カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

冗談のようなウラギンシジミの幼虫・蛹(2019.10.21)

先日奄美産のオキナワビロウドセセリ(オキビロ)を飼育中との記事をアップしましたが、その食樹の
クロヨナの幼葉を取っていると丁度花が幾つも咲いているところでした。
クロヨナの花なんて注目したことはありませんでしたが、マメ科らしい美しい房状のピンクの花です。

何気無くその房の一つに目をやると、何かヘンなモノが付いているのに気付きました。
「おっ、ウラギンシジミの終齢幼虫だ^^」

「擬態」により花の一部に溶け込んでいるのでよく目を凝らさないと見つかりませんが、本種は普通種でも
あることから何処にでもあるクズ(マメ科)の花を探すとたまに見つけることが出来ます。
それにしても一般にシジミチョウの幼虫はのっぺりとしたワラジ状の形態をしているのですが、それとは
かけ離れた独特の形状ですね。有名なブラシ状突起をニョキッと出す一対の尾っぽも特徴的です。

数日経つと飼育容器の壁面で蛹化したので、透明の容器の裏側からも撮影してみました。

ブクッと横に張り出した、これまたヘンな蛹ですね。幼虫と同様に蛹の形状もシジミ離れしています。
「ウラギン」と読んで字の如く成虫の翅の裏面が一面銀色と奇抜であることも併せて考えると、
本種は本邦産シジミチョウの中でも最大の変わりダネの一つと言っても良い存在なのでしょう。

上記の様にウラギンシジミは普通種ではありますが、全国で見ると季節型も含め変異も大きいので
いずれ真面目に集めてみたい種類となっています。

リュウキュウムラサキの飼育開始(2019.10.16)

奄美大島における今秋の蝶の飼育第二弾。それはリュウキュウムラサキです。
飼育材料としてはポピュラーな種類ですが、当方にとっては初めての飼育種となります。

本種は基本的に沖縄を含む日本列島には居ない種類ですが、春から次第に北上して来て秋頃には
奄美以北、場合によっては本州西部でも見られるようになります。
僕が今回採卵用に採ったのは大陸型。日本で最も多いのは台湾型ですが、他に台風の通り道となる
フィリピン型、殆ど北上して来ない赤紋型(ジャワ型)が一般に捕獲されるものとなります。
ちなみに僕がかつて1年間住んでいたオーストラリアでは美しい赤紋型ばかりでした。
これも飼育したかったなあ(まあ何時か出来るだろう^^)。

本種の産卵用にも使える食草としてサツマイモの葉がポピュラーですが、元々本種の飼育の予定が
無かったため準備がありません。本種の飼育に明るくないことから一体どんな植物に産卵するのかも
分からず暫く難儀しましたが、イノコズチが産卵用兼食草となることが分かりなんとか産卵させる
ことが出来ました。

母蝶が殆ど卵を産み終えた個体だったことに加え、本土に甚大な被害を及ぼした台風19号が去った
後は気温が下がり、さらに悪天も続いていることから産卵数は数十卵程度に止まりそうです。

本種は本来極めて多数の卵を産卵することが知られますが、少数精鋭で育てた方が明らかに良好な
マイコレが出来るのでとりあえず今回はこの程度で十分でしょう。

一部は孵化を始めましたが、このテの南方タテハとしては意外と成長は遅いように感じます。
やはりこのところ気温が下がってきている影響かな。
途中経過は暫くしてお知らせしようと思います。

奄美大島のオキナワビロウドセセリ飼育中(2019.10.10)

久し振りの「飼育室から」です。
5月の沖縄産オオシロモンセセリ以来の本格的な蝶の飼育となります。

少し前までは多忙過ぎること及びスペースの関係で奄美在住中の飼育関係はほぼ行わないとして
いましたが、先週から再開ししているオークションについて、今期から出品規模・頻度を大幅に
縮小することからそれなりの時間が取れるようになりました。
併せて先日配信したメルマガにも書いたように、「義務感からの虫事」(=なんでも屋となっていた)
を極力減らして本来やりたかった「トキめく採集・コレクション」にこれからは傾注するので空いた
時間は積極的にそうしたものに充てていこうと思います。

