カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ネットに入ったヤクネキ、そしてアキヤマイの勇姿(2017.8.4)

今年の屋久島ネキ決戦の一コマ。
戦いに挑み僕のネットに敗れた^^ヤクネキ♂(ヤクシマホソコバネカミキリ)そしてアキヤマイ♂
(オニホソコバネカミキリ屋久亜種)の勇姿です。

君達は手強かった。
謹んでその勇姿をたたえよう。

ヤクネキ♂

アキヤマイ♂

この臨場感はポイントでネットを振り仕留め、その場で相手と対面し撮影した者のみがお伝え出来る
ものです(この際、指で摘まんじゃ台無しですよ^^)。

今期のネキ決戦をはじめとした屋久島全般、そして奄美全般に関するメルマガ(南虫ニュース49号)を
本日配信しますので、ご購読者はお楽しみに。
今号も盛りだくさんで長いです^^

左0.3、右0.4の成果。アキヤマイ男、生還しました^^(2017.7.30)

アキヤマイ男@自由人です。
暫く振りの更新です。

現在、今期長期遠征最後の屋久島での活動を終え、地元熊本に戻っています。
今回は特に最後の屋久島、死ぬほど疲れました。
3週間近くの山の中での車中泊。50半ばに差し掛かる身には相当堪えました。
3月からの長期に渡る疲れを回復すべく暫く養生することにします。

さて、下は今期屋久島でのネキダリス(ホソコバネカミキリ属)の成果。
左0.3、右0.4、免許更新ぎりぎりの視力でなんとか今季最高のネキ数ホルダーを獲得しました^^
特に最後はアキヤマイ(オニホソコバネ屋久亜種)を同日に3♂1♀得るというミラクルを達成。
しかもたった2時間のうちで!
こんな快挙、これまでも無かったし今後も起こり得ないでしょう。

結論を言うと今季の屋久島はネキをはじめ昆虫類が大爆発。屋久で良い思いをしたのは本当に
久し振りで、個人的にはネキは勿論のこと、これまでで最高の成果を得ました。
今年屋久入りした人はラッキーで、ほぼ全ての人がネキを採集されていたように思います。

ネキに関しては本当に多くの個体の飛翔を見ましたが、ここまで落ちた視力ではいかんともし難く、
何度も何度も悔しい思いをしました。冗談抜きであと5ネキの追加は可能だったと思います。
ここ2年ほど視力の衰えと戦ってきましたが裸眼での遅過ぎる限界を悟った今季の屋久島でした。
(たぶん次の免許更新も裸眼では無理だし)。

ここ数日は休息を取って体調回復に励むとともに、メルマガ執筆も行いますので購読者さんは
お楽しみに^^
遠征中に5~6キロ増えた体重もなんとかせねば。

ただ今、鹿児島本土に上陸中(2017.7.6)

上陸と言っても梅雨前線ではありません。
僕のことです^^

奄美大島を昨晩に発ち、中継地の鹿児島本土に一旦上陸しています。
今晩をこの地で過ごし明日朝のフェリーで屋久島に渡ります。

現在鹿児島港近くのネットカフェにてブログ配信中。これはもう僕の得意技^^
快適ですねえ、ネットカフェ。僕ほど虫採りツアーにこれを有効に使っている虫屋は居ないでしょう。
卓上スタンドを持ち込むので展足も十分に行えるし、ドリンク・バーが無料なのは当然ですが当カフェは
フード・バーまであって(メニューはカレ-程度ですが)夕食代が浮きました^^
夜7時からナイトパックが使えるのも魅力ですね。そして安いときたもんだ。

今日のネタは奄美カミキリの続き。あくまでも採ったものの一部です。

オオシマビロウド
大きさは千差万別ですが、デカイ奴は恐らく本邦産ビロウド中最大になると思われます。

アマミビロウド
ニセビロウド系でオオシマビロウドより少ないです。

アマミセンノキ
タラの葉柄を齧りに来ますが、なかなか見つからない。特に今年は相当不作でした。

オオシマヤハズとコゲチャサビ
大型種オオシマヤハズは個体数も多く楽しいのですが不完品率が高く閉口します。

アマミコブヒゲとコゲチャサビ
八重山ではやや多いコゲチャサビは奄美ではあまり採れません。時期かな?

