自由人 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

採れると嬉しいタイワンベニボタル(2014.4.20)

春の八重山で、ヒオドシハナカミキリやマツダクスベニカミキリ、そしてオオヒゲブトハナムグリを狙って
上方に目を凝らしていると、ごく稀に大きくて赤い虫がパタパタとゆっくり視界を横切ることがあります。

同じ赤い虫でもヒオドシハナより大きいマツダクスベニよりもさらに一回り大きく、じたばたと飛ぶ格好から
すぐに種名を特定できます。
すなわち、国産でほぼ最大のベニボタルの一種、タイワンベニボタルです。

今期初めてネットした貴重な個体^^

その特徴は、巨大であり、珍種であること。

ベニボタルは意外と種類が多く、空間をよく飛翔することから何処で採集していても大抵一日に数種は
見ることになります。ただ基本的にほとんどが小型種。
その中にあって、タイワンベニボタルは巨大な体格を持つ種類なのです。

そして、滅多に見る機会がありません。
この時期に大勢の虫屋が押し掛ける石垣でも採れる数は僅かと思われます。
実際、上記の一頭目はパラナスピア(ヤエヤマヒオドシ)よりも感激しました。

これは二頭目^^

珍種でグループ最大。
採集欲をそそられる甲虫です^^

少ないオモトウスアヤカミキリ、幼虫採集にも挑戦 (2014.4.19)

この時期オモト岳に登ると、ほぼ毎日虫屋とすれ違います。
彼らの殆どはカミキリ屋で、この時期のみに現れるムネモンウスアオカミキリを主に狙っています。

血眼になって点々とあるホストのヤンバルアワブキの間を行ったり来たりするだけの人が多いのですが、
この山、この時期から様々な素晴らしい虫達で目白押しなんです^^

代表的なものが、山頂近辺に居る「準」特産のオモトウスアヤカミキリでしょう。
かねてより山頂ブーメ(ブーメとは属名Bumetopiaの略称)と呼ばれオモト山頂付近のみに分布する
石垣特産種とされていましたが、昨年西表島でも同様の環境で初めて記録されています。

この山頂ブーメ、実はかなり個体数が少ないカミキリです。
ホストのリュウキュウチクはそれこそ無尽蔵にあるのですが、普通に叩いたのではまず落ちません。
少なくとも複数採集するには経験と運を必要とする難しいカミキリの一つと言えます。

今年は例年並み、やや多かった昨年に比べるとかなり厳しいイメージです。
それに本種はスレるのが早い上、その程度も一般ブーメと比較して酷いので今位までに採って
おかないととても標本には出来なくなるので厄介です。

とりあえず今年一頭目を記念にパチリ。


ラッキーなペア落ち^^
一度に複数が落ちることは滅多にないんですよ。

今回は時間を掛けて幼虫を探してみましたが、正直とても厳しいです。
3頭ほど確保したものの、いや、かなり苦戦しました。

先日アップしたオキナワサビ幼虫ほどではなくても、山頂ブーメの幼虫を見たことのある人も
相当少ないだろうなあ。

関係無いけど、どんどんボロくなる山頂の案内板。
もういい加減にリニューアルしたら?

オキナワサビカミキリの幼虫・蛹。生育は順調^^(2014.4.17)

現在管理中のオキナワサビカミキリ(通称ディボーマ)の幼虫および蛹をお目にかけます。
本種に関しては、これまで成虫以外の形態が図示されたことはほぼ無かったのではないでしょうか。

まず老熟幼虫。
カミキリ幼虫の形態について詳しい方には、なるほどねえ、という特徴が出ていると思います^^
歩行器が発達し、Sybra属のように尻端がズドンと落ちているのがよく分かりますね。


これは前蛹です。
体全体が伸び切っており、胸部はぷくっと膨れている(蛹の足・翅が現れる前兆)のが分かりますね。

次いで蛹。結構な大型の♀個体です^^
Diboma属の幼虫・蛹が一挙に図示されるのはやはり初めてかな。


生育は順調です^^

珍種、イシガキツツクビカミキリ(2014.4.16)

