蝶 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

奄美産ツマベニチョウ飼育中、もとい釣り堀作戦実施中(2021.10.16)

現在ツマベニチョウの最終化、あるいは来春の第一化になる幼虫を飼育しています。
今秋はツマベニチョウの発生が良いようで数本のギョボクの葉に幼虫が結構見られます。
奄美最後の秋の飼育はツマベニで閉めることになりそうです。
下の写真は6月に採った夏型。とても大きく、やはり♀は特に良いですね。
飼育中の秋型は一回り小型になり、♀はもっと黒く、しかも黄色い色調が出るタイプもあり更にイイよ^^

ほかにもアマミカラスアゲハやアカボシゴマダラ、ルリタテハなどの採卵にも取り掛かって
いましたが、ナンモカンモやるのは土台無理だし、特に大量に餌を食い込むこれらの大型種の
飼育はジゴクの一言。引っ越しの直前までこれらに忙殺されるわけにもいきませんし。
なによりカラスアゲハ類は将来の「アキリデス・イヤー」(これはゼフ・イヤーと同様何年も
続くと思われる)に必ずやるし、アカボシ飼育に至っては元々庭にエノキ類が無ければまあ無理。
しかも越冬幼虫を作る作業などやってられないという訳でこれも却下となりました。

ツマベニも大食漢で袋掛け出来るギョボクも無いのは同様なのですが、今年は発生量が多いこと、
逆にカメムシやハチ類等の天敵が少ないことから前蛹・蛹になったところを野外から狙い採って
来るという至ってラクな戦法を取ることにした次第。釣り堀と言うか養殖場感覚ですな^^
勿論天敵が全く居ないわけではないので回収率はかなり落ちます。それでも個体数の多い今秋は
マイコレ分程度は採れます^^

なお室内飼育ではギョボクの葉は萎れ・腐敗が極度に早く、幼虫がそれを直ぐ感知していわゆる
「諦め蛹化」をしてしまい大きな蛹が得られません。蛹化直前のド終齢でなければ室内での飼育は
止めた方が良いですね。

ギョボクにはある種の蛾の幼虫が大量に付いて殆どの葉がダメージを受けたものや、落葉前で葉が
茶枯れかけた木もありますが、そうした中でもこのようにたくましく幼虫は育っています。

良い木には終齢幼虫が幾つも付いている場合があり、こうした場面を見るとウハウハですな^^
ちゃんと生き延びて蛹になってよ。


蛹化には直射日光が当たらない場所を好むようで、そうした所で蛹と前蛹を見つけました。
暗く逆光なので上手く映りませんが赤丸の中に注目。もちろん両者とも即回収^^

未だ動いている幼虫には手を出しませんが、前蛹はこの様に自宅にて容器の壁面に固定して
蛹化を待ちます。これで野外品と同等の大きな蛹が手に入ります^^

昨年同様に蛹化場面にも遭遇出来ました。

(参考)昨年秋の蛹化連続写真

嬉しいことに初の黄色型蛹にも出会えました^^
これまでに幾つか見つけていますが少ないケースですね。


そして羽化の兆候が出てきたものも現れています。
これから羽化ラッシュが続き、最後の奄美での展翅が待っています。
標本の乗った展翅板を車に乗せて引っ越しするのはちょっとメンドイんですが、「最終化」という
高付加価値の美・ツマベニのためにはエンヤコラです。


蝶の標本は甲虫他よりも僕の幸福度を上げてくれます。
ツマベニチョウは特に好きな蝶であるだけに、一般には入手し難い最終化および第一化となる蛹を
この際たくさん得たいと思います^^

謎多きフタオチョウ(2021.10.11)

「謎多き」とは書いたものの、要は自分を含む蝶屋(虫屋)がこの蝶に未だ慣れていないということ
なんでしょうね。
図鑑ではオオムラサキやゴマダラチョウなど「身近な」タテハチョウの並びにあるので、生態も
似たような蝶なんだろうと思っていましたが、さにあらず。実に掴み難いヤツという印象です。
よく考えると、日本全土に居るような種類と比べると相当にかけ離れた存在なのだから、生態様式が
似ていないのは当然なんですよね。先入観をゼロにして付き合うべき蝶だと今は認識しています。