オキナワヨスジシラホシサビ
奄美産は相当にデカイです。

アトモンチビSP
特定の植物に付き、次期カミキリ図鑑では初お目見えするでしょう。

アマミクスベニ
今年は殆ど見られなかった。ニッケイをスウィーピングしたら採れたもので、産卵に来たのか?

アマミスジシロ
ブドウなんかを齧っています。あちこちスウィーピングすると時々入っています。

ケブトハナ
この時期は少なく、早い時期ならそれなりに採れるでしょう。

オオシマウスアヤ
ウスアヤ種群では最も特徴のある個体群でしょう。

オオシマドウボソ
奄美ではオオシマドウボソも採り易くススキを叩くのが楽しい^^

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オキナワクワ
屋久島産(クワカミキリ南限)とはやはり異なり図太い体型が印象的。

サビアヤ
この島は意外と竹が少なく採り難いかも。変異もあるので面白い種。

来年からの奄美では、この時期以外の時々の種類に取り組めるのでバラエティに富んだコメントが
出来そうです。
是非お楽しみに^^

九州北部が昨日から数十年に一度という甚大な水害に見舞われていますが、屋久島も暫くは前線の
影響が続くと思われます。暫くは車内で待機を強いられることでしょう。

いずれにしても屋久はネット環境が本当に無いのでブログ更新は出来ません。
次の配信は恐らく今月下旬頃の地元帰還後になると思います。
それまで皆さん、ごきげんよう。夏の採集も頑張ってください^^

奄美大島、今のカミキリ達を少し(2017.7.1)

奄美大島を離れる日が近付いていますが、ここに来て長旅の疲れが溜まってきたようで意気消沈気味。
加えて暑いわ虫は少ないわ、梅雨は明けたのに雨ばかりだわで疲れに拍車が掛かります。
もうね、年齢的に車内での遠征生活は限界と悟りました。
「定住型」、すなわち島暮らし型の採集活動への舵きりが必要との認識を改めて強くしているところです。

今日などはアマミホソコバネカミキリ(モリヤイ)シーズン最後の週末ということで、ポイント周辺には10人
程度@@がひしめきました。
モリヤイ目的の人出は対昨年比で2倍以上。虫が居ない時に人、来るんだね^^
(今年のモリヤイ決戦の様子はメルマガで詳しくお伝えする予定です)

これまでに見られたカミキリ達の一部を簡単に紹介します。

コブバネゴマフ
かなりの珍品です。次シーズンは材採集にも挑戦したいですね。

コウノゴマフ、オキナワゴマフ
伐採をしなくなった今の奄美では、大型トラカミキリ類と同様に採り難くなった代表。


オオシマミドリ
大昔は誰も見向きもしなかった種類ですが、伐採をしない今は採りようが無く珍品に。

アマミヒメヒゲナガ
大凡品ヒメヒゲナガの奄美(沖縄)版とあなどるなかれ。ソダをちょこっと叩いた程度では採れません。

アマミリンゴ
南西諸島リンゴの中ではある意味最も少ないかもしれない。時期の関係かな?

マルオカホソハナ
6月23日に採れました@@ 春の虫なのに。今回最も驚いたものの一つ。

ウスグロホソバネ
かなりスウィーピングをしたが殆ど採れない・・・ 材で挑戦するか。

トラフ
奄美産は小型個体群ですね。数は多くありません。

モリヤシロオビチビ
当初の記事で「今年は少ないかも」としましたが、ウソでした^^ 

カミキリじゃないよ。

そして、モリヤイ
あと数日はなんとか採れるかな^^

でわでわ、元気が戻ったらまたアップします。

アマミカラスアゲハなど、蝶も蝶(ちょ)こっと^^

奄美市・名瀬のネットカフェからブログ更新。
不定期更新とはしながら、結構頻繁にアップしております^^
それは、二日に一度は採った甲虫類の展足、そしてシャワーを浴びるためにネットカフェで6時間ほどを
過ごしているから。

数日分の戦利品なら未展足のまま持ち帰ればよいのですが、長期滞在だと都度の展足が必須です。
そして僕の場合、虫が居ない年とは言えどそこそこの採集品量になるので、数時間の展足時間は必要。
殆どの採集者がそうであるように車の中でやれば? と言う人も居るでしょうが、無理無理。
それにある程度の美展足を心掛けている僕としては、仮展足段階でも手を抜きたくないのです。 
ああ、展足がテキトーで良い人が羨ましい・・・

