何かヘンな表題ですが^^
標本を整理していたところ、「同カテゴリー」の甲虫が立て続けに出て来たので面白いと思いアップします。
そのカテゴリーとは形状が筒状でとても細長いこと。
ツツシンクイのような柔らかいものを除いた堅い甲虫の中で、これらほど「長いよなあ」と感嘆の言葉を
発してしまうものは無いでしょうね。
標本写真は、数が多い方がルイスホソカタムシ(ホソカタムシ科)、間に挟まれた2頭がツツヒタラムシ
(別種の可能性有:ツツヒタラムシ科)です。

実物を見たことのない人は意外かもしれませんが、これらは実に小さい虫でこの中のルイスホソカタ
(大きい方)の最大個体でも10ミリ強しかありません。
ルイスホソカタムシは関西某所の頂きもので、僕は屋久島でしか採ったことがありません。
本種は一頃極珍扱いでしたが、関西方面各地で多数が採れてからはお馴染みの虫になりましたね。
僕の地元九州には少ないようで、採れた話をとんと聞きません。
恥ずかしい思いをしたのが熊本産ツツヒラタムシで、採った瞬間はこれをルイスホソカタと思い込んで
いました。
ルイスはチョー長いので歩く姿がとても特徴あるユーモラスなものですが、ツツヒラタの方もやはり
細長いだけにジタバタと歩いていた印象が残っています。
また体がやっと通れる程度の小さな丸いトンネルを垂直に朽木に空け、直角に穿孔して行こうとしていた
のも非常に面白いものでした。
ただ、やはり数は少ないもののようです。
こうして並べるとツツヒラタってそんなに長くはないんだな・・・ (比較対象が長すぎるだけか?)
いずれはルイスも九州で採ってみたいですね。
タグ : ツツヒタラムシ, ルイスホソカタムシ
カテゴリ : 甲虫(その他)
一昨日に続き、今日もレインボーセンチコガネの回収に行って来ました。
今日は新たに設定したポイント3カ所を含む合計5カ所を回りました。
僕は様々なバリエーションが発現する最も美しいとされるグループが居るポイントを数カ所知っている
のですが、実はこれらは何キロも飛び離れていてその間にどういうタイプの個体群が居るのか
殆どと言って良いほど分かっていません。
そこで最近はこれまで調べていない初めての場所を選定して採り比べてみています。
今日はそういった意味での新産地調査でしたが、もう本当にバラバラというかカラーリングに規則性や
傾向が見出せず正直「訳が分からない」というのが印象ですね。
まあ現在までのところ採集地点が少ないのでもっと細かく調べてみなくては大枠すら話せないというのが
実情です。
これは阿蘇山直下の濃いブルー系統が多いグループ。
今年は今のところ此処が一番個体数が多いかな^^

5カ所を回った今日の成果。
多かったり、少なかったり・・・

明後日もまた新たなポイントでの回収予定です。
タグ : レインボーセンチ
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
昨日、地元の秋の風物詩、レインボーセンチコガネ採集(回収^^)に行って来ました。
例年なら8月下旬からシーズンが始まるのですが、最近まで天気が安定しなかったためようやく
今年初の捕獲と相成りました。
田園地帯から望む秋の阿蘇連山。
いいですねえ、この雰囲気^^

とりあえずのジャブとして実績のある二カ所のポイントでやってみたのですが、一カ所目はまあまあ、
二カ所目は全くダメで、やってみなければ今年は何処が多いのかが分からない虫なので苦労します。
林の間伐、シカをはじめとした野生動物の移動等に成果が大きく左右されるので、一般に思われている
よりも実は数は得難いものなんです。
1年振りの再開、レインボーセンチの皆さん。
綺麗なグリーンが出る所は少ないんですよねえ。

図鑑の売れ行きはどうかな?
ここではオジャマムシ、オオセンチも当然居ます。

早朝の林内は光度が不十分で、使える写真が殆ど撮れませんでした(泣)。
まあセンチ採集はこれからだから、ゆっくり撮るかな。
明日も回収に行って来ます^^
タグ : レインボーセンチ, レインボーセンチコガネ
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
7月の屋久島で見た、赤いカミキリシリーズです(続きませんが^^)。
まずは触覚まで赤いクスベニカミキリ。
全身が「真っ赤」なクスベニというのも不思議なものです。
しかも割と珍の部類に入り、皆が密かに狙っている種類でもあります。
採れない年もあるのですが、今年は二頭採れてウレシイ^^