僕はこの1年しか見て来ませんでしたが(しかもたまに見ていた程度)、5~6月の幼態期、そして
6~7月の「2化目と言われる」成虫期には相当多くの個体を目にするものの、それ以外の時期には
ほとんど目に付きません。
今では自分なりに化数や発生パターン、大体の生態を組み立ててはいますが、ここではそれらを
述べないことにします。僅か1年の観察ですし、謎が残っている方が面白いですしね。
一つだけ大胆なことを言うと、冬期以外はほぼ周年成虫が居るというのが正解なのかなあ。
「1化目と言われる」母蝶の産卵期が実はかなり長期に及ぶことがこの蝶の生活史を分かり難く
している理由の一つのような気もしています。ミカドアゲハのような要素もありそうだし(ボソボソ)。

話を膨らませると「奄美での発生は自然拡散なのか」とか、「食樹としてのクワノハエノキへの
依存度が高まっているらしい?」とか壮大なナゾもありますがこれらも各自色々と考えてみると
実に面白いですよ。ただその前に現地でよく観察することをお勧めしますけどね。
一つ言っておけば前にも述べたようにアカボシゴマダラの脅威にはなり得ないということです。
6~7月に目の高さで両者がバトルし合う有名公園(木が低い人為空間のため、生態写真がよく
撮られる)、そしてバナナトラップの上で競合しているだけです。
大部分の人達はそれらに惑わされているわけ^^

ちょっとだけ今の様子を記しておきます。
10月初旬、クワノハエノキ中木の下枝で見つけた終齢幼虫。

5月の幼虫に比べると「仮面」の外側のツノがやや強く湾曲しているような感じも受けます。
やはり生きている時の仮面の黄色い縁取り、ツノ表面に付くコバルトブルーの小突起が美しいなあ。


この葉の近くではアカボシゴマダラの若齢幼虫も見つかりました。
競合が心配? 未だ言う人が居るだろうなあ^^

一方5月に幼虫が多かった自宅近くのヤエヤマネコノチチを見るも幼虫は全く居ません。食痕も無し。
ただ、蛹殻をなんと5個(寄生・捕食されたと思しきものも含む)も見つけてしまいました。全て目の
高さより下に付いています。


これらはそれなりに古く、少なくとも「3化目と言われる」9月頃に羽化したものではありません。
僕が幼虫を探していた5月には絶対に無かったので前年のものでもありません。間違いなく
今年6~7月の「大量」羽化期のもの(寄生されたり捕食されたのもその時)と思われます。
5月に僕は終齢幼虫しか採っていなかったので、その際に木の上部で若齢~中齢だったものが
僕が終齢幼虫探しを終えた後に下りて来て蛹化したものでしょう。
幼虫の出現期間は思っていたより長期に及ぶし、個々の成長速度も結構異なることも分かりました。
また蛹は探し難いと早合点して全くやりませんでしたが、なんだ探せば幾つかは容易に採れたんだな。

本種との付き合いは一旦ここで切りますが、地元九州に於いて地植えしたヤエヤマネコノチチや
クワノハエノキが十分に育った後に人工交配による周年飼育をいずれ試みてみたいと思います。
何たって僕はフタオ・コレクター(アフリカ区を除く)なので^^

奄美大島の紅葉始まる。今秋は何蝶を飼育しようか(2021.10.3)

10月に入り、南西諸島に位置する奄美大島でも一足先に紅葉が始まりました。
離島での紅葉なんて不思議な感じですが、住んでいればそれなりに季節感が生じるわけですよ。
とは言え、本土の紅葉とはまたちょっと違うんだけどね^^

秋になったからには何か蝶の飼育をしなければなりません。
ただ、11月中には奄美から地元:熊本へ移転するので今秋は結構慌ただしくあります。
しかも半年前から抱えている左腕(利き腕ではない方)の機械的な故障がちょっと芳しくない
こともあり、あまり動きたくない(やる気が出ない)のが正直なところ。

下の蝶達の採卵や飼育をやり掛けていますが、やらないかもしれません。
候補はあと幾つか在り、全体の中から簡単なヤツを一つか二つやるのかな。



なおフタオチョウは今季はもうやらないことにしました。周年この蝶の生態を見てきて発生のパターンや
飼育材料を得易い時期、飼育法などかなりの知見を得、今やるのは得策ではないと判断したためです。
九州自宅に用意したホスト類が十分育った後、周年を掛けて再度取り組みたいと思います。
とりあえずの飼育や採集は5~7月に十分楽しんだし、マイコレも最低数は確保済みですし^^

