カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ノブオフトカミキリも、じわじわ羽脱^^(2015.4.19)

4月も中旬を過ぎ、大好きなノブオフトカミキリも少しずつ羽脱し始めました。

野外で採るスレた奴と違い、真っ青でキズも無く、実に良いです。
これだから材採集は止められません^^

キマダラヒメヒゲナガカミキリの幼虫と食痕(2015.4.18)

ヒメヒゲナガカミキリの仲間は全国的に繁栄しており、ドラスティックな変異を遂げています。
最も馴染み深いヒメヒゲナガも九州中部から熊毛諸島にかけては二亜種が知られ、さらに南方の
島々には別の二種が生息しています。

それぞれ成虫の生態や幼虫の食害の様子などは酷似しており、言わばアマミヒメヒゲナガカミキリは
奄美・沖縄のヒメヒゲナガ、キマダラヒメヒゲナガカミキリは石垣・西表のヒメヒゲナガといった感じ。

本土のヒメヒゲナガ基亜種はあまりにも普通過ぎて誰も見向きもしませんが、島々の亜種や別の
二種はホイホイ得られるほど数も多くないので集めるのが好きな人は多いと思いますね。
種類・地域・紋様・・・ 全体がバラエティ豊かでコレクションに向いているグループではあります^^

ここ石垣島で見られるキマダラヒメヒゲナガですが、そろそろ成虫の出現が始まろうとしています。
決して少ない種類ではありませんが、どこにでも必ず居る本土のヒメヒゲナガと違い個体数が
少な目なのがちょっと憎いところ^^
それにこのグループでは最も大型化するのも良いです。

結構様々な樹種の枯枝に付き、幼虫は樹皮下にモノカムス属特有の荒い木屑を残しながら成長します。

先日紹介した同属のコゲチャフタモンヒゲナガカミキリと同様の食痕で、今は材部に食い入った
老熟幼虫が蛹室内で前蛹~蛹・新成虫になっている頃です。

材部への食入口。

その部分から枝を折ってみたところ。
蛹室を荒い木屑で塞いでいるのが分かります。

反対側から枝を割ると、前蛹が現れました。

前蛹の全貌。

そろそろ野外でも成虫が見られることでしょう^^

スジホソハナムグリの滑空するオモト岳(2015.4.17)

昨日、今季三度目のオモト岳登山を行いました。
せっかく4月からの採集規制を回避出来たものの、一昨年と同様に今年は春の天候不良が際立ち
登るチャンスがなかなかありません。

4月も最上旬の数日はなんとか良かったのですが、その後は酷い低温傾向が続いており、昨日から
やっと額面上の温度は一応戻って来つつあります。
ところが日中でも日陰の風はひんやりしており、夜は冷えた強風が吹きすさびます。

そうした中、昨日は天気予報を睨みながら今日しかないな、と思い行ってきたわけです。
しかし、そこそこの天気で気温予測も申し分ないのですが、山中での体感温度は低いんですね。
然るに虫の動きも良くないのですが、それ以上にこれまで見たところ、今年の石垣島における
虫の発生状況はかなり悪い印象です。
年によりこの状態は変わるので仕方がありませんね。現実は受け止めて先へ進むとしましょう。

さて、石垣ではここでしか見られないのがスジホソハナムグリ。
晴れた日の午後、主に山の上部で山道に沿って低く滑空します。
地上2~30センチから腰の高さ位までを大きな黒いハエのようなものが「ハエにしてはゆっくりだな」
というような飛び方をしていれば本種です^^

ネットすると一瞬、擬死状態となります。

でも直ぐにスタコラ動き出し、素早く下羽を出して「プン」と飛んでしまうので注意しましょう。
撮影中に2頭も逃げられました^^


時として多くが発生する年があり、かつて僕も美味しい思いをしたことがあります。
その日は汗だくになりながら山道を行き来して多くの本種を掬い採ったものです。
ただ面白いことに、翌日はほぼ同じ気象条件だったにも拘わらずわずか数頭しか現れず
キツネに摘まれたような感覚を味わいました。
どうもこの手のワケの分からない虫にはしばしば翻弄させられるものです。