落ちました!
今期一発目^^

イシガキツツクビカミキリ(旧タイワンツツサビ)です。

小さいくせに結構珍品。
原生林内で得られますが滅多に落ちてくれません。

もっと採ってやるもんね^^

オキナワイチモンジハムシの大発生@@(2014.4.15)

ある農道を歩いていると、前方の空一面に何か黒いものが飛び交っているのが見えました。

何だ何だと近付いてみると、そのあまりの多さに圧倒されると共に顔や体に多くが飛び移ってきます。
うわーと払いのけながら確認すると大型ハムシの一種のようです。

この黒点一つひとつが飛翔個体なんですよ@@
とてつもない数だと分かるでしょ。
(写真をクリックして拡大したり、目を凝らしたりして下さい。)

足元のゲットウの葉の一枚に止まった連中。
オキナワイチモンジハムシです。

本種はクワ科の植物をホストとし屋久島以南に分布、こちらでは結構個体数が多いハムシです。
日陰のガジュマルの新芽を好み、多産型のハムシだなあという感覚はあったのですが、ここまでの
個体数を見ることになるとは・・・

中央に写っているのが食害されたアコウで、すっかり丸裸にされています。
すぐ傍にはガジュマルやイヌビワ、クワ、オオイタビ等他のクワ科植物も多いのですが、何故か
この木だけで爆発的に発生したようです。
恐らくは一斉に羽化した個体が食樹を離れるタイミングに遭遇したのでしょう。
立ち枯れのようになった木を中心に小さな黒点(飛び回る本種)が大乱舞しています。

さらに驚いたのがその後。
二日後に再度現場に足を運んだのですが、数千匹は居たはずのオキナワイチモンジハムシは
どういう訳か一頭も見ることが出来ませんでした@@

他の虫でもこうした生態(大発生→直後の消滅)を見ることがありますが、自然の摂理の一旦に触れた
想いでした。

石垣島、今どきの蝶達(2014.4.13)

当ブログを見てくださる蝶屋さんのために、石垣島で最近見かけた蝶について報告します。
ただし、現在僕は甲虫を主体に採集しているので、これらはその合間に見たもののみです。
蝶に特化した採集を行えばもっと鋭い種類が発生しているかもしれないことを付記しておきます。

まずセセリの仲間はほとんど目に付きませんね。よく行くポイントの林縁にソメモノイモの群落があり、
行く度にコウトウシロシタが数頭見られますが時期的に翅が傷んだ個体が多いですね。

蝶専門のブロガーと違い、遠景写真であるのはお許し下さい。
僕のような甲虫を専門とした採集スタイルで、時間と手間を掛けてここまで蝶に迫って写真を撮るのは
実は大変なことなんです。

コウトウシロシタ、および占有行動をとるタイワンアオバ。


アゲハで気付くのはこの時期でもまだ結構ミカドアゲハが見られることで、2月頃の蝶が4月10日頃
にも頻繁に目に出来るというのは不思議ですね。
よほど冬から春にかけての低温が影響したということでしょうか。

もちろん殆どがボロですが、♀ではこのように十分標本に出来る個体も居ます。
腹部がデカイ良好な♀で、これは当然マイコレです^^

他は低山でヤエヤマカラス、ジャコウ、田園地域ではシロオビアゲハが多いもののクロは全く見ません。
ただ一つ、ヤエヤマカラスがエゴノキの葉裏に誤産卵する面白い場面に遭遇しました。

シロチョウで目立つのはやはりナミエシロで、ツマベニもたまに見ますが個体数は与那国よりかなり
少ない印象です。
タイワンキorミナミキはそこそこ飛んでいます。

タテハは林道上でルリタテハが占有行動を取っている他はイシガケが多いくらいで、ダモノも含め
あまり見ません。
ただ昨年は消滅が危惧されたキミスジが健在、多少は増えているようで安心しています。

テングチョウが意外と目に付くのが印象的です。
やはり八重山産はちょっと変わっていて良いですね。

ジャノメは低山にマサキウラナミが目に付きます。リュウキュウウラナミも居ますが今はボロ多し。
シロオビヒカゲは今年は未だ見ていません。ウスイロコノマは稀に見る程度。

ジャノメ類は人に頼まれているのですが、甲虫採集に忙しくなかなか採る機会が無い・・・
5月上~中旬にはヤエヤマウラナミが出て来るので、そこが採り時かな。
写真は結構多いマサキウラナミジャノメ。

