号が迫ってくる中、 九州山地上部のマイフィールドへ再度ソボセダカコブヤハズ(クロコブ)叩き
に行って来ました。

天気予報は「晴れ」で平地は快晴だったのに、高山帯まで上がると山肌全体がすでに台風から吹き出す
雲に覆われ強風が吹いていました。
小雨も断続的に降り出しており林内は暗く、ヤブ漕ぎで服はビショビショになりました。

そのせいで落葉も一層進み、帰る頃はますます強まった暴風で地鳴りがしていましたから、林内は落ち葉
だらけとなり今季のコブ叩きはもう無理でしょうね。

九州高山の谷間。
こんな環境がないとセダカコブ系を採るのは難しいんですよねえ。
踏み込み過ぎて遭難しないように・・・

ポイントは幾つかあるのですが、今年はその中の一つが良いようでクロコブの♀がそこそこ落ちました。
おっ、2コ落ちた^^

これはデカイ♀だ^^
こんなの久し振りだなあ。

クロコブ♀はこの角度が良いですね。
新成虫独特の白っぽい紋様、背高い張出し、丸っこい「ヤハズではない」翅端・・・

ビショビショになりながら今日捕獲した♀達。
もちろん♂も居ましたよ^^

これで北海道の交換相手にも回せるし、マイコレも追加出来るなあ。
今年のクロコブ叩きは面白かった^^

今日はゆっくりクロコブ採集(2014.10.4)

今日は九州中央山地の標高1,500メートル近辺の比較的クロコブ(ソボコブヤハズ)が多い地点で
採集してきました。

先日はジャブ的に1、2数時間の採集でしたが、今日は終日ゆっくりコブ叩きを楽しんできました。
と言っても実は寝坊してしまい(僕が寝坊するのは極めて稀@@)、現地に10時頃に着いてしまう
ポカをやってしまいましたが・・・

10月ともなると、九州も高地では落葉が相当進んでいます。
先日のポイントは標高がやや低かったためそれ程ではありませんでしたが、今日は林内に踏み込むと
落ち葉だらけでかなり目移りがしそうです。

原生林の中は落ち葉は多いものの、コブが隠れて居そうな叩き易い枯れ葉付き小枝が都合よく
引っ掛っているわけではありません。
そうしたポイントを探しながら勝手知った林内を縦横無尽に歩き回ります。

前回も書きましたが、近年はコブの生息環境で巨木が倒れることが無く、クロコブの個体数はかつて
よりは減っています。
しかも特大個体となるとここ数年は採った記憶がないほどです。

ほどなくして、ようやく♂が落ちました。
やっと中型サイズですが、先日のドンチビとは違いソボコブらしい体型で一安心。
マルヒサゴも一緒に落ちています。

擬死を解いた状態。
うん、やっぱりクロコブはこれ位のサイズはなくっちゃ^^

これは二頭目の♂。
同等の体格です。

前回のポイントよりは採れそうだけど、やっぱり少ないなあ。
もう少し落ちてくれないかなあ・・・

数時間後、やっと手応えのある一叩きが来ました。
ラッキーなペア落ちです^^

大きさもまあまあ。
このペアは本年度のマイコレだな^^

やっぱりクロコブは、イイ^^

この後は小型♂を3個追加し、消化不良ながらも一応コブ叩きのカタチにはなりました。
まあ、年に一回は真面目にコブも叩かなきゃね。

そしてターゲットを替え、数種の朽木性甲虫を探して本日の採集を締め括りました。
それらの成果はまた後日に公表しますね。

小型クワガタ類とのコラボであと一回来ようかな。

ソボセダカコブヤハズ(クロコブ)の新ポイント探索は不発(2014.9.29)

昨晩からの用事が早く終わったため、昼前に急に思い立って九州脊梁山地まで行って来ました。
目的はソボセダカコブヤハズカミキリ(クロコブ)の新ポイント探しです。

昼頃に思い立ってちょっくら九州脊梁山地に、というのはボクくらいしか出来ない技でしょうね。
九州にも虫屋はとても多いですが、これぞ九州ド真ん中に住む利点^^

たださすがに現場では数時間しか無いため、以前から気になっていたクロコブの新ポイントと
なりそうな一画を探索して来ました。

九州山地の標高千メートル辺りの原生林。
そろそろ紅葉も始まっていますね^^

ここは以前からひょっとしたらクロコブが結構居るのではないかと期待していたのですが、あちこち
歩いて最も良さそうなエリアでビーティングに勤しんだものの、採れたのはこれだけ。

ドンチビのクロコブ♂です。
こりゃーヒドイ。

幾つか採れたらリリースしようと思ったのですが、結局この1頭のみだったためキープしちゃいました。
まあトータル1時間程度の探索だったし仕方ないか。

九州でも基本的にセダカコブの大量採集はとても厳しく、新ポイントもなかなか探せるものでは
ありません。
大型台風でも直撃すればブナやサワグルミ等の巨木がバタバタ倒れて数年はその周りで数十頭が
採れたりしますが、そんな場面に出くわすのは恐らく一生に一度か二度です。

僕が知る限りの既産地にしても近年は新たな大木が倒れないため、個体数は以前ほど採れなく
なってきました。
特に大型個体など望むべくもないような状況です。

数日後はクロコブが一番多い一画にいってみようかな。少しは楽しめるだろうし。
でもそこも最近は少ないんだよなあ・・・

フクチセダカコブヤハズ、ソボセダカコブヤハズの生態2題(2012.6.27)