吹き上げでネキの飛翔を待っていると、低空をゆっくり飛ぶ赤い虫がモウセンハナカミキリ。
「エイッ」と近くの小枝ごと掬ったネットに入ったモウセンハナ♂とナガゴマフ。
ナガゴマフはエリトラ白帯が発達していて良いでしょ^^

こちらはモウセンハナ♀。
♂に比べると大型で横幅もあり貫禄十分です。
モウセンハナはジタバタ飛ぶのでドン臭く見えるもののかなり「目」が良く、飛翔個体にネットを近付けると
「クルッ」と方向転換して逃げられる場合が多いので注意が必要です(この際の逃げ足は速い)。

エリトラのスレが目立ち、生き残り感の強いホシベニカミキリ。
本種はタブ生木の中で成虫越冬を行い、早い個体はGW頃から野外に脱出します。
ですから7月に見られるものは相当遅く発生して来た個体なのでしょう。

熊毛諸島産は本来南限に当たり(近年は奄美等で本土域からの移入が進んでいるらしい)、
屋久島産のホシベニは体色の赤が少し淡くちょっと変わっていて良いです^^
タグ : クスベニカミキリ, ホシベニカミキリ, モウセンハナカミキリ
カテゴリ : カミキリ
先日は九州のカトカラの中でも僕が好んで狙っている珍種、ヨシノキシタバを紹介しました。
今回は同夜のナイターに訪れたその他のカトカラ数種について記します。
まずは九州カトカラの中でも極珍のシロシタバ。
「え~、 シロシタバが珍品~?」と言うなかれ。
本州でシロシタバと言えばちょっと高い山に秋に行くとダムやコンビニ等の灯火の下にボタボタ
落ちている印象が強いですよね。
ところが、です。
九州まで南下すると極端に少なくなり、1シーズンに1頭見れるかどうかという代物になるのです。
ヨシノキシタバよりも遥かに珍品なんですよ^^
カトカラは基本的に北方系の虫なので九州に種類も数も少ないのは仕方ないのですが、カトカラの
帝王たるムラサキシタバが身近に産しないというのは寂しい限りです。蛇足ですが。
九州では一昨年以来のシロシタバ。
壁に留まるとすぐにクルッと180度回転して下向きになることが殆どなので、上を向いた場面は
珍しいですね。

次はケヤキ食いのジョナスキシタバ。
九州産は白っぽくなり本州産とは趣をかなり異にします。また本州産と比べると型も大きいですね。
数も多くなく、コレクターさんは是非欲しいものでしょう^^

ミズナラを食樹とするエゾシロシタバ。
本州のミズナラ帯には掃いて捨てるほど居ますが、これも九州では比較的少ないです。

そしてヨシノキシタバと同じホスト(ブナ)を持つゴマシオキシタバ。
これはさすがに九州にも多いですね。ブナ帯では最も多数が集まるカトカラです。

普通種ながら本州では黒化型等の変異が結構楽しめる種類なのですが、何故か九州における
変異幅は小さく、いつも無視を決め込んでいます。
タグ : エゾシロシタバ, ゴマシオキシタバ, シロシタバ, ジョナスキシタバ
カテゴリ : 蛾
今年最初の九州高山帯における採集で数年振りに採ったのがソボトゲヒサゴゴミムシダマシ。
いやあホント、九州高山帯におけるゴミダマの極珍種ですねえ。