南方系大型セセリチョウの飼育は以前からの目標の一つであり、オキナワビロウドセセリ(オキビロ)
は奄美以南に広く居るもののタイミングが合わず初めて行った石垣島で老熟幼虫を数頭採って以来
全く手を出せずにいました。なので約30年振りのオキビロ飼育となるわけです。

オキビロはマメ科のクロヨナの葉をホストとし、若葉が在る時期にしか発生しません。そうした時期は
限られているため、幼虫は相当早く成長し瞬く間に蛹となります。目立つ大袈裟な食痕を残すため
以上を知っていれば簡単に幼虫を確保できます。しかし、葉が柔らかい時期は一瞬だし、南方では
クロヨナは場所によっては多いものの、海岸など分布域が偏っていることから的を絞り難くなかなか良い
タイミングに当たらなかったのです。
八重山等によく行かれる蝶屋さんでも本種に当たったという人は意外に少ないことと思います。

奄美大島はオキビロの北限産地で元々少なく、しかもクロヨナも滅多に無いので全くアテには
していませんでしたが、唯一知っているクロヨナの木を何気無く見ると丁度若葉が茂っていました。
もしや、と思い近付くと・・・「ビーンゴ!」
枝の先端の若葉がオキビロ幼虫にかなり食われているのが分かります^^

引き寄せて確認すると若齢幼虫の古めの巣は多いものの中齢以上の幼虫はあまり居ません。
かなり目立つ部位に巣を作るので産卵数は多くても途中で鳥等の天敵にやられてしまうのでしょう。
せっかく発生中の時期を当てたのに、ああ残念・・・
でも、この木はかなり大きく食痕も結構多かったので時間を掛けて探すとマイコレには十分な
幼虫数を確保出来ました。

基本的に幼虫はこの様に葉を二つに折り曲げてその中に隠れています。透き通った葉を通して
中に居る幼虫の姿が確認出来ますね。

オキビロの終齢幼虫。南方系大型セセリの幼虫はいずれも模様が綺麗で独特の趣きがあります。
(オオシロモン、クロはちょっと違うが)。いずれテツイロビロウドやタイワンアオバ等の幼虫も
たくさん育ててみたいですね。

得意の洗濯物入れカゴによる飼育風景。
風通しも良く、かなり手拭き状態で健康的に多数飼育が出来ます^^

丁度良い時期に見つけたようで、終齢幼虫は次々と蛹化を始めました。

例によって、蛹は白いコナを噴いたような状態で無造作に折り畳んだ葉の中で見つかります。
なんとなく「悪人ヅラ」をしていますね@@


よしよし、イッパイ蛹になーれ^^

唯一知っていたクロヨナに何となく目をやったという偶然の賜物でしたが、思い掛けなく
オキナワビロウドセセリ標本のマイコレ作成の目途が付いたのは幸運でした。
やはり蝶の飼育は楽しいので(大変でもあるが^^)、年内にあと数種の飼育をしたいですね。

阿蘇のクロカメノコハムシ、今夏は発生不良(2019.8.17)

例年7月の屋久島遠征後、足を延ばして8月を地元で過ごすのは「盆帰り」の意味もあります。
よって親孝行もしなければなりませんし、奄美大島では片付けられない用事をこなしたり、
高校の同窓会に出席したり、さらには台風9・10号が立て続けに襲来したこともあり、採集に
出る機会が特に増えるというわけでもありません。

正直8月ともなればどうしてもターゲットとなる虫は少なくなるし効率の良い採集を行うには
無駄に採集回数を増やすのではなく、狙いを絞ったピンポイント採集を行う必要があります。

その意味で毎年8月の地元帰省時に必ず取り組むのは阿蘇地方のクロカメノコハムシ採集。
本種も毎年当ブログに一回は登場する風物詩ですが、今夏の発生はどうもよろしくないようです。
本種は西日本で点々と採れてはいますが採集例は圧倒的に僕の地元熊本:阿蘇に集中しており、
どう考えても分布の中心地は九州中部の阿蘇草原と言えると思います。

良いねえ、阿蘇連山(阿蘇五岳)とそれらを取り巻くカルデラの村々のたたずまい。
将来的にこの近辺に落ち着くことを当ブログでもチラチラ書いてきましたが、当初よりその時期が
かなり早く訪れそうです。理由は9月配信のメルマガに書くとしようかな。

地の利を生かし毎年本種を探していますがやはり僕しかコンスタントに本種を供給出来る採集者は
居らず、幾ら採っても手元にコレクションが残ることはありません(汗)。
ある意味研究者・コレクターらから期待されているわけで、採ること自体は正直飽きているものの
義務感からもこれを行っている部分があります。

いつもの場所でクロカメノコのホストのノアザミを叩くと・・・
おう、嬉しい2頭落ちだい!