今秋の飼育の進展があればまた報告します。

奄美大島、7月上旬の蝶観察(2021.7.5)

春から初夏に掛けてずっと発生が悪かった今年の奄美の甲虫類。夏場に出る種類に期待を掛けて
いたのですが、残念ながら甲虫に関しては通年良くない年のようです。
よって、7月に入っても蝶屋をやる機会が多くなっています。

マイ・フィールドをドライブしながら蝶屋の目で流してみます。
やはり最初に確認するのは奄美で今、最もホットな蝶のフタオチョウかな^^
今は第2化の発生もたけなわで、特にここ数日は有名ポイントをはじめ各所でフタオの採集者を
よく見かけるようになっています。
さっきもあるポイントで頑張っていたおじさんに声を掛けてみましたが、幾つかは採れたものの
完品率はゼロとのこと。

やはり野外でほぼ無傷の個体を得るのは難しいヤツなんだよなあと思いながらヤエヤマネコノチチを
まさぐると、産みたての卵が幾つか見つかりました。タイミング的にはこれから第2化の産卵期が
始まることになります。

ちなみに本種はオオムラサキのように小枝や葉に数十卵もまとめて産み付けるタイプではありません。
観察しているとヤエヤマネコノチチにいきなり来たと思えば1~2卵を産み、直ぐにその木からは
飛び去ってしまいます。

中にはアリがたかっているものもあり、これまで凹んだ卵をよく見ていたことからアリによる捕食の
ケースもかなり多いのでしょう。アリには幼虫も結構やられていそう。

時期的に未だ幼虫はほぼ居ませんが、1.5センチ程の初齢幼虫が見つかりました。本種の幼虫は
孵化直後から既に4本のツノのある仮面を被っている(どうしてもこう見えてしまう^^)のが特徴です。
5月に野外で第2化となる幼虫の生育を観察したところ、かなりの確率でハチ類をはじめとした
天敵により何時の間にか消えてしまいました。飼育に適した終齢幼虫は数を得られず苦労しました。
結構大変だけど、第3化の飼育も今から楽しみではあります^^

これでは面白くないので5月に飼育した第2化の羽化直前の蛹をお目に掛けます。
前に書いたように腹節が動かなかったり、翅以外が蛹の色のまま羽化するので最初はとても驚きました。
実は羽化中の動画も撮っており、それを見るとフタオ特有の左右2本の尾凸がどのように格納されて
いるのかも分かります。こんなモノ、誰も知らないと思うので特定の人のみになると思いますが
チャンスがあれば公表しましょう。羽化中のフタオチョウを動画に収めたケースは初めてと
思いますのでね^^


遊歩道を歩いているとクワノハエノキ小木の葉の上に例の奴が居ました。
分かりますか(写真の中央)?

アカボシゴマダラの終齢幼虫です。習性である上半身を起こしている様子が分かりますね。
なおこの幼虫は目の高さより低い位置にいました。
だからと言って本土に侵入した大陸系アカボシ幼虫の様にポロポロ見つかるわけではありません。


成虫は今、第2化の最終末期なのでこの幼虫は恐らく2化の先発隊の子孫であると思われます。今後、
第3~4化が発生しますが既に2化の時点で発生期のズレが大きくなってきているのが分かります。
3・4化は入り乱れどっちなのか分からなくなりますが、おかげで4化はかなり遅くまで見られるので
採集者には嬉しいところ。
アカボシは成虫を結構採ったし、飼育して遊ぶのは本当に老後で良いでしょう^^

木の幹に何かベタッと留まっているものが居ます。

忍者的な留まり方をするスミナガシでした。今は既に発生末期で綺麗な個体は見られません。
秋にまた期待です。

今年異常に多いと感じるのがアオバセセリ。下の写真では左右の葉裏に2頭が翅を休めているのが
分かるでしょうか。

ヤンバルアワブキ幼木を調べてみると、葉柄に多くの卵が産まれていました。こんな木は他には
在りませんでしたが、本種がここまで多く発生する年は珍しいので秋の飼育も頑張ってみましょう。