蝶屋さんのために、今日は奄美の蝶をちょこっと紹介しましょう。
まずはアマミカラスアゲハ。
 
アキリデス大好きな僕としてはアマミカラス、そしてオキナワカラスを渇望していましたが、アマミカラスに
関しては結構な個体数が居ることが判りとても嬉しい^^
例によって生展翅が出来ないので1ペアのみ採って型を見てみました。
上が♂、下が♀です。


ヤエヤマカラスやトカラカラスよりは本土亜種に似てきますがやはりイイですね。
近いうちに野外品の生展翅、そして季節型毎に大量飼育(他亜種との掛け合わせも^^)もやってみたい
ものです(なおリクエストは頂きますが、僕はアキリデスの幼虫の供給はしないのでご了承を)。
今回多くのアマミカラスを身近に感じ、それらが一気に現実味を帯びてきた感じです。
 
ナガシの兄ちゃん達。
もとい、スミナガシの♂。

離島産はホント良いですねえ。♀には未だ出会っていませんが、大量採集のシミューレーションは完了。
真正アカボシゴマダラやルリタテハなども同様に出来るな^^
これらも是非飼育してみたい面々ですね。

奄美で多いなあと感じるのがアオバセセリ。
これまで多くの島々を渡ってきましたが、これほど多いと感じるのは奄美のみです。
葉裏で休息するアオバセセリ。

幼虫はそれほど目に付きませんが、探せばここではお目にかかれます。
ほら、ヤンバルアワブキの幼木に幼虫の巣がありますね。

綴った巣を開くと、「飛んじゃった」デザインの幼虫が現れました。
これもいずれ大量飼育が出来そうで実に楽しみ^^

そして、ナガサキアゲハ♀の有尾型。
ボロ、そして卵を産み尽くしていたためリリース。よってネット越しの撮影で失礼。

これも飼育したくてウズウズ、なんだよなあ。
沖縄産もそうですが、通常型でも奄美産の♀はかなり白いので飼育意欲が沸きますねえ。
蛇足ですが、甲虫採集の合間に蝶を採ったり撮影したり、幼虫を探したりするのは「人間工学的」にとても
難しいんですよ。判る人、少ないだろうなあ。

今年までは飼育おあずけの自由人でした^^

梅雨時の奄美大島、ヒゲナガタイプのカミキリ達(2017.6.24)

奄美はようやく雨が上がり、そろそろ梅雨明け間近のようです。
これまで一勝三敗ほどの確率で雨ばかりでしたが、本日紹介するヒゲナガ・タイプのカミキリ達は
お湿りが多い方が採り易いグループで、これまで集中的に楽しめました^^

どれも夜間活動タイプで昼間は暗がりでじっとしているのですが、雨が多いと林縁に出てくるので
比較的アクセスし易い状況でした。
林全体が乾いてくるとこれらは湿気を求めて林の奥に引っ込んでしまうため、特に梅雨明け以降は
格段に採り難くなってきます。

まずはアマミコブヒゲカミキリ。

コブヒゲ類は基本的には数が採り難いグループですが、ちょっと頑張って個体数を稼ぎつつあります^^
来年はオキナワコブヒゲもたんまり採りたいですね。

そしてビロウドカミキリ類(とある1日分)。
オオシマビロウドおよびアマミビロウド、そしてアマミセンノキです(他も色々入っていますが^^)。

フェリエビロウドの時期には遅いので今回はカンベンしてやりましょう。
来年は沖縄本島のビロウド5種を大量にシバク予定です^^

チャイロヒラタカメノコなど、奄美の面白いハムシ数種(2017.6.22)