虫体をジオラマと見なし、低空から撮影してみます^^
奄美特産のチャイロヒラタカメノコハムシのように幾つかの山がそびえたような造形ではないものの、
ゴツゴツした独特の渋いフォルムが最高。色彩も含め、唯一無二の存在です。
だから人気が衰えないんだろうなあ。

ただ、その後はたまに単発で落ちて来るのみで、とうとう二桁には届かない結果となりました。
ノアザミの量も今年は少ないようで、生息地が草原のような特殊な環境、しかもホストが草本である場合、
環境・ホストの面からの影響も多大に受けるようです。
またこの時期は一種の端境期のようで(誰も周年サイクルを知らない)、破損したものが多い特徴が
あります。面白いのは足が破損したものは当然多いものの、前胸やエリトラがハデに欠けているものも
かなり目に付きます。

一般にハムシも含め他の甲虫でここまで何者かに傷付けられた、あるいは何らかの事故でそうなった
という例をほぼ見いだせないので、本種の生態がかなり他種とかけ離れているのではないかと考えて
いるところです。採集個体の多くに泥が付いていることも何かの関係がありそう。
このヘン、深探りすると面白そうだけどいずれ僕がやるのかなあ。メンドイなあ・・・

アザミを叩くとこれも当ブログではお馴染みのハスジゾウが採れます。
これも相変わらず人気なので他所ではそれなりに採り難いんでしょうね。確かに僕もこの辺の
マイポイント以外では採ったことがないもんなあ。

阿蘇マイポイントの草原ビーティングは月末、奄美大島へ戻る直前に草原ナイターと併せて今一度
行ってみたいと思います。

数年振りの盛夏の九州山地採集(2019.8.12)

ここ数年はタイミングの関係で地元:九州山地の高標高地帯における盛夏採集が出来ませんでしたが、
8月上旬に時間が採れたためナイター(月齢ギリギリ)やノリウツギの花掬いを行ってきました。
九州の高地も季節の多少の遅れから例年8月上旬にはほぼ散っているノリウツギの花が満開の状態で
盛夏の雰囲気は十分に堪能出来ました。

初日はライトフィット設置及びナイターから始める予定で午後から出発。未だ林内が見える時間帯に
直置き及び吊り下げライトフィットの準備を終え、見晴らしの良い地点でナイターのお店を開きます。
午後8時頃の点灯と共に少しずつ虫が集まってきますが、ほぼ駄蛾ばかり、しかも個体数が少ない。
奄美や屋久島と同様に九州本土でも「虫の出」が良くないと聞いていた通りで、甲虫ではたまに来る
ウンモンテントウ(九州では珍)やセリカ属ビロウドコガネ、面白そうなゴミムシ等を摘まみます。

生展翅が出来ないので蛾はセーブして採りますがカトカラ(シタバガ類)は狙いのヨシノキシタバ
には未だ早く1♂が来たのみ。ブナ帯なのに何故かアミメキシタバが5頭位来て驚きました。
他はビカビカのエゾシロシタバが少々、ゴマシオはかなり来ていました。

熊本市内の最高気温は37℃もあったのに標高1500メートル以上の此処での夜は寒く、車に退避
しながらテキトーに幕を見ていましたが、熊本県では珍種のキュウシュウシナ、フチグロヤツボシ
(いずれも♂)の両カミキリが来て嬉しい夜となりました。ただ完品なるも時期遅く採れた♂なので
共にエリトラがスレスレなのは仕方ないでしょう。九州産はこれも珍のコメツキガタナガクチキも
来てくれました。