ヤンバルアワブキを見ていると、3種の昆虫に齧られた一枝が在りました。何か分かりますか?
蝶屋さんなら皆分かるスミナガシ、アオバセセリの2種の蝶(食痕や巣の主は居なかった)、そして
リュウキュウルリボシカミキリもしくはスジシロカミキリの齧り跡です。
捕食されたり、発生が終わった後の物悲しさが何となく込み上げます・・・

さてと、これから屋久島・九州本土の採集を終えて奄美に戻ると此処での最後の秋。
ほぼ蝶一択となる季節、上記の蝶たちに加えアマミカラスアゲハやイワカワシジミ低温期型などの採集
および飼育が今からとても楽しみです^^

6月に採集・飼育、展翅した蝶たち(2021.7.1)

今日から7月となりましたが、奄美大島は数日前からの雨が続いています。
現在羽化中のイワカワシジミの展翅をしつつ、既に展翅板に乗った6月に採集したり飼育した蝶たちの
写真を撮ってみました。

今年の6月は甲虫類の発生があまり良くないこともあり少し蝶に入れ込もうかと思っていましたが、
思いのほか今年の梅雨は雨の日が多く、意気込みほどは蝶の採集も出来なかった印象です。

フタオチョウは飼育した分と採集分が混じっていますが、発生初期に採集しても野外品はどこか破損や
擦れがあるもので、気に入った採り込みたい個体はなかなか採れませんでしたねえ。
現地に居てもそうですから、ちょっとの遠征では良い個体はあまり採れないと思ったほうが良いです。
とりあえず第2化はこれで十分なので、あとは夏~晩秋に第3化の飼育・採集及び来年の第1化に
なるものの飼育まで完遂する予定です。それでフタオチョウは一応卒業と。

焦点となる「奄美のフタオの起源は?」についてですが、僕は自然拡散・定着(中)であると
考えています(そう思った経緯はメルマガに書こうかな)。
また、ホストとしてのクワノハエノキへの依存度はせいぜい数%以内ですし、特に成虫の習性がアカボシ
ゴマダラとは全く異なるため競合関係には無く、アカボシに影響を及ぼす心配は杞憂です^^
こういう事象は「現地」で注意深く観察することが重要で、本土の机上で幾ら考えても、ね。
また本土で飼育しても小さな標本は幾らでも作れますが「現地」ではないのだから非現実の状況下での
飼育記録であることを認識したほうが良いですね。

そしてクワノハエノキでもフタオが食う・食わない系統があると思っており、それについては出来れば
奄美に居る間に調べてみようと思っています。もしかしたらクワノハエノキ以外にもサブ的に食っている
ものが他にあるのではないかとさえ思います。いずれにしても自然界でクワノハエノキに産卵することは
イレギュラーであり、繰り返しますがアカボシとの競合を心配する必要はないでしょう。
(なお数件問い合わせが在りましたが当方はフタオ母蝶等を提供しておりません)

さて、天気予報ではあと数日もすると奄美の梅雨は明けそうな気配です。
年中行事のモリヤイ(アマミホソコバネカミキリ)を数日楽しんだ後は昨年行かなかった屋久島へ
向かう予定。屋久島が済めば例年のように地元九州で暫く過ごします。
いよいよ夏物の季節に突入です^^

クワノハエノキ新葉上のテングチョウ幼虫、今後の飼育構想を少し(2021.4.4)

奄美大島は新年度に入って2日連続の大雨、その後2日は雨は上がったものの曇天で濡れそぼった
林では採集は不可能。4月の初出動は明日以降となりそうです。

奄美大島各地のクワノハエノキの新葉上には現在、大小様々のテングチョウの幼虫が見られます。
本種は成虫で越冬するので春の産卵時期がまちまちとなり、幼虫の成長度合いに差が現れます。

林縁の目立つクワノハエノキには大抵、幼虫の食痕が見られます。大発生の際は新芽・新葉が
瞬く間に食い尽くされる場合もあります@@ 今春はそこまではいきませんね。

もうかなり蛹化に近付いた終齢幼虫。

こっちは未だ中齢ですね。

テングチョウは普通種であり、特に奄美では目にする機会が多い蝶です。なのでこれまではネットに
入れて遊ぶことはあっても面倒な展翅にまではなかなか及びませんでした。
ただ奄美をはじめとする南方産は赤紋が拡大するなどやや特化した群として知られるので、奄美を去る
今年は多少はビカビカの展翅標本を作っておこうと思います。テングは裏展もイイ^^
本種に関しては新鮮な親が多数得られるので幼虫の飼育まではやらなくて済むので助かります。

