リンゴカミキリと同様に材採集を行わず成虫で狙うと決めていたイチョウヒゲビロウドカミキリを
採ってきました。季節は進み、いよいよ夏物が出て来始めましたね。
「此処だ!」と思った場所に掛けたトラップに入ってくれるのは気分が良いですねえ^^
触角の長い♂

同時に採れたニセビロウドの♂。イチョウヒゲに紛らわしくも華奢で小型、雰囲気で直ぐ分かります。

こちらはイチョウヒゲの♀。

標本箱に1頭も入っていなかった本種。今年からマイコレを少しづつ、せっせと貯めます^^
カテゴリ : カミキリ
これまた大変久し振りのミヤマナカボソタマムシを採りに行って来ました。
高原には相変わらず美しい本種が居て、懐かしさも相まって嬉しく楽しい一時を過ごしました^^
地元の阿蘇草原の疎林を構成する植物にサワフタギがあります。感覚的には高地の山地帯に生える
タンナサワフタギの草原版といった感じの低~中木で、ミヤマナカボソタマは天気が良く気温の高い
時間帯にこの葉上に現れます。
疎林の縁にあるサワフタギ。これでも相当大きなもので、数頭のミヤマナカボソタマが見られました。

条件が揃うと何処からともなく現れ、何時の間にか葉上に「チョコン」と留まっています。

陽の光を受けて緑の中に青く「キラッ」と光る本種を見つけるのは至福の時です。

極めて敏感なのでなかなか接写できませんが、日陰で落ち着いている個体はたまに良き写真を撮らせて
くれるものも居ます^^

本種をよく採集していた10年位前と比べると熊本地震による地形の変化等でポイントが随分変わって
いましたが、昔取った杵柄というヤツで比較的数の採れる一画を見つけ出し二桁程は採れました。
サワフタギはかなり多い植物ですが、地形や陽・風当たり、個々のサワフタギへの嗜好性等が絡み合い
本種が集まる一画は極めて限られます。そういう意味ではそれほど簡単な種類とは言えません。

6月も中旬頃からやっと数が揃って来るので採集適期は勢い梅雨時になってしまい、採集スケジュールを
調整するのがとても難しい種類と言えます。タマムシなので曇天~雨だとどうしようもないし、
この時期の高原は梅雨寒の強風が吹く日も多くそんな日も「行ったけど行かなかった」となります。
僕は本種の採集に慣れているのでそうした日はほぼ外すことが出来るようになり、そこそこ効率良く
得ることが出来るタマムシではあります。まあ地元の強みが一番ではありますが^^
本種もこの10年程ですっかり手持ちが無くなったので、マイコレが形になる程度には採っておこうと
思います。
カテゴリ : タマムシ
半日ほど時間が空いた日によく行く自然林の残る低山帯(一応熊本市内^^)。
梅雨空と相談しながら久し振りに訪れてみました。
目的はとりあえずコレを確認するため。

これは直径6~70cm程はあるエノキ巨木の伐採木で、林に隣接したミカン畑の拡張だかのために
切られた模様。春に見つけており、時期にはヤノトラが来ないか期待していました。
此処は標高150mも無いのでもしヤノトラが生息していれば6月に入ると出現するだろうと何度か
見ていたものの見つからず仕舞いでした。
ほど遠くない所に民家もあるし、さすがに標高が足りないかなあとは思っていました。
暑くなった午後2時頃、どれどれと見回していくと1頭のみですが太枝の下面にヤノトラの姿を確認。
少し左に居たクビアカトラも画角に入るように撮ったところそちらに焦点が合い、肝心のヤノトラの
方がボケてしまった・・・

他にはクビアカトラとアシナガオニゾウムシ、シラホシナガタマムシが数頭ずつ居るのみ。
この木が高い山の中にあれば多くの虫達を引き付けてくれたのでしょうが、此処ではこんなものか・・・