翌朝はノリウツギの花に虫が集まる前にゆっくりフィット類の確認を行います。
良いものでは気の早いクロセダカコブ、コメツキガタナガクチキ、ダンダラコメツキ、オオキノコ、
そしてこれも気の早いキュウシュウオニクワガタ等が入っていました。

周辺にはヤナギが多くクロコムラサキも生息しています。以前よりは随分減ったものの今回は
ゆっくり確認出来たのでそれなりの個体数が見られ安心しました。数年後には地元に戻る予定と
しており、採集・飼育の優先種と位置付けています。
此処のは100パーがクロコムラサキ。リリースするので僕のキライな手掴み写真です。

巨大な九州産夏型ミヤマカラスアゲハ♂を捕獲。自らもアキリデス命、特に九州~屋久島の
ミヤマカラスは大人気なのでこれも地元回帰時には各産地・季節型の飼育を敢行します。
カラスザンショウやハマセンダン、エノキ等の植樹を植栽出来る「庭」も用意しないとなあ。
じゃあ、家もか? ハードル高過ぎ@@


 
そして陽が昇り気温が上がってからのノリウツギ花掬い。
これが全然ダメ(泣)。

かつてより花の分量は増えているくらい掬い甲斐があったものの良いカミキリ・甲虫は全く入らず。
全くの見掛け倒し。
ヨツスジハナ九州・四国亜種が多いくらいで後はタテジマハナ、ヒゲジロハナ、ミヤマクロハナ、
そしてトゲヒゲトラが少々・・・
本州以北の虫屋さんにはとても信じられないド貧果でしょうが、実は九州ではこうした事態が
珍しくありません。僕も関東甲信地方などでかつては何度も体験しましたが、場所によっては
パキタがたくさん、フタコブルリハナやイガブチ、オオヨツ、ルリハナ等の楽しいハナカミキリは
当然、多くのホソハナ類やピドニア類も当たり前、といった光景など九州では別世界なのです。
そう言えば今回ピドニアでさえ1頭も居なかった・・・

一つだけ良かったカンボウトラ♀。九州山地でもパキタの採れている宮崎県側では比較的得易い
ようですが熊本県側では珍品。特大個体で唯一嬉しかったもの。
  

そんなこんなで灯火関係はまあまあ、ノリウツギは撃沈という夏の九州山地マイポイント採集を
終えました。

次は今月下旬(月齢が良くなる頃)の「晩夏」における九州山地のナイター採集に赴く予定です。

トゲウスバカミキリ屋久島亜種、高山帯ゴミダマなど(2019.8.7)

今季屋久島でのちょこっと成果の第六弾、一連の報告はとりあえず今回で終了です。
最後はこれまでに取り上げなかった雑多な屋久島らしい虫達を紹介します。

今年の屋久島はヤクネキおよびギガン(アキヤマイ)のネキ等が全く不発、ポイントのリョウブの
花が咲かなかったことや、虫自体の発生が極めて不作だったこと、さらには虫の発生が例年より
1週間は遅れたことから多くの虫屋さんにとっては極めて厳しいシーズンだったと思います。
また、梅雨明けが7月20日過ぎといつまでも雨が止まなかったことも貧果に拍車を掛けたものと
思料します。

僕は各状況からネキ類には早々と見切りを付け、梅雨明けの7月最下旬にターゲットを絞り特定の
種類を狙ったので大多数の人達よりはトータルの成果は良かったものと踏んでいますが、利き腕の
故障から今年はビーティング・スウィーピングを全く行わなかったこともあり確保した標本数は
過去最低の結果となりました。

小型だが1頭だけ灯火に来てくれたトゲウスバ屋久島亜種♀
ナイターの成果も全くダメで、他採集者の分を合わせても本種はほんの数頭しか採れていません。

屋久島高山帯のみに現れるヒメエグリユミアシゴミムシダマシ
珍しい産卵場面及び滅多に無い二連発。割と成績は良かったものの時期的にほぼ♀ばかりでした。


同様に高所のみの稀種イリエヒサゴゴミムシダマシ
これも珍しい二連発。一応今年で恐怖の(オバQが出るので=ウソ)高山帯での夜間徘徊を一旦
卒業したので今後暫くは拝めない目算。