なお、奄美でクワノハエノキに関連深い蝶と言えばアカボシゴマダラがより有名ですが、これの飼育には
多大な労力、さらに空間が必要なので奄美在住期間には取り組むことが出来ませんでした。
(時期的に得難い第4化の採集には少々励みました)

何も奄美に居るうちに奄美産昆虫全てをやりきる必要はないわけで、移転後も折に触れて来島することに
なるので臨機応変に対応すれば良いでしょう。
今後は蝶およびその飼育の比重を次第に大きくしていく予定なので、アカボシに加えアマミカラスアゲハ、
そしてフタオチョウの飼育は今後の楽しみに取っておきます^^

奄美大島のフタオチョウ(2021.2.10)

手許に自己採集の奄美産フタオチョウ・ペアの写真があるので参考までにアップします。
当然のこと、沖縄からの飛来個体の末裔だから同じ日本亜種です^^

奄美にはホストのヤエヤマネコノチチが大量にあるため一気に広がったようですね。
僕が奄美に住み始める前の年に記録が出て、それから連続4年間発生を続けているので既に奄美に
定着したと言って良いのではないでしょうか。
もちろん石垣島のキミスジ等のように数年後には耐える例も結構あるので予断は許しませんが。

昨年6月の発生初期の♂

本来僕は大のフタオ好きで東南アジアの各種はほぼコレクション済です(アフリカ産は食指動かず^^)。
ただ国産フタオは規制前の沖縄産を幾つか持っていたため、地元奄美で発生していると知ってからも
あまり積極的になれず昨年6月の数日間、甲虫採集の合間に少し取り組んだのみでした。

イメージではオオムラサキのように雄大に滑空しているのかと想像していたのですが、テリトリーを張る
様子を観察したり実際にネットした限りでは雄大というよりはイシガケチョウを3倍ほど屈強にした感じで
(ちょっと言い過ぎか^^)やや拍子抜けしました。
オオムラサキならネット内で「バサッ、バサッ」と暴れますが、フタオは「パタパタ」感が強く筋肉質に
見える太い体はちょっと見掛け倒しかなあと思ったことでした。

同様に昨年6月に採った♀

発生回数は3~4月、6~7月、そして9~10月の年3化、これは沖縄本島とほぼ同じですね。
第2化が目立ちますが、秋のアカボシゴマダラのシーズンにも幾らか飛んでいるのを見ました。
今年は本種との付き合いを多少深めてみようと思っているのですが、飼育もしたいなあ。

その前に、今年も発生するのか?

奄美のシロウラナミシジミ(2020.10.11)

ちょっと前までは八重山方面まで行かないと見られなかったシロウラナミシジミですが、今では
奄美大島でも見られるようになりました。昨年12月に沖縄本島へカミキリの材探しに行った際にも
現地で幾つか見ていたし、ひょっとしたら奄美でも?、と思っていましたがやはり居ました^^

4年間発生を続けているフタオチョウといい、シロウラナミシジミといい、これまで蝶に関しては
相対的に面白味が少ないとされていた奄美大島ですが、なんだか俄然面白くなってきました^^
もちろんこれらが完全に定着するかはもう暫く見てみないと分かりませんけどね。

路傍のセンダングサに吸蜜に訪れたシロウラナミシジミ。


かつてシンガポールに数年間住んでいた頃に度々訪れた西マレーシアのキャメロン・ハイランドの
暗いジャングルで採集した時の感じのままで飛んでいました。いやあ、実に懐かしい・・・
Jamides属の巨大種、良いですねえ。

食草のミョウガ(単純な思い込み、シュクシャの間違いでした)は森林内の路傍に群落があり、その周りを
チラチラしています。ただ、7~8年前に宮崎の沿岸部で大発生したルリウラナミシジミがクズの
マント帯で紙吹雪の様に乱舞していたような信じられない数は全く居ません。
シュクシャは群落を形成し花穂の量は結構在るのですが、どうやら本種は(それほど)多産しない
タイプのJamidesのようです。