シジミは細々したものが結構飛んでいますが、さすがに追いかけて種類までは確認出来ません。
大まかに言えるのはその殆どはタイワンクロボシです。
以前はあっちこっちの枝先でヒメウラナミやアマウラが占有行動を取っていたものですが、昨年も
こうした場面はあまり見ませんでしたね。

オモト登山道で出くわした産卵中のヤクルリ。

また、今はマダラチョウ類があまり目に付きません。迷蝶シーズンになったら、今年は1日くらい
三角カンを付けて、蝶のみの採集を楽しんでみようかな^^

なお蝶ではないのですが、飛翔中の甲虫を探す目的で上方を見上げていると、サツマニシキが
結構飛んでいるのを目にします。
飛翔スピードは決して速くはないですが、かなり高い位置を飛ぶのでネット出来ないのが残念です。
まあこの時期になるともうボロになっているのですが。

サツマニシキに関してはやはり飼育ですね。 いずれ箱にビカビカ個体をいっぱい並べる予定です。
欲しい人はそれまで待ってね^^

アオヒメコバネカミキリ、出た!(2014.4.11)

午前中にパラナスピアを採ったある日の夕方、何気なく材箱を見ると蓋の縁をブンブン飛び回る
小甲虫が・・・

お、おお、アオヒメコバネが出てる!
しかも腹のぶっとい大きな♀!

近年本種の材は採り難くなっており、今年はダメかなあと思っていた矢先だったので喜びは
ひとしお^^


天が二物を与えてくれた貴重な1日でした^^

チュウジョウトラカミキリの幼虫・蛹・新成虫、そして羽化(2014.4.10)

こちらでは春の成虫採集と平行して材の調査も行っているのですが、ちょっと嬉しいトラカミキリの
食入材が採れました。
小型ながら綺麗でとてもカッコ良く、あまり多くないチュウジョウトラカミキリです^^

本種は基本的にクスノキ科をホストとしています。
食入材のタブ枯枝を割ると・・・

幼虫と蛹が現れました^^

これは別のタブ細枝に作られた蛹室から取り出した蛹。

こちらは蛹で管理していた蛹が羽化したもの。
薄く独特の模様が発色しかかっているのが分かりますね。


次がちょっと面白いのですが、ブナ科のシイ枯枝から出てきた新成虫。
左上に空いた穴が蛹室の一部です。

クス科ではなかったので、最初はオオバヤシトゲヒゲトラが出てきたのかと思いました。
カミキリの場合、ホストの概念は割りといい加減で、全く予期せぬ植物から得られたりして面食らう
ことがしばしばです。

去年はあまり採れなかったチュウジョウトラ。
今回は材採集で既に幾らか得ています。

良いポイントを見つけたので、成虫でも結構採れそうな気がする^^

ノブオフトカミキリの羽化(2014.4.9)

管理しているカミキリの蛹が続々と羽化を始めました。

これは容器内で羽化した与那国産ノブオフトカミキリの♀です。
成虫になったばかりの時点ではこのように透き通ったエリトラをしています。
♀なので特有の白帯の輪郭がうっすらと確認できます^^

ついでに蛹室を壊さず保管している材を見てみると、おお、ビニールテープを食い破ってまさに
羽脱しようとしているではありませんか!

テープを剥がすと♂の顔が現れました^^

今冬の与那国は石垣より寒かったので、現地での本格的な発生は当分送れるでしょうね。
来月にちょっと与那国に再渡島しようと思っていますが、本種の野外採集には丁度良いタイミング
だろうと踏んでいます。

本種の代置種とも言えるイシガキフトカミキリも、幼虫の成育状態を見ると今冬の寒波の影響で
やや遅れる傾向にあるようです。
いずれにしても大好きなグループなので、今年はちょっと本気でシバキますよ^^

ある日の飛翔する宝石・・・(2014.4.8)

ある日の飛翔する宝石・・・
別名オオヒゲブトハナムグリ。

いわゆる「ピークに当った」状態^^

この虫、もういいわ・・・
ワシ。

今年は、ということだけどね^^

あ、もう今期の発生は既に終了ですよ。

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