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アナバネヒゲナガカミキリ、森林で採れだす(2015.4.9)

4月に入り、森林性のアナバネヒゲナガカミキリがビーティングネットに落ちるようになりました。
珍しい種類では無いのですが、本種に限らず森林性のカミキリは数多く採れるものではありません。

なんとなく珍品顔をしているので採れるとちょっと嬉しくなるカミキリです。
落ちたときの感覚が地元の九州に居るツチイロフトヒゲカミキリにちょっと似ているかな?

これは♂です。体がほっそりしていて触角が長いのが分かります。
写真で分かるように、エリトラに和名の元となった「穴」がまばらに点在します。
穴と言っても深目の大きな点刻で、貫通しているわけではありません^^ 


こちらは♀ですね。

残念なのは、枯葉に潜むカミキリの中でも非常にスレ易く、リリースせざるを得ない個体の割合が
かなり高いということ。

発生初期なので、今のうちに勤めて採っておきたいと思います^^

八重山では貧弱なナガクチチムシ相(2015.4.8)

寒気の影響で全国的に真冬並みの低温に逆戻りしているようですが、ここ石垣島もその傾向が強まって
います。

さすがに真冬とまではいきませんが、昨晩はもう使うことは無いと思っていた毛布を引っ張り出したほど。
(安宿なので掛け布団としては毛布一枚しかない^^)
同時に昨日から終日の雨模様で、あと数日は自室待機となりそうな雰囲気です。

窓越しに雨を見ていると、微小な甲虫が留まっているのに気付きました。
近寄って見ると、アマミナガクチキです。

室内に与那国島から持ち帰った材を置いているので、それから羽脱したようです。
写真では分かり難いと思いますがとても小さく、わずか3~4ミリほどしかありません。

石垣島でも雑多なビーティングでたまに落ちるのですが、小さい上に素早いのでほぼ逃げられます。
決して珍しくはないのですが、気付くと標本が、無い^^
ちゃんと採り込んでキレイに展足しとくかあ。雨で他にすること無いし。

そう言えば、材箱の近くに居た別個体の写真も撮っていたので共に掲載します。
もうね、とにかくちっちゃいので材箱の隙間から這い出ちゃうんですよ。
夜だったのでちょっと映りが悪いですがお許しを。 これも次の瞬間には視界から消えちゃってたなあ。

ところで、ナガクチキって元々種類は少ないグループなのですが、基本的に南の虫という印象は
ありませんよね。
僕の地元の九州ですら種類・数ともに採れないのですから、八重山なんて推して知るべし、です。

僕はこれまでアマミナガクチキと、下の一種しか見たことがありません。
オモト岳のヒメナガクチキsp

西表島を中心に原生林に入り込み、特殊な採集法を試みれば新種発見の可能性もありそうですが、
居たとしても間違いなく微小種でしょう。
あまり食指が動かないなあ・・・

本州での採集は四半世紀の東京在住中に完了したつもりだけど、ナガクチキをはじめ幾つかの
グループについては多少未練が残りますね。

何時になるかは分かりませんが、南虫達にちょっと疲れてきたら、ピンポイントで北の虫をつまみ食いに
行くのも良いかなあなんて考えています^^

コゲチャフタモンヒゲナガカミキリの材を確保(2015.4.6)

4日に登頂したオモト岳。
昨日のブログ記事ではムネモンウスアオカミキリの採集状況ついて報告しましたが、本日はそれ以外の
幾つかのトピックについて記します。

山の上部が雲に覆われる中で登山を敢行したことは前述のとおりですが(4月に入ってずっとこの状態)、
中腹までは雲が途切れる時間帯もしばしばあったことから、その時は重点的にムネモンウスアオを
探していたわけです。

中腹以上は曇天の中で強風が吹き荒れていますから、スウィーピングやルッキングを行ったり、
カミキリの材を探すしか無くなります。
でもやはりこうしたコンディションでは引っ掛かってくる種類も数も極少数で、毒ビンの中身はほとんど
増えません。