これは幼虫を確認していても納得出来ました。シュクシャの大きな花穂を調べてもなかなか幼虫には
辿り着けず、居てもせいぜい1~数頭なのです。

これは夜間、鱗片内から姿を現した終齢幼虫。

本種はこれからも暫くは活動すると思うので、続けて採集・観察してみようと思います。
かつては八重山へ行かなければ採集出来ませんでしたが、思いかけず地元でも採集・飼育が出来る
偶然に恵まれとてもラッキーです^^

本種の飼育については続編にまとめようと思います。

炎天下のツマベニチョウの幼虫@奄美大島(2020.8.16)

お盆休みもたけなわの8月中旬、今年は各地で猛暑が猛威を振るっていますね。
本土の最高気温の40℃近くには及びませんが、奄美大島でもここ暫く35℃程度までは余裕で上昇、
日向に居ると茹だって気を失いそうになります。

そうした中!
直射日光を受けるギョボクの葉上に居たのはこのヒト。

鎌首をもたげる小っちゃなヘビ・・・ではなく、ツマベニチョウの中齢幼虫です。
アホじゃないの。この炎天下、茹だって死んじゃうよ?
こんな時くらい葉裏に移動すれば良いのに・・・
習性とは恐ろしいものですねえ。

これは別の幼虫。

こっちの心配をヨソにこのヒト達、茹だるどころか元気そうにニョロニョロ。
隣のハイビスカスの花では快活に成虫が吸蜜してるし。
さすが亜熱帯~熱帯のチョウですなあ。

他にも若齢幼虫が幾つか目に付いたので暫く観察していましたが、熱射病になりそうな猛暑にもう限界、
さっさと冷房の効いた車内に戻ろう。
もちろん幼虫はもう少し成長したら頂きに参ります^^

郷里:熊本での盛夏採集(2020.8.6)

現在郷里の熊本に一時帰省中です。連日日中の気温は35℃程まで上がり、「茹る」毎日です。
そうした中、阿蘇地方を中心に恒例の盛夏採集を一通りやってきました(水害の影響が懸念される
九州山地を除く)。

阿蘇草原に局所分布のクロカメノコハムシ。
今年は比較的個体数が居てそこそこ楽しめました。幾つかルッキングでも発見。


本種は日本でも実質的に阿蘇周辺でしか採れず、しかも極めて局所的で僕のように優れたマイポイントを
持っていなければコンスタントに得るのはムリゲー。
珍種ほど環境が変わると採り難くなるのでマイコレ崩壊の危機を防ぐため勉めて通う種類です。

この時期の阿蘇では九州でも産地の少ない(熊本と大分の極一部)イッシキキモンカミキリが狙えます。
採れたり採れなかったりですが、なんとか撮影・採集に成功した個体。

ここ数年はある場所に幼虫のホストのヌルデ衰弱木があり、隣のクワの葉に成虫が見られましたが
ヌルデが完全に枯れたため発生が無くなり消滅しました。この場所を知る写真撮影家が樹皮が
すっかり剥げ落ちたヌルデ枯れ木を眺めていましたが、もう此処では発生が無いので他を当たった方が
良いですよ^^(当ブログを見ているらしいので)。

阿蘇から大きく外れますが本県でも風前の灯のトラフカミキリのマイポイントへ行ってみました。
いやはや、環境が極端に悪化しており、もう使えるクワの木が5本程に激減していました(泣)。
下は今回捕獲したトラフカミキリ。5頭も居て驚きましたがもはや九州産はほぼ入手不可です。

たまたま見つけたアヤオビハナノミ。林縁に放置された太い伐採木が古くなっており、其処で一時的に
発生したようです。地元でも滅多に遭遇しませんが、九州や対馬以外では殆ど採れないようですね。
此処では二桁ほど採れてビックリ@@

阿蘇に戻り、クロシジミのポイントを訪れると未だ健在で一安心。
孵化した卵塊も発見出来ました。


来年には奄美から地元に戻るのでやっと本腰を入れて蝶の飼育にも取り組めそうです。
飼育関係はもう少し後年から本格開始の予定でしたが、少し時期が早まるかもしれません。

阿蘇山麓のヤシャブシの幹ではハンノキカミキリ阿蘇周辺型(通称ベニハンノキ)の幼虫が
スクスク育っているようです。

時期的に材採集は出来ませんが、来年からは本種はもちろん九州本土以北の材採集等も
再開出来るのでとても楽しみです^^

蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に) TOP » 蝶