二年前に2頭落っことして以来手にしていなかったチャイロヒラタカメノコハムシ。
今回は既に二桁を得、リベンジに成功しています^^

ホストのクチナシの葉にチョボチョボとした食痕を付け、その近くに鎮座する本種。
個体数は基本的に少なく、居たとしても1本の木に1頭しか見られないケースが殆どです。

丸っこい種類が多いハムシの中では際立った造形美ですね^^

今の奄美は雨ばかりなので、葉っぱの裏面で雨宿りをしている個体が殆どです。
下から見上げたところ。写真中央に注目。

幸い今年は発生の良い林道を見つけられたようなので、勉めて個体数を確保しておきたいものです。
この仲間の収集も着々進行中。来年沖縄本島でキイロヒラタカメノコをたーくさん採れば完遂。
クロカメノコハムシなどを加えた垂涎のコレクションが完成します^^ 

(後日追記分)
もちろん奄美にはアカヒラタカメノコハムシも居ます。
ショウベンノキの葉の表面をがっついている奴^^
面白い生態写真が撮れました。横方向に食うんですね。


そして。
初めて南西諸島で落ちてきて驚いたヨモギハムシ。
しかもヨモギなどの草本からではなく、樹木から複数落ちたのでさらに驚いた次第@@

知人のハムシ研究者によると、染色体から一般のヨモギハムシから分けられるようです。
引き続きホストや生息環境などの調査を重ねる予定です。

ある植物から複数落ちてきたアマミカバイロハムシ(奄美特産種)。
南西諸島には稀な大型美麗種で僕好み。かつてオーストラリアで多種類を採ったユーカリハムシの
類に質感がそっくり。
これもホスト不明だったようで追加調査中。

とてもブライトで美しいアオバヒメハムシ(奄美特産種)。
これもホストを発見出来たようです^^

ハムシもなかなか面白いですよ。
やらない手はありません^^

キイロイトヒゲカミキリ。ちょっと思い出深い奄美特産種(2017.6.19)

キイロイトヒゲカミキリ。
可憐で気品のある奄美大島特産カミキリとして知られます。
一般的には珍種の部類ですが、今年の奄美では割と良い成績が出ています^^

プラオリア属6種の中では屋久島・鹿児島大隅半島南部のクロモンヒゲナガヒメルリカミキリと共に
特異なグループを形成しており、触角が太く短く、その各節に明暗部を持つのでダンダラ模様となります。
ホストはアワブキ科のヤンバルアワブキで、クスノキ科をホストとする他の華奢なグループ4種とは
一線を画しています。ちなみにクロモンヒゲナガヒメルリのホストはシキミ(シキミ科)ですね。

ヤンバルアワブキはあちこちにありますが、無闇に掬ってもなかなか入ってきません。
生息環境にかなり煩い種類です。

なお、本個体は撮影中に逃げました・・・(泣)
どうです、この徹底した現場主義。本来の虫の臨場感は室内容器などからは伝わってきません。

本種も前回記事のアマミモンキカミキリと同様、殺虫したら直ぐにクッションを敷いた別容器に
収納した方が良いです。プラオリア属は特に触角が痛み易いし、明るく美しい体色を損ねる危険性も
ありますからね。

なお、僕には本種に関してちょっとした思い出があります。
本種の存在が知られたのは30年近く前の6月下旬。たまたま僕もその場に居合わせました。
若い頃は真面目に(?)仕事をしていた僕はなかなか遠征に行けず、現役時代唯一の奄美遠征でした。
奄美を離れる前日にキイロイトヒゲの存在を知ったため僅か数頭しか採れず悔しい思いだった記憶が
蘇ります。

本種を採っていた数人が口を揃えて言っていたのは、「ハゼのような木のスウィーピングでプラオリアの
Newを採った」でした。つまり、誰もその植物がヤンバルアワブキだと同定出来なかったのです。
当時からアマミモンキは人気だったので皆そのホストのハゼは良く知っており、同様の「羽状複葉」の
特徴からそうした表現になったのでしょう。

そこで僕がヤンバルアワブキと同定しその場に居た皆に伝え、キイロイトヒゲ発見の全容が明らかに
なったというわけです。
今、キイロイトヒゲを採れるのは僕のおかげ・・・とは言いませんけどね^^

なお、個人的にはプラオリア属6種のうち未採集はこれまた奄美特産のアマミルリホソヒゲのみ。
プラオリア属は地域地域に固有なグループなので、自ら全種を採ったことのある人は極めて少数でしょう。
今回僕は達成出来るかもね^^

雨の奄美でアマミモンキカミキリ。モリヤシロオビチビは・・・(2017.6.16)