感覚的には屋久島高山帯に稀産するイリエヒサゴゴミムシダマシと同程度の珍品度合でしょうか。
いや、それより少ないかもなあ。
イリエもポツンと単独でしか採れないことが多いけれど、ソボトゲはそれに輪を掛けて居ない印象です。
イリエも寸詰まりの小型種ですが、ソボトゲはさらに小さくヒサゴ系の中では最小種です。
それゆえ大方の採集者には見逃されている可能性も高いですね。
また、発生時期が比較的遅いのも目に付き難い要素になっているかもしれません。
あまりにも小さく意外にも素早いので、闇夜の中で撮影に手間取るうち危うく逃すところでした。
タグ : ソボトゲヒサゴゴミムシダマシ
カテゴリ : 甲虫(その他)
9月に入ってもどうも天気が安定しませんね。
気温もちょっと低温傾向で、出撃のタイミングを計るのが難しいです。
そうした中、昨晩は九州脊梁山地の高地帯でもなんとかナイターが出来そうだったので、空模様を
気にしながら夕刻から出発しました。
自宅からポイントまではクネクネ山道を二時間ほど。車では行けるものの九州では秘境扱いの場所です。
所々雨が降った跡がありその後の天気の崩れも気になります。
現場に着いたのは午後7時過ぎ、もう真っ暗になった頃でした。
ここは標高1,500メートルほどはあり、今回は悪天のため山塊が厚い霧に終始覆われていました。
運良く雨粒は落ちていないようで道路は濡れていません。なんとか屋台はひろげられそうです。
気になるのは気温。特に今回は低く、ライトを点灯した時点で既に20℃を若干切っていました。
低温なので甲虫は最初から諦めていましたが、ことのほか蛾は多く集まって来てくれました。
とりあえずホッと胸を撫で下ろします。
今回最大の狙いは九州カトカラの珍品、ヨシノキシタバなのです。
ヨシノキシタバはブナを唯一のホストとする、いわゆるブナ帯に固有のカトカラです。
国産カトカラでは唯一雌雄の斑紋が異なる種で、単純に美しいことからとりわけ人気があります。
僕も関東各地でナイターをやっていたので分かるのですが、実は本種、かなり少ないカトカラです。
一晩に採れても数頭で、カトカラの帝王と呼ばれ珍種扱いもされるムラサキシタバよりも遥かに
少ないものでした。
九州はブナ帯が薄いので基本的に高山性の昆虫相は貧弱です。
ただマイポイントでは、毎回ヨシノキシタバが高確率で飛来するんですよ^^
点灯後暫くして支柱に留まった♂。
これはまだ展翅出来るほどの鮮度を保っています。

この♂は前翅に亀裂が入っていますね。
9月に入るとやはり♂は翅にほぼ切れ、欠けがあって殆どはスルーせざるを得ません。

一方、♀はほとんど全てがビカビカ^^
本州産の♀の斑紋はほとんど一様のようでしたが、九州産はかなり変異があります。
特に金色掛かったある意味「毒々しい」斑紋は見事の一言です^^
また九州産は本州産に比べると明らかに大型で、一層の魅力を感じますね。


昨晩のナイター、開始数時間は蛾の飛来も良くヨシノキシタバもポツポツ姿を見せましたが、次第に
気温が下がり、午前零時には冷たい強風が吹き始めたのでやむなく閉店しました。
タグ : ヨシノキシタバ
カテゴリ : 蛾
天気予報を見ると、九州地方は1カ月ほど続いた重たい前線の影響からようやく抜けつつあるようです。
昨日の雨から一転し、本日午前、少なくとも平野部は気持ち良いほどの晴天が広がっています。
ここ1週間ほどは野外に出ても深刻な雨に祟られることはないでしょう。
一つ厄介なのが少し気温が下がってしまっていることです。
これから秋物が最盛期となりますが、山間部ではやはり気温が低いと虫達の活動は鈍くなってしまうので
もう2~3℃は高くなって欲しいのですが・・・
ただ今週末について言えば、僕はメルマガの執筆と発行に加えオークションの締切および再出品、
そして発送準備とてんてこ舞いなので本格的な秋物狙いは週明けからとなりそうです。
ここ二日ほどで天気の更なる安定と気温の戻りを期待したいですね。
さて、7月に行った屋久島の写真を整理していると面白い虫が出てきたので紹介します。
キガシラハサミムシです。