昨日は涼しいこともあり、また発生末期でもあることから数頭しか見られなかったのは
順当でしょう。
全く得られない年も多いので、ラッキーだったかも^^

蛇足ですが、ムネモンウスアオカミキリの大きな♀もまた確保出来ました。
今度のヤツはほぼ無傷で良好な個体でした^^
まあトータルで登った甲斐はあったかな。

そして今日はもうオモト岳は全山が雲の中。
これから5日程度は雲りまたは雨の予報で、また暫く動き難い日々が続きそうです。
今年は楽で良いなあ~。

ススキサビカミキリ、新成虫増え始める(2015.4.16)

石垣島の北端まで行くと、広大なススキ原が広がっているエリアがあります。
そこに生息しているのがススキサビカミキリです。

実はここまで来るのには結構時間が掛かるため、採集日数が少ない人は初めから本種狙いを諦める
傾向があるようです。
ススキ依存性のカミキリの中でもポイントが絞り難い種類でもありますしね。

年間を通してダラダラと出現しているようですが明らかにピークはあり、今は新成虫が増え始めています。
ススキ原の中で活動するカミキリの中でも本種は特にスレ易く、酷いものは微毛がすっかり剥げて
背中が真っ黒になってしまう場合すらあります。そこまでではないにしても、綺麗な個体の割合が多い
タイミングに採らないと意味が無いんですね。
せっかくここまで来て、個体数は少ない上にリリースばかりだと悲しいですから。

これなんか文句の付けようの無い、素晴らしい個体です^^


ここまで完璧に微毛が揃っている個体は珍しいですよ。

本種についてはかつて、ちょっとしたミス・リードがあったようです。
70~80年代に活躍した採集人達が「牧場内」で本種を多数採り、そのことが知れ渡ったため
本種は牛が踏み潰したススキの株がないと採り難いと思い込んでいる人が未だに居るようです。

そうしたケースもかつてあった、ということです。
本来本種は広大なススキ原に薄く分布しており(エリアは限られるが)、なにも牧場が無いと採れない
わけではありません。

それに石垣島でも産業構造改革の中で、牛の常時放牧を止めて牛舎方式を取る畜産業者ばかりと
なっています。 現実的に島内にかつてのような牧場は既に存在しないのが実情です。

唯一と言える現在も残る広大な牧場。
とは言っても一種の観光牧場であり、草地も美しく管理されススキなど殆ど目に付きません。
こんなところでは期待するのが無理と言うもの。

本種に関しては、昨年までにかなり時間を費やしたので今季はさらりと流そうと思います^^
あとは何時か幼虫を飼育してみたいと思うくらいかな。

寒い石垣島も、増え始めるカミキリ普通種達(2015.4.15)

何だあ、この寒さ!
4月も半ばというのに石垣島はここ3~4日、冬に逆戻りしたような低気温が続いています。
夜間があまりにも寒いので鼻風邪をひいてしまいましたよ。
クシャミ・鼻水が止まりません(泣)。

昨日から見事な晴天となっているのですが、空気が冷たいので虫達は殆ど動いていません。
実に残念。
先日東京などでも5年振りに4月に降雪があったと騒がれましたが、一連の強烈な寒気はここ石垣にも
まだ影響を及ぼしているわけです。

フィールドでは遠征に来ている数人の虫屋さんを見るのですが、なす術が無いようで皆さん落胆の
面持ち・・・ 
春の八重山はホントに運に左右される「賭け」のようなものなんだなあと改めて感じます。
予報によると明日からようやく気温が戻りそうなので、4月は中盤戦から期待というところですね。

さて、こうした採集し難い日々でも、増え始めたカミキリの普通種達は容易に見つかります。
林縁に転がる落ち枝等をポンポンと叩いていけば良いだけですから^^
そんな普通種達でもここまで寒いとさすがに動きが鈍くなるので安易な場所に多くは見られませんが、
一通り確認するには十分です。

一気に列挙しますね(名称略^^)。












普通種カテゴリー、撮り漏れは無かったかな^^

何度か書いていますが、南方に虫が多いとは言っても目に付くカミキリの99.9%はこれらですから
(ここが本土とは違うところ)、漫然と採集していては採れるのは普通種ばかり、ということに相成ります。

僕としては、条件が悪いと踏んだ日は快晴でも休息日になりがちです^^

延夫が延夫を追いかける^^(2015.4.14)