今日は宿に泊まるので久し振りにブログを書いています。
この数日間、梅雨前線の停滞する奄美は雨ばかりでした。特にこちらに到着した翌日から丸二日間は
降り止まず車内にずっと缶詰状態@@

雨の影響の残る中で採集はなかなか十分には出来ませんが、とりあえずアマミモンキカミキリなどを
探しています。
奄美も虫の出が悪くネットに入る虫の種類が少ない中、本種は昨年よりは成績が良いかな。

これはホストであるハゼの葉裏に留まるアマミモンキ。

本種のようにエリトラが鮮やかでデリケートな種類は出来るだけ丁寧に扱うようにした方が良いです。
変色や他の個体との噛み合いを防止するため、死んだら直ぐに毒ビンから取り出し、殺虫剤成分を
十分に飛ばした後にクッションを敷いた容器に収納します。蘇生して噛み合うことを防ぐため、何度か
確認も怠らないようにします。

美しい標本を作るためには、採集中もこうした配慮が欠かせません。
綺麗なコレクションを作るためには様々な努力が必要。アマミモンキを終日、他の虫と一緒に毒ビンに
入れっぱなしなんて、してませんよね?

モリヤシロオビチビカミキリは極端に少ないなあ。
これまでで最大の♀は採れたけど。

これからも色々やりますが、梅雨空と虫の少なさには苦戦させられそうです。
では、また。

長崎・野母崎の佐多サビカミキリ(ノモザキサビカミキリ)(2017.6.10)

昨日・一昨日と、長崎県の野母崎へゆったりとした旅を楽しんできました。
狙いはもちろんサタサビカミキリ野母崎亜種(ノモザキサビカミキリ)です。

奄美大島へ出立する前の数日間の晴れ間をどう有効に使うかを思案したところ、直ぐに本種が
頭に浮かびました。
来年度から九州を離れるとこの先10年はこの時期に九州本土で採集することが無くなるかも
しれないと考えた際、この案はとてもグッド・チョイスだったと思います。

本家の鹿児島県・佐多岬のサタサビは二十数年前の会社員時代に二年ほど通い、材採集により
数十頭は羽脱させていることから(何故か手許には1ペアしか残っていないが^^)野母崎亜種も
渇望していたものの、この時期はいつも遠征に明け暮れているためなかなか長崎方面へ
目を向けることは叶いませんでした。
そこに降って沸いたような数日間。これはもう行くしかないでしょ^^

思い返すと長崎市内を訪れるのは小学校の修学旅行以来、実に40余年振り。
同じ九州管内とは言っても、用事が無いと(採りたい虫が居ないと)なかなか足を延ばさない
ものです。地図上では僕が住む熊本と長崎はかなり離れていますしね。

ところが、なんと僕は良い所に住んでいるのでしょう^^
九州のド真ん中なので各地に行き易いのは勿論ですが、自宅から10分の港からフェリーに乗れば
長崎の島原半島まで1時間(高速フェリーなら30分)で着いてしまうのです。
そこから野母崎まで約100キロですから、楽も楽、ちょっくら行ってくるってな感じなのです。
実は近いところほどなおざりになっているという典型だったわけ。

で、出航を待つ愛車。
奄美に行ったり、屋久島に行ったり、来年は沖縄にも連れていかれるしでこいつも大変だ。

フェリー内部は大変ゆったりで、遠征中に溜まっていた月刊むし等を読んでいたらあっという間に
島原半島に着いちゃいました。高額の30分の高速フェリーじゃなくても余裕、余裕。

さて、島原半島に降り立つと目前には有名な雲仙・普賢岳がそびえ立っています。
ウンゼンルリクワガタ、ウンゼンセダカコブヤハズカミキリなどなど、面白い種類が色々居ますね。
手軽さを考えると、実は僕ん地の隣の山みたいなものなんですよ^^

反対方向にちょっと走るとかつてのトゲムネミヤマカミキリの産地がありますが、本種は最近の
知見ではほぼ絶えたとされています。未だ近くで発生が確認されているとの噂も絶えませんが、
マユツバでしょう。僕は数ペアは確保しているので本種をことさらに追及することはしません。