正直僕はハサミムシの仲間の採集およびコレクションは全くやっていませんが、本種だけは例外です。
その理由は写真を見て頂けると一目瞭然だと思いますが、なんと素晴らしいハサミなのでしょう!
試しにちょっと自らの指を挟ませてみましたが、思ったより痛かったですよ。
決して「ダテバサミ」ではないようです^^
ハサミを含む体全体が漆黒で、頭部後縁に鮮やかな黄帯のアクセントがあります。
奇虫好きのコレクターにはたまらないでしょう^^
しかも数が少なく、一回の遠征で採れてもせいぜい1~数頭と僅かなものです。
樹上性とのことですが、あれほどスウィーピングやビーティングを行っているにも関わらず、まず
入ってきません。
本当に純粋なる樹上性なのか、ただ単に少ないのか・・・
ハサミムシ如きですが、本種についてはいろいろと解明したいなあ(標本もいっぱい欲しい^^)。
タグ : キガシラハサミムシ
カテゴリ : 雑虫
先日草原ナイターに集まる昆虫の番外編として、今は採集禁止種となったダイコクコガネについて
紹介したところです。
本日はそれ以外の甲虫幾つかに触れてみましょう。
地元草原の頼もしいところは、ダイコクコガネは言うに及ばず他の糞虫も大変豊富ということです。
その代表の一つがムネアカセンチコガネでしょう。

ムネアカセンチは上手くポイントを当てると一晩に二桁が飛来して来ることもあります。
変異も多くかつ美しく、とても可愛い風貌を持つ楽しい虫です^^
標本もいくつあっても良いなあ。
今は土盛りを掘って採る虫と思われている人も多いようですが、現在の阿蘇草原で土を掘り返していると
ダイコク盗掘と間違われる可能性も有るし、ドカチンはカッタルイのでナイターでかき集めた方が
ラクチンで、かつ能率も良いんですよ^^
真夏の草原の風物詩の一つ、ヒゲコガネ。
まあ大体どこにでも居るかな^^


草原ナイターでは常連で「来過ぎる」虫の代表、食葉性コガネ達。
種類によっては変異も多く、好きな人は採り放題です(僕はもう採りませんが^^)。



駄コガネの代表、コフキコガネ類も多く集まります。
九州、熊毛諸島限定のサツマコフキコガネ。

こちらはオオコフキコガネ。
前種とともに本来は海岸線や低地寄りの虫ですが、これらは阿蘇高原にも多くが進出しています。

地面に目を転じると、オサムシやゴミムシといった歩行虫が這っていることもあります。
全国的に変異が多い人気種、マイマイカブリ。

オサムシではエゾカタビロオサがよくナイターに集まりますし、場所によってはゴミムシの珍品が
得られたりもするので、草原ナイター、止められません^^
タグ : オオコフキコガネ, サツマコフキコガネ, ヒゲコガネ, マイマイカブリ, ムネアカセンチコガネ
カテゴリ : 甲虫(その他)
阿蘇の広大な草原には全国的に少なくなった昆虫がまだまだ生息しています。
蝶の分野で言えば、その一つがクロシジミでしょう。
全国的に減少が著しい蝶で、僕が6~7年前まで居た東京近辺では富士山周辺がまだ確実に
生息していることを知る唯一の地域でした。
会社員時代は蝶のみを対象とした採集を行うことも多く、山梨県側の富士山の裾野も良く訪れた
フィールドです。
その中でも頻繁に通った北富士演習林はクロシジミの残された産地の一つとして有名でしたが
採れてもせいぜい1~2頭で、最後には全く見ることが出来なくなっていました。
関東各地の蝶友と話していても、「昔は此処にもクロシジミが居たんだけどねえ」という話ばかりで、
既に狙って採集出来る蝶ではほぼなくなっているという重い現実を受け止めていたものです。
ところが、地元のフィールドにはそのクロシジミがまだまだ健在なのです^^
草原の中を歩いていると、クロシジミは不意に灌木から飛び出して来ます。
ゼフを一回り小さくした程度の大きさで、より不規則に飛び回り直ぐに近くの植物や地面に留まるので
直ぐに本種と分かります。
地面の草に留まった♀。
もうこの時期になるとほぼすべてが腹ボテの♀ばかりです。

灌木に留まっている♀。
これらもかなり裏面が白いですね。もちろん黒っぽい色調の個体も居ます。


全部で20頭程見た中で唯一の♂。

タグ : クロシジミ
カテゴリ : 蝶