ややこしいなあ・・・

与那国で採ったカミキリ材を入れた箱を覗いていたところ、シイ材の切り口に何か黒く長っ細い物が
付いているのが目に入りました。

何だあ、と思い顔を近付けてみると・・・

どういう場面か分かります?
コレ、シイ材切り口に露出したノブオフトカミキリ幼虫の食痕の木屑に、ノブオオオアオコメツキ幼虫が
頭部を突っ込んでいるところなんです。
つまり、ノブオオオアオコメツキ幼虫は木屑を掻き分けながら穿孔し、ノブオフトカミキリ幼虫まで
到達したらペロリ(実際はチューチュー^^)しちゃおうというわけ。

すなわち、ノブオの幼虫がノブオの幼虫を追いかけている構図なんですね。
なんという因果関係・・・

別にノブオオオアオコメツキの幼虫を捕獲していたつもりはないのですが、どうやら採取した
カミキリ材の樹皮のめくれ等に潜んでいた模様。
野外ではこんな感じで捕食関係が存在しているという好例ですね。

実際八重山で材採集をしていると、フトカミキリ類の幼虫の坑道にノブオオオアオコメツキや
ヨツモンオオアオコメツキ幼虫が潜んでいることはよくあるんです。
元々そこに居たフトカミキリ類幼虫の残骸が無いことも多いので(=時間がそれなりに経過している)、
コメツキ幼虫はその場所に長く居座っていたか、既に空となっていた坑道に忍び込んで来ることもあると
考えられます。
さらに、小型生物がその狭間に入ってくるのを待ち伏せすることもあると思われます。

(参考)
ノブオオオアオコメツキ幼虫の捕食の様子
(もう何度か使っている記事ですが^^)

図らずも面白い場面を見れたわけだけど、延夫が延夫を・・・
ややこし過ぎるワイ!

イシガキツツクビカミキリ、ようやく採れる(2015.4.13)

原生林の極珍種、イシガキツツクビカミキリがやっと採れました。
ホント、これだけ採り難い種類もなかなか居ませんねえ。

暗い原生林内なので絞りが上手く効かず、TG-3でもなかなかシャープな拡大写真が撮れません。
残念・・・

もう少し欲しいけど、例年せいぜい数頭しか採れないんだよなあ。

雨の日は、羽脱したサビアヤカミキリ等の回収でも(2015.4.12)

一昨日の午後から石垣島は雨模様で、暫く宿で缶詰状態となっています。
今現在の予報ですが、悪天候は明日まで、低気温は明後日まで残るようなので、虫が活発に動き出す
まであと数日は要するようです。

特段に気を入れて展足するものも無いし、こんな日は羽脱虫を材箱から回収することにしましょう。
とりあえずは、羽脱のピークを迎えているサビアヤカミキリ。

タケをホストとするカミキリは意外と居るのですが、カミキリ屋さんでもこれらがどんな状態のタケを
どのように食害しているのか、ご存知ない方が多いのではないでしょうか。
サビアヤにしても、タケを適当に叩いて幾つか採った事がある、程度の方が多いのでは?
分布は広いものの細かく洞察し続けなければ確実に採れるようにはならない虫の代表のように思います。

非常にスレ易い虫で、綺麗な標本を得るためには材採集が欠かせません。
野外でもこのような止まり方をしています。
平べったい横顔がなんかヘン^^

脱出中の新成虫。
蛹室を地表近くに作る場合が多いので、存在自体がなかなか感じられない虫ではありますね。
そんなところも本種の生態を見え難くしていると思います。

八重山の本種は得難い印象がありますが、与那国産は黄色味が強く良いです^^

そして今回は材をちょっと採り過ぎたヨツスジカミキリ。
ただ1頭当たりの材の占有容積が大きいため、効率は悪い種類です。

材箱に詰めたクロツグ材を搔き分けると・・・
羽脱していた新成虫(♂)がコロンと現れます。

昼間なので親戚のウスアヤと同様、擬死を装っていますね。

本種は西表島と与那国島に分布しますが、エリトラの白紋は西表産の方がより大きく鮮明に発現する
傾向があります。
ただ、このように与那国産にもしばしばはっきりとした斑紋が現れるものがあり、単純に標本だけを見て
区別することは不可能です。

こっちは♀です。

今年は西表産の標本も数が増やせるな^^
オフにでも改めて標本を比較してみますかね。

ミドリナカボソタマムシ、やはりオオバギの葉も後食(2015.4.11)