長崎市内に入ります。
虫とは関係ありませんが、僕のノスタルジーにちょっとお付き合い下さい^^
小学校の修学旅行の思い出は、長崎市は「坂」の多い町だったなあという程度でしたが、ここまで
凄いものだったとは。

運転していて「走り難いなあ」と感じるのはひとえにこの地がリアス式海岸であること。
リアス式の長崎湾に沿って長崎市街地が発展しているので、山肌に家を建てるしかないのです。
平な部分を探すと車道以外は無いと言っても過言ではありません。
山腹の急斜面にまで市街地が広がっているのがスゴイ・・・

山肌に家々が累々と張り付いています@@
圧迫感がハンパない・・・

お墓も山肌に・・・

山肌に張り付く家々をバックに路面電車も走ります。
九州で路面電車が走るのは地元熊本市と鹿児島市、そして長崎市の三か所。
これのせいでますます圧迫感が強まるわけですが、路面電車に慣れた僕がそうなのですから
長崎市街を始めて車で走る人は生きた心地がしないんじゃないかしら。

これね、観光の面からは風光明媚という見方もあると思うんですよ(無いか。優雅じゃないもんな)。
ただ東北大震災や熊本地震を体験してきた「今」の時点で考えると、災害の起き易さの上では
極めて重大な事象であると思うんです。もし熊本地震並みの甚大な揺れがこの地を襲ったら・・・
そう考えると町中を走るのも恐ろしかったわけです。
お住いの方々の心中は如何ばかりなのだろうか。恐らくは達観されているのでしょうね。
部外者はこれ以上の口はつぐみましょう。

長崎市を過ぎると、各地のどこにでもあるような海沿いのひなびた田舎を延々と走ります。
そして海を見ていると、眼下にいきなり飛び込んできたのは・・・
「!」

「軍艦島だあ~!」

不覚なことに、世界文化遺産の軍艦島がこの地から展望出来ることを全く知りませんでした。
遠望ではありましたが一度見てみたかったのでとても感激した次第。
でも軍艦島の造形って、長崎市内の街並みに通ずるものがあるなあと、思いませんか?
建造の文化にも地域性があるんでしょうね。

以上長々と書きましたが、虫とは一切関係無い部分でした。
これからようやく虫の話に入ります^^

人の話ではノモザキサビカミキリはかなり多産型の種類とのこと。
ただ初めての場所というのは不安が付きまといます。従来の記録は6月下旬から7月上旬が多く、
時期もちょっと早いかもしれません。

しかし不安は直ぐに払拭されました。
暗い環境にポイントを定めます。

じっくりと臨床を見回して最良の落ち枝を探します。
「おお、これだ」

静かにビーティングネットを差し入れてそっと叩くと・・・
「おるやん」

ネットの左上と右下の隅に1頭ずつ、ペアが落ちているのが判ると思います。
正に最初の一叩きで落ちたという構図です。

確かにサタサビですが、言及されるようにちょっと体が細いように感じます。
それに数を採って感じるのは小型個体が多いことで、かつて羽脱させた佐多岬産サタサビは
全体的にもう少し大きかった記憶があります。

佐多岬のサタサビは成虫採集をしたことが無いので、いつか多数採って並べてみたいですね。
材採集では多いカミキリではないなという印象でしたが、ノモザキサビと同様にツボを得れば
成虫採集でもそれなりに採れるような感じがします。まあやるにしても10年後かな^^

林を出て海を見下ろすと、佐多岬の眺めと実にそっくり。


ノモザキサビを採っているとたまに落ちるのはオオヒョウタンキマワリ(長崎方面限定種)。

本種も前から採りたかったのでそこそこ採れて感激。
これで南西諸島の近縁種も生息環境や採り方が分かり有意義でした。

林内では他に副産物は殆ど居らず、カミキリはアトモンチビくらい。
これは各地産を集めているのでちょっと嬉しい(一応「本土」最西端産^^)。

1頭だけ落ちたトガリシロオビサビ。5~6年ぶりに採った^^
こんなに白かったっけ。場所柄かなあ。でも面白い。

結果的にノモザキサビは十分に採れたため、二日目は昼前には採集を終え帰宅の途に就きました。
10年後位に再度九州定住になってももう行かなくて良いかな^^

小学生時代にも戻れたし、軍艦島も見れたしで、充実の「遠征の合間採集」でした。

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