ただ、ひょっとしたらヤノトラの発生はこれからで多くの個体数を後日見ることが出来るかもしれません。
あるいはこの1頭で終わるかもしれないし、確認のための細切れの時間が作れるかなあ。
丸一日採集に使える日はやはり高地へ行ってしまうし、ちょっとヤキモキした日々が続きそうです。
とりあえずヤノトラの低地(熊本市内ラベル)における産地追加は叶いました^^
カテゴリ : カミキリ
これまた久方振りの「リンゴ」掬いをやってきました。
梅雨時の今、束の間の雨上がりに楽しめる優れたアミューズメントですね。
僅か1時間程の採集でしたがマイコレ+αとしては十分な数を確保出来、暫くは地元リンゴを忘れて
おけそうです^^
タダリンゴとは言っても全国的な地域変異があり、特に九州中部産たる地元のものは九州南部の
サツマリンゴとの関連性が興味深く、個人的には貴重なものと考えています。
本種については当ブログでも春先に材採りの様子を取り上げましたが、調子が悪かったことに併せて
「そうか、今年は6月に地元に居るので成虫を採れば良いんじゃないの?」と思い付いたことから
材採集を直ちに中止した経緯があります。
やはりどんなカミキリも羽脱させたものより野外で採った方が体躯も堅強で標本にし易いし、何より
楽しいです^^
ポイントに着くと、まずサクラの葉を下から見渡します。
すると、思った通りリンゴカミキリ特有の主脈を齧った跡が其処此処に見つかりました。
「おうおう、居る^^」

そしてネットを構え木の下をゆっくり歩きだすと、葉裏に潜んでいたリンゴカミキリが一つ二つ、
「プーン」と飛び立つんですね。それらをホイ、ホイと掬っていくわけです。
リンゴは樹の下の空間をゆっくりホバリングし、また葉裏に留まろうとするのでキャッチングは
全く難しくなく、飛び立つ個体のほぼ全てを掬い採ることが出来ます。
この作業がヒジョーに楽しい^^
僕は蝶屋でもあるので飛んでいる虫をネットで掬い採る採集がとても好きですからね。
とは言え此のポイントは末永く使いたいので全滅させるわけにはいきませんし、それ程の個体数も
必要ありません。ただ、以前にも書いたようにサクラの樹に致命的な食害が及ぶとこれも困るので
それなりには間引く必要もあります。それらの兼ね合いがちょっと難しいところではあります。
捕獲を終了し、生態の実態を眺めてみます。
葉裏に静止して主脈を齧っているだけなので簡単なのですが、極めて敏感なのでなかなか近付いて
写真を撮ることが出来ません。
しかし、何時まで此処で採れるか分からないし、様子を残しておく意味で出来るだけ時間を掛けました。




奇跡の三連チャン^^

これだけ「採って」、そして「撮って」おけば良いかな。
採集も撮影も満足した梅雨の合間の一時でした^^
カテゴリ : カミキリ
数日前にやっと九州が梅雨に入りました。今年は九州より関東や甲信地方等の方が早く梅雨入り
するという変な年ですが、これから暫くは採集回数が相当制限されてしまう時期となります。
貴重な晴れ間は有意義に使いたいですね。
九州に於いてはこの6月に初めて採った珍品ナガクチキ・・・ネアカツツナガクチキ。
どこで採るのも大変ですが、九州、しかも地元産ですから喜びもひとしお。
夕刻時に立ち枯れを這っていたもの、夜間倒木に来ていたものの合計2頭採れました^^