最新の知見を網羅し、大きく鮮明な標本写真を多用した図鑑が先般発行され、人気の昆虫たる
タマムシに目を向け直す虫屋さんも多いと思います。

もちろんタマムシも大好きな僕は、遠征前に八重山方面のタマムシをリストアップし直してみたのですが
まあ、種類の少ないこと(しかも個人的にあまり食指の動かない微小系が多い)。
そして採れる種類は簡単に採れるが珍しい種類は滅多に見る事が出来ない、といった点はこっちでも
同じですね。

石垣もここへ来てタマムシ類が目に付くようになってきました。
もちろん簡単に見つけることの出来る種類ばかりですが^^

良い一画を見つけると、アカメガシワの葉を後食しているとても美しいミドリナカボソタマムシを
見る事が出来ます。
サビナカボソタマやミヤマナカボソタマ等の同属の他種と同様に、居る木には数頭が集まっている
ことが多いですね。


本種はアカメガシワでしか見たことが無かったのですが、昔から図鑑には他の後食植物として
同じトウダイグサ科のオオバギが挙げられていたのが気になっていました。
オオバギと言えば正直見掛け倒しで、大袈裟な花には何も集まらないし枯れた枝にもカミキリ等
食材性の虫が殆ど集まらない、虫屋としては面白くない木です。
葉っぱを見てもミドリナカボソタマはおろか、他の食葉性の虫もまず見たためしがありませんでした。

ところが今般、かなりミドリナカボソタマが居る一角で、ようやく本種がオオバギの葉を後食している
場面に出くわしました。

ミドリナカボソの大部分はアカメガシワに集まっていたのですが、その隣にあったオオバギに2頭だけ
見出すことが出来ました。
ただどう見てもあぶれた奴が仕方なくこっちを齧っているように見え、好んで食するホストとは言えない
感じでした(ただしこの木のみ食痕の量は多かった)。
図鑑にホストとして同列に記述されていても、本例のように嗜好の差が確実に存在する場合も多いので、
こうした観点で虫の生態を観察してみるのも面白いでしょうね^^

次はハマセンダン(ミカン科)で採れるツマキナガタマムシです。

局所的である上に個体数はあまり多くなく、ハマセンダンはかなりあっても居る木と居ない木が極端です。
かつてより意識して採る人が増えてきましたが、決して一般的とは言えないようです。

小型ですが綺麗なタマムシですね。
栽培ミカンを食べるミカンナガタマ類とはちょっと趣きを異にしています。

ヤエヤマクリタマを狙ってシイを掬っていると、ポツポツ入ってくるのがオオダンダラチビタマ。
大き目のチビタマで、この類としては石垣には先日アップしたアサヒナヒラタチビタマと本種くらいしか
居なかったんじゃないかなあ。

TG-3のお陰でこんな微小虫の拡大写真が撮れるようになり、斑紋も良く確認出来るようになりました。
(深度合成機能も、こうした静止してくれる虫にしか使えませんが)
チビタマとは言え、意外と綺麗な種類ですね^^

ヤエヤマヒオドシハナカミキリ・・・また♂か!(2015.4.10)

雨のそぼ降る夕刻の石垣島ですが、雲の切れ間を捉えて昼頃フィールドへ行って来ました。

もう直ぐ雨になりそうな雰囲気の中では、それを察知してかハチ・ハエ類を除いて昆虫類の飛翔が
ほぼ見られません。
やっぱり来なきゃよかったかな・・・

でも1時間後、ヤエヤマヒオドシハナカミキリに滅法強い僕を天は何時も裏切りません^^
裏切らないが・・・

いっつも「♂」なんですよ!
もう良いっつうに。

この♂は特に落ち着きが無く、ネットの中で飛び回ってばかりなので拡大写真が撮れません。
ああ、ヤエヤマヒオドシハナの腹節前面ってこうなってるのね・・・
なんてどうでも良いか。

これまでの通算で、もうこれだけ♂を採っていれば確率的にはとっくに♀が混じってくるはずですが、
そうか、神様は僕に♀を採らせないつもりなんだな。

・・・
よく良く考えると、そうか、♀は採らないほうが良いのか。
うん、そうだ。 よし、♀は慌てて採らないことに決めよう!
(=採れない言い訳を考える必要も無くなるし^^)

♀は10連敗ならぬ、∞連敗を狙うべし^^
同時に、この時期に狙うべき若干の未採集の種類も、ことさらに狙うことはしない考えに
至った心境はメルマガにでも書くことにします。

今年も♀は採り(採れ)ません^^

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