熊本県にはセダカコブヤハズカミキリの2亜種が居ます。

本種は起伏のある原生林の谷部のみに生息するため、既に森林面積の九十数%が植林となった
本県においてはピンポイントでしか見られません。

ただ、僕はそれらの産地をフィールドとして持っているため、幸運にも彼らに出会う機会がしばしば
あります^^
全国のコブヤハズファンから見れば、灰白色のフクチコブヤハズの南限産地、そして黒いタイプの
ソボセダカコウヤハズの北限産地を身近に持っているというのは贅沢なのでしょうね。

さて、この梅雨の間にまた彼らを面白い場所で見る機会がありました。

まずフクチセダカコブですが、昼なお暗い林道脇にあったキノコ類がびっしりと生えた割と細い
枯れ木に止っていました。
上手くキノコの間に隠れており、そうした生態は対馬亜種を思わせるものでした。


直ぐ隣にあった太い倒木の裏ではまだ交尾個体も見られました^^
暗いのでいずれもフラッシュを使用しています。

次は昼間に見つけた「無防備な」ソボセダカコブです^^

なんと太陽光の当る中、サルノコシカケの目立つ部分に、さも見つけてくれと言わんばかりに
留まっていました。
まあ偶然でしょうが、真っ白のキノコの上に真っ黒のコブが居ると大変目立ちます^^

コブはたまにこうしたトンチンカンな行動を取ることがあるのでますます憎めないですね。
ずっと見ていると、さすがに気付いて隠れ出しました。もう遅いのに^^

セダカコブって、走り出すと意外と速いんですよ^^

お気楽な原生林採集+プチナイター(2012.5.20)

昨日は私が「庭」にしている九州山地の原生林に行って来ました。

九州は本州と比べると原生林の割合が低く、九州山地ならこの辺りまで来ないと森林性の
昆虫がなかなか採れません。

なので、九州各地から虫屋がよくやってきます^^
夏~秋の週末は大抵誰か来ているので外すのですが、この時期はGWを除くとまず誰も
来ません。土曜ではあるものの、天気が崩れる前にこの時期の探索に行ってきたというわけです。

地元の特権を生かし、午前10時頃にゆっくり到着します^^
ここは標高が1,500メートルほどと九州の採集地としては相当高い所なので、当日のように
曇りだとまだかなり冷えます。

早速、暗い原生林に入り込みます。
ここには太い倒木や湿気を帯びた小枝が多く転がっており、ルリ、ニセコルリ、ヒメオオ、オニ、
ツヤハダのクワガタ類、ソボセダカコブヤハズなどのカミキリ、そして森林性昆虫類の良い採集地と
なっています。

ニセコルリの新芽採集には遅いので、手ごろな朽木をひっくり返していくと産卵したばかりの♀
および産卵マークが現れました。
この方法で♂も幾つか見つかり、新芽が終わると♂も朽木の周辺に移動することが分かります。


朽木の表面にはツノクロツヤムシも結構見られました。

立ち枯れも多く、雑虫もいろいろと活動しています。

実は倒木下部の暗い部分で交尾中のソボセダカコブヤハズも居たのですが、位置が悪く
写真を撮ろうとしたら谷底に落っこちてしまいました(泣)。
どうも僕はコブとのカメラ相性がよくありません。これまでにも撮影中にかなり落っことしています。

ちょっと古いのですが、こんなブナ巨木が倒れていると様々な雑甲虫の絶好のポイントとなります。
これ位の量があればここで1時間は遊べますね^^

じっくり細部をルッキングしたり丁寧にビーティングしたりすると、高山性のゴミダマ、ナガクチキ、
コメツキ、オオキノコ等面白い甲虫類が色々採れます。
まあ、珍しいのは単発が多いのですが^^

ビーティングで落ちたトゲムネツツナガクチキ。
これはヒットです^^
ここは熊本なので図鑑で言うヒゴツツナガクチキかも@@

もう少し気温が高いとヒメオオクワガタ等も倒木をよく歩いているのですが、さすがに今日は
居ませんね。

午後4時頃になると林内が相当暗くなって視界が利かなくなってきたので外に出ます。
そして葉上性のカミキリを狙ってみようとポイントに向かいます。

まだ早いかなと思ったのですが、オヒョウやハルニレの枝先を掬うとクロニセリンゴをはじめ、
キバネニセリンゴ、カツラ(チチブニセリンゴ型)が少数入ります。
これらのカミキリは種類も数も本番はまだこれからですね。

午後7時からナイター開始。
この時期にも拘わらず、思ったより蛾の種類が結構出ていたのは意外でした。

ゼフの展翅ジゴクに陥っているので^^、蛾は厳選して採ります。
狙っていたアマギシャチホコは来ませんでしたが、エゾヨツメの♀が二つ採れたので満足です^^
さすがに寒すぎて甲虫はオオキイロコガネが来たくらいでしょうか。

午後10時には遂に雨が降り出し、新手の虫も来なくなったので撤収。
気温は12℃でした。寒っ。

ここは僕にとっては庭なので、これから毎月何度かは調査に来たいと思います。

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