もう10年前になりますか、同属Hypulusの相方トゲムネツツナガクチキ(ヒゴツツナガクチキ?)も
採っています。
(参考)
ビーティングで落ちたトゲムネツツナガクチキ
九州でHypulus属を2種採るなんてキセキじゃないでしょうか。
根っからのナガクチキ屋ですからチョー嬉しい^^
珍品ナガクチキは生涯単発の採集で終わることも多いし、全く採れないこともあり得ます。
未だ何種か採ってみたいものがありますが、「一期一会」感の強いムシであるだけに
長い目で見るというか、「普段は忘れておく」技術が必要な一群ではありますね。
その方が採った時の喜びが倍増します^^
カテゴリ : 甲虫(その他)
ちょっと前になりますが、九州脊梁山地の原生林内で見つけていたセンノキの立ち枯れを見に行って
来ました。もちろん狙いはカエデノヘリグロハナカミキリです。
本種は九州では結構な珍品で、地元熊本でも確か阿蘇地方他で数個体のみ記録されているだけと
記憶します。九州全域で考えてもかつて黒岳周辺が多少有名だったくらいで今はどうでしょうか。
普段の採集で各種の花を掬っていても、まあ入ることはありません^^
本州の人も少ないと書かれている文面をよく見ますが、僕も東京に四半世紀暮らし本州各地で採集して
いたのでもちろんその感覚は分かります。ただ本種にしても前に紹介したクロサワヘリグロハナにしても
北方系なので間違いなく北寄りの地域の方に個体数は偏ります。
九州での少なさは「次元」が違う事をご理解頂ければと思います。
九州の様に本種が極端に少ない地域において花で採るのは大変ですが、センノキ立枯れに来るのを
狙えば比較的成功します。この習性を学んだのは東京在住の頃でしたが、個体数の多い地域では
(例えば福島県南合津地方等)上手く行けば巨大なセンノキ立ち枯れに数頭の本種が歩き回っている
場面を見ることが出来ます。北の地域ではナシやミズキ等の花にもよく来ますね。
しかし、此処は個体数のヒジョーに少ない九州。
無理かもなあ、と思いながら立ち枯れを見上げること僅か十数分。
弱々しく飛んで来た赤っぽい虫が地上5~6メートルの所に留まりました。
この立ち枯れには大きなガガンボが幾つもまとわり付いていたので見紛いそうでしたが、豆粒のようにしか
見えないものの長い触角を振りながら歩く様子はまさにカエデノヘリグロハナ。
「おお、来てくれたか・・・」
安堵の気持ちで見上げますがテキは遥か頭上。
しかし本種の場合、重力に従い下に歩いて来ることが多く、待っていると大抵地上2~3メートルの位置に
までは降りて来てくれます。が、何かを思い出したようにまた上へ上ってしまうのです。
よってぎりぎりまで待って、反転する瞬間を掬うのがミソ。
その瞬間を捕らえたのが下の写真ですが、地上2.5mの高さなので被写体が非常に小さくなりました・・・
写真の中央、木の穴に半分体を突っ込んでいるのが本種です。

撮影後すぐにデジカメからネットに持ち直し、なんとか御用に。
ふう。写真も撮り、獲物も採る二刀流のドタバタは何時もながら大変だわ。
1頭目は採集を始めて十数分後に飛来したものの次はなかなか来ません(そりゃ九州だもの)。
上を見ながらひたすら飛来を待っていると首が痛くなりますが、我慢して待つこと40分。
ようやく2頭目が来ました(九州で日に2頭目を見れるとは・・・)。
下まで降り切ったところで注意深く網を伸ばしたものの、何と失敗! 逃がしてしまいました(泣)
そして3頭目が来ることは在りませんでした。
今年は半日しか時間を割かなかったので1頭の採集に止まりましたが、巨大な立ち枯れは何年も持つので
(細い木だと数年)追加は暫くの間は可能でしょう^^
そう言えば阿蘇でもセンノキ立ち枯れを見つけていたけど行かなかったなあ。遠征に行かない年にでも
見回ってみますか。
これからゆっくり九州産のマイコレを増やしていこうと思います。
カテゴリ : カミキリ
クロビロウドコメツキダマシ、人生で初めて採りました。
場所は熊本県の低山帯、何の変哲も無い茂みのビーティングで落ちたという実にあっけないものでした。

図らずも数カ月前の某虫月刊誌の記録編に同じ熊本県産としては初記録として昨年に採れた本種の
報告が出ていました。場所は僕の通っていた高校の裏山で、生物部の活動でよく採集していた所です。
ちょっと前までは図鑑で見るだけの珍品だったけれど、俄然身近に感じる種類となってきました^^

保育社の4分冊の甲虫図鑑の時代には屋久島と台湾のみが分布域とされていましたが、実際は上の
熊本の2例以外に宮崎と鹿児島、屋久島、種子島、そして台湾で各々数例ずつ採れているようで、
以前の様には幻ではなくなって来ている感じがします。
来年辺りから八重山遠征も再開したいと考えているので、余勢をかってもう一種の大珍品Pterotarsus、
ビロウドコメツキダマシ(日本では西表島で1頭のみ記録されているという)も採れないかしら^^
※ビロウドコメツキダマシの追加採集例が以前に虫月刊誌に載っていたのを思い出しました。
日本の何処かだったか外国だったか失念したので調べておきます。
カテゴリ : 甲虫(その他)
少し前に九州脊梁山地の高標高のマイ・フィールドへウツギ類の花を掬いに行って来ました。
この4年は奄美に住んでいたため、ウツギ類の花を掬ったのは5~6年振りになります。
ウツギ、ガクウツギ、コガクウツギの花には、昔と変わらずクロサワヘリグロハナカミキリや各種の
ピドニア類が居てくれて楽しい一時を過ごして来ました^^
一応規定数(100円プラケース)採ったクロサワヘリグロハナ。場所やその時の条件にも拠りますが
頑張ればもっといけます^^