暗い山道をゆっくり歩いていると、アカメガシワの2m位の高さに何か黒いものが付いているのが
目に入りました(写真の中央)。

近寄ると大きなサキシマヒラタクワガタの♂。

普通、特にこうした大型個体は昼間は洞等に隠れているものですが、薄暗い状況下なので昨晩から
身を隠すタイミングを逃していたのでしょう。

大型個体ですが70ミリ有るか無いか程度なのでリリース決定。
僕はこうしたオモチャタイプのクワガタは特大個体のみを厳選して集めています^^

風に飛ばされて目の前をかすめた黄色っぽい虫を掬うとイシガキリンゴカミキリ。

尾根筋より上は天気が良ければ年によってイシガキリンゴが多いのですが、こんな日はこうした
マグレの出会いしかありません・・・ 

山頂まで来ました。
パラボラアンテナ(そして僕)は当然、雲の中。
だからここまで来る必要は無いんだけどね^^

そして、ムネモンウスアオと並ぶ本日最大の収穫はこれ。
コゲチャフタモンヒゲナガカミキリ、通称アジアティクスの幼虫が食入した材です。

登山道から少し斜面に入ったところに倒れていた直径8cm程のイスノキです。
モノカムス属特有の荒い木屑が盛り上がり、その部分の樹皮の一部が剥がれています。
一発で本種の食痕と分かるパターンです。

木屑を注意深く取り除くと・・・
現れたのは幼虫が材部に侵入した食入口。木屑で塞がれているのが分かると思います。

幼虫は材部を少し食べ進みながら最後の成長を遂げ、蛹室を作り蛹になります。
そして梅雨の頃、羽脱した成虫は原生林の中でひっそりと活動します。
なかなか目に触れないんだよねえ。

この木は細いこともあり、可食部も少なく食痕は2頭分ほどしかありませんでした。
うーん、もうちょっと採っておきたいなあ・・・
そう思いながら探すと、直径20cm近いエゴノキ倒木に食痕発見^^

別の場所の樹皮をちょっと剥がしてみるとそこにも詰まった食痕が。
しめしめ^^

この時期には未だ幼虫が材部に穿孔していない場合も多いため、本来樹皮は極力剥がさない方が
良いです。

(参考)
イスノキ立ち枯れ樹皮下に居た幼虫

しかし、重かったこと@@
でもこれで今シーズン、成虫を探さなくても良くなったな。
二桁は出てくれれば良いんだけど^^

夕刻、下山する頃は重い雲が益々広がりを見せていました。

今度はいつ登れるかな。

強風・曇天続くオモト岳でムネモンウスアオカミキリ(2015.4.5)

昨日、今遠征で二度目となるオモト岳登頂を敢行しました。
(もう一カ月近くこっちに居るのに二度目って^^)

3月30日からいきなり高気温になるもずっと強風が吹き、そしてオモト岳上部は雲に覆われています。
こんな時は採れる虫の種類が制約を受けるので本当は登山を避けたいのですが、4月最上旬に
一度も登らないわけにはいかないと判断し行ったものです。
本日はその一部について報告しておきます。

下界はそこそこの天気なのですが、登山口まで来ると風で膨らんだ雲が空一面に広がっている
こともあり、採集欲を見事に削いでくれます(僕はここで引き返すことも多い^^)。
こんな日は原生林内の山道は暗く、視界が極めて悪いためサキシマコブヒゲカミキリをはじめ立枯れや
倒木で採集する虫は早々と諦めます。

こうした中でも狙えるのは、やや明るい谷間に張り出したヤンバルアワブキの葉に後食のため
集まって来るムネモンウスアオカミキリ。
山の中腹辺りまでは雲の切れ間があったりしますが、とにかく風が強いので比較的煽られていない
場所の木を探さなければなりません。
これがなかなか、無い・・・

そんな木の梢を丁寧に、丁寧に掬っていくと・・・
はい採れました^^
でも残念、エリトラにちょっとスレのある♂です。

ゆっくり上りながら、丁寧に掬う作業を繰り返すと、二頭目の♂です。
これはちょっとくすんでいますねえ。キズは無いので羽脱直後かなあ。

晴れ間の出た時、風当たりの弱い低い木に行き当たりました。
下からよーく覗き込むと、食痕のある葉の近くに・・・

おお、あれぞムネモンのシルエット!
(ちょこっとアンテナも見える^^)
本日最も重要な写真です。

丁寧に掬い採ると、大き目のほぼ無キズの♂です。
これは良い^^

とにかく、この虫は当てずっぽうに掬いまくるのではなく、よく目で見た上でネットを出した方が良いです。
オジャマムシたるイワサキキンスジカミキリもムネモンの何倍も居ますが、ルッキングで見つける限り
不思議なことにムネモンの確率が極めて高いのです。
(まあ、虫体が大きいので目に付き易い等の理由はあります^^)

そうこうしているうち、遂に♀が採れました。
完品ですが、ちょっとスレが。 でもいいや、大きいし^^
活発な♂と異なり動きが緩慢なので、TG-3深度合成のエジキだあ。カシャカシャカシャ・・・
触角までクッキリ^^

この後、下山の途中でもう1♂を追加しましたがドンチビの上に触角切れ、さらにスレが酷かったので
即リリース。
結局3♂1♀を持ち帰りました^^

気温が高いため虫の動きは活発のようで、晴天・微風なら倍の二桁にとどいたのにと残念。
今季のムネモンも最盛期を迎えているようです。
♂は別にイランけど、大きい♀はもうちょっと採っておこうかな^^

明日はこれ以外の成果について報告しますね。

イシガキケブトハナカミキリ、今季も順調に発生(2015.4.4)

新年度に入り、石垣特産種のイシガキケブトハナカミキリが野外で採れ始めました。
必ずしも多い種類ではありませんが、今年も発生状況は良好のようです^^

ビーティングによって採れた最初の個体。
本種はハナカミキリとしては稀な夜行性のため、昼間は動きが鈍く(元々プンプン飛ぶタイプの
ハナカミキリではありませんが)逃げられることは皆無です。^^

管理しているクサギ材からも幾つか羽脱しています。
「毛太」の感じがよく分かるでしょ^^


なお、先日紹介した前蛹が蛹化したので、参考までに写真を載せておきます。
南国では珍しい、ハナカミキリ特有の形状です(当たり前か^^)。


あと半月ほどは遊んでくれるでしょう^^

アサヒナヒラタチビタマムシの季節(2015.4.3)

年度末から新年度にかけてオモト岳で狙い易いのがアサヒナヒラタチビタマムシです。
沖縄本島と石垣島にしか居ないようで、石垣でもオモト岳頂上付近にしか見られません。

天気の良い日にキイチゴの葉上で見られるのですが、小さい小さい^^
目を凝らさないと発見出来ない方も居るでしょう。

どれほど小さいかと言うと・・・
ほら、米粒が馬鹿デカク見えるくらい@@

初めて本種を狙う人は、これくらい小さい種類だということを知った上で臨んで下さいね。
実際、天気良かったのに居なかったよ、という人に結構会っているので^^

TG-3で拡大写真を撮ってみました。
葉っぱの上の、ちっちゃなゴミツブですね^^


交尾しているところ。風が強くボケてしまいましたが。
♀の食痕や糞も分かりますね。

そろそろ本種のシーズンも終わりに近付いている頃です。

石垣島で今年は珍しい、オオヒゲブトハナムグリ♀(2015.4.2)

狙わなかったにしても、超人気種の本種の写真を一度もアップしないわけにはいかないでしょう。
飛翔中のものを掬い採ったオオヒゲブトハナムグリの♀です。

今シーズンの石垣島産の♀は貴重ですね。

ペッタンコの腹部が本種のシーズンが完全に終わったことを物語っています。
それでもポイントには未だ採集者の車が日に何台も留まっているようですが^^

今年の本種のてん末は数日後のメルマガに書く予定です。
それから、4月1日以降も実質的に採集が可能となっているオモト岳の現状についても・・・

ムネマダラトラカミキリ八重山亜種、発生始め(2015.4.1)

いよいよ新年度ですね。
いつもながら、遠征先で迎える新年度というのも何か不思議な心持になります^^
新年度初っ端の題材はこれです。

フィールドで探索していると、クワズイモの葉上に何か黒っぽい虫が留まっているのが見えました。
近付くと白い触角をプルプルさせています。
基亜種とは比べ物にならないほど大きく美しい、ヤエヤマムネマダラトラカミキリです^^