一般に虫そのもの、なかんずく珍品は九州北部の九重山系や祖母・傾山系の方が阿蘇地方を挟んだ
反対側の九州脊梁山地よりも多いのですが(これが大分県がカミキリ種類数に恵まれている核心)、
クロサワに関しては九州山地の方が採り易い傾向にあります。理由は分かりませんが面白いですね
(ちなみにパキタも九州山地にしか居ない)。
殆ど普通種ばかりのピドニア類(プラス若干のカミキリと雑虫達)。
シコクやヤマト、イシヅチといった少ない種類もちょっとだけ採れました。

僕はカミキリの中でもピドニアにはあまり食指が動かずモロ断捨離の対象なのですが、一応九州産のみ
一通り揃えることとしています。
そして他にディスコイダリス群やシナノ・フイリ・タカネなど本州の高山種の一部、フジ・コトなど
ちょっと好みの十数種が居るのでそれらは断捨離の対象外にしています。
ムシなんてね、単なる感性の趣味ですからテキトーで良いしそれが一番です^^
九州ではウツギ類に来るカミキリ等は極めて限られますが、とりあえずは「旬」のものなので
遠征に出ていない年は1回はやっておこうと思います。
カテゴリ : カミキリ
昨日、自宅から最も近い産地のムナコブハナカミキリを採ってきました。
もちろん、全国一有名な例のポイントではありません^^
阿蘇の有名産地での発生はやはり6月に入ってからですが、此処は比較的低標高なのでもう居るだろう
と行ってみたところ、やはり居ました。
山道をスウィーピングしながら歩いていると、小さなノリウツギがあったので無造作に梢を掬うと
何か赤黒い虫がフワッと舞い落ちてきました。
それをすかさず掬った場面がこれ。

露出が暗いな、とデジカメを操作しているとフワッと舞い上がったので慌てて叩き落した場面がこれ。

5年振り、今年のムナコブハナ第一号です^^
奄美に居た折り、有名産地のムナコブは副産物も併せて近年調子が悪いと風の噂で聞いていましたが、
実際はどうなんでしょうかねえ。6月になったら有名産地の方にも顔を出してみますか。
地元なんでね^^
6月に入ると梅雨の声が聞こえて来るし、狙うべき虫も一気に増えるし、そろそろ採集疲れも出てくるし
結構難しい時期となります。
来年(たぶん再来年も)の今頃は遠征に出るので、今季の6月は上手く使わねば・・・
カテゴリ : カミキリ
地元熊本(恐らく九州に居るものは全て)のイタヤカミキリはエリトラの灰色部分が白色に置き換わり
大変美しい型となります。僕はこれを独自に「白イタヤ」と呼称しています。
そして、これまで白イタヤは九州山地の高標高地点の1頭(これは面白い記録)を除き、阿蘇周辺でのみ
確認しており全て山間部での出会いでした。
ところが先日、採集の帰りに寄ってみた河川中流域の河岸で、ヤナギの枝を這う白イタヤを発見。
え~、平地の近くにも居るんだ、と思わず声が漏れてしまいました。
下はその際に撮った写真です(遠景では虫体がボケてしまった・・・)。

じゃ、当然もっと居るだろうとビーティングネットを取り出して目に付くヤナギの枝を叩き廻りましたが、
追加は得られず。
ルッキングで見つけたのは♀なのでこの標高だと既に最盛期を過ぎているのかもしれませんが、
他に全く得られないのはちょっと解せません。
あるいは居る、とは言っても場所的に極端に少ないのかもしれません。基本的に阿蘇でも少ないしね。

確か中学生の頃、自宅近くの河川脇にあったヤナギに多くの大きなカミキリ幼虫の加害痕があったので
「イタヤだ!」(当時は採ったことが無かった)と喜び勇んで加害枝を箱一杯採ったものの羽脱したのは
全てゴマダラカミキリ・・・
その忌まわしい記憶から河岸のヤナギにはこれまで全く注意を払ってこなかったのですが、これで
事情が変わりました。
確かに失敗したヤナギ材は自宅近くの平地、最下流域のものだったのでゴマダラだったわけですが、
中流域まで自然度が上がるとイタヤが居る場合があるという事実が分かり収穫でした。
採集帰りにちょっと寄った場所で思い掛けなく大きな成果を得ることは実はかなりあります。
今後もチョット閃いたら「チョイ寄り」を敢行し、色々と知見を増やしていこうと思います^^
カテゴリ : カミキリ