お、こっちにも居るぞ^^

こっちにも^^

数日前から急に気温が上がってきたことから、一斉に羽脱してきた一群が近くに集まって
いたようです。
四散する前に見つけられてラッキー^^

しかし本種を見るといつも「昭和の便所蜂」を思い出しちゃうなあ。
格調高い虫なんだけど、何か動きがね^^

それなら近くに加害木があるだろうと踏んで探してみたところ、ビンゴ。
半生部分に結構食痕が走っています。


八重山亜種は形態ばかりではなく、生態や幼虫の加害状況等も本土亜種とはかなり異なります。
分布も飛び離れていますしね。
もうちょっと突っ込んだ分類が出来る種類ではないかと思うのですが。

イシガキケブトハナカミキリの生育状況を確認(2015.3.31)

そろそろイシガキケブトハナカミキリが出現する時期となってきました。
今日はホストのクサギ材中で既に成虫になっているであろう本種を確認して来ました。

マイポイントを回り、ホストのクサギを確認していきます。
幾つかの木に当たると、以前の脱出口のある付近に若齢幼虫が居ました。
本種は一本の木で何世代も繰り返すタイプのカミキリです。

そして別の木から、蛹室内で羽化した成虫が現れました^^


材採集の方法は地元近くの屋久島や種子島で会得していますのでそれを援用。
基本的に全く同じです。

前蛹も出て来たので持ち帰り拡大写真を撮ったのが以下です。


蛹化間近なので体全体が透き通っていますね。
ハナカミキリの幼虫なので、アンヨが三対しっかり付いているのが分かります。
ヘルメットを被っているような頭部もこのトライブの特徴です。

そろそろ既に野外で活動を始めている個体もいるでしょう。
4月の採集ターゲットの一つに加えようと思います^^

ムネモンウスアオカミキリ、オモト岳初登頂^^(2015.3.29)

今月8日に石垣島に来て以来、初めてオモト岳に登頂して来ました。

え、今頃? 何やっとんじゃい! 
と言われそうですが、なるべく無駄なことをしないのが今回の目標なんです^^
これまでの天候・気温等では登ったってほぼ成果が無いのは学習済みですので。

実は昨晩が異常に寒かったため今日までは登頂を控えようと思っていたのですが、朝から雲一つ無い
完全な晴天が広がっていたのでジャブ程度、全体の様子も見るつもりでちょっくら行って来たわけです。

青空にクッキリと浮かび上がるオモト岳。
こんな日なんて滅多に無く、これなら登っても良いなと思わせるに十分です。
ただ、やはり風がまだ涼し過ぎる感が強いなあ。

懐かしい山道をゆっくり歩きながら、ムネモンウスアオカミキリのポイントとなるヤンバルアワブキを
チェックします。
うーん、今年は例年よりちょっと芽吹きが遅かったのだろうか。若葉の発育状況があまり良くない・・・

尾根筋から見る山頂と下界。
空気が澄み切っていて、これほどクリアに見えるのは珍しいですよ。


山頂に着きました。あれ、三角点の位置がちょっとズレているぞ。もうホントにテーゲーなんだから。
でも今日は景色が本当に美しい。

コーラル・ブルーも綺麗だなあ。

今日は半日オモト岳に居ましたが、風が未だ少し涼しい他は太陽光も照り付けて相当に汗もかきました。
オモトウスアヤカミキリが採れそうな一画もありましたが、今日は気分でビーティングネットを持参
しなかったので次回の課題です。

気になったのは虫達の姿が殆ど見られなかったこと。
例年ならこんなに天気が良い日は各種の微小昆虫等がそこそこ見られるのですが、今日はほぼ
目に出来ませんでした。これはちょっと認識・留意しておく必要がありそうです。

もちろん、目標はしっかり確保しましたよ^^
本種の発生はまあ、これからですね。

本日驚いたのは、オモト岳山中で他の採集人には数人にしか会わなかったこと。
昨日オオヒゲブトハナムグリのポイントで見たように、現在石垣には相当数の甲虫屋が入っているはず
なのですが、昨日同様に彼らの殆どはオオヒゲブトの方へ行っているわけです。
分かる気もするけど、ちょっと意外でもあるな。

気になったので今日のオオヒゲブトの様子も聞いてみました。
晴天で穏やかな採集日和、しかも日曜日なので、やはり昨日同様に大勢の採集者が参集したようです。
そして成果は如何に?
これはもう、メルマガネタだな^^

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