モリヒサゴゴミダマ、オニエグリゴミダマ
これらも屋久島で採集を始めた10年前に比べると随分減ってきました。


ベニモンオオキノコ
5ミリ程度の可愛らしい珍美オオキノコ。今期の夜間徘徊では僅か1頭しか見つからなかった・・・

ノムラハリオビハナノミ
屋久島はかつて大型ハナノミの宝庫と表現された時代もありましたが、今は昔・・・
近年大型ハナノミはとんと見られなくなりました。

ミヤマカラスアゲハ夏型♀
例年の如く今年も本種は不発で、確保したのはこの1♀のみ。大発生したのは過去10年に1回のみで
次に大量採集・飼育を楽しめるのはいつの日か。


今季屋久島の詳細は、次のメルマガ(9月配信)にまとめる予定です。

また採れた! 珍種ヤクシマオオクチキゴミムシ(2019.8.6)

今季屋久島でのちょこっと成果の第五弾です。

もう採れることは無いかな、と思っていた屋久島の大珍品ヤクシマオオクチキゴミムシ。
その姿を昨年に続き今年も拝むことが出き、さらに今回は生態を写真に収めることも出来ました。
(相手が動いていたので少々ピンボケになってしまいましたが)

日頃の行いが良いと良い虫が採れるよねえ~
昨年は標高百メートルほどの低地原生林内でしたが今回は山の中腹近辺で、垂直分布は結構な幅が
あるようです。

昨年居たのは地面に横たわった広葉樹の大木、今回はヤクスギの小木立ち枯れで、活動の場としては
何でも良いんですね。的が絞れないので採集者にとってはどうにもなりませんが。
この写真を見ると簡単に採れそうな気さえしますが、まあ「居ない」虫だから^^

本種を二頭採った人もまず居ないと思うが、二度在ることは三度在る、に期待しよう^^

今年は極めて不作、ヤクチャイロヒゲビロウドカミキリ(2019.8.5)

一回休んだあとは、今季屋久島でのちょこっと成果の第四弾です。

今季屋久島での7月下旬の狙いの一つは、やはり高山帯に潜むヤクチャイロヒゲビロウドカミキリ
でした。
ただ、他の昆虫と同様に本種も極めて少なく、とても採ったとは言えない貧果に終わりました。

なお梅雨明け後の屋久島は全く雨が降らず、7月中旬過ぎまでの連日の雨が何だったのかと憤慨
させられるほどで、お湿りが全く無くなってしまった林内での採集が困難を極めるのは簡単に
想像出来ました。

でも一応、今期ラベルの特大ペアはキープしましたよ(汗)。

これら以外は触角の切れたものや小型個体が幾つか採れたのみ。
昨年は成績がかなり良く、それなりのコレクションを確保していたため大事にはならずに済んだ
感じで、それが無ければさらに屋久島高山帯での修行が続くところでした。

それぞれ♂と♀の拡大。♀は特大いま一歩かな・・・


いやはや、本来ならヤクチャイロヒゲの何倍も採れるはずのタダビロウド(屋久亜種)やニセビロウド
でさえも今年は二桁いったかどうかという大惨事でした。
連日高いガソリンを費やし時間を掛け、高山帯まで行ってビロウド・ゼロ(さらにコブヒゲ・ゼロ)を食らうと
意気消沈、再起不能となります(もうイヤ、こんな生活・・・)

来年からもうコレをやらないで良いと思うと、重い呪縛から解放された気分です。
ということで、昨年はある程度の本種の放出が出来ましたが今期はほぼ出せず、来年以降は基本的に
高山帯での採集を積極的にしないのでお含みおきお願いします(一部の方々へ)。

やっと完結、ヤクマルバネコブヒゲカミキリ探し(2019.8.3)

今季屋久島でのちょこっと成果の第三弾です。

「屋久島でやりたくない採集は何か?」と尋ねられたら、真っ先に「ヤクマルバネコブヒゲ探し!」
と答えます。それほどコブヒゲカミキリの最高峰たる本種の採集は過酷を極めるんですね。

採集するのが困難なのはまず出現期にあります。多数の採集者がやって来る7月中旬の海の日前後
では居ないことはないが未だ早過ぎます。そして採集者の殆どはネキ類をターゲットにしており、
睡眠時間や体力を奪われる高山帯での夜間採集を行おうとする気力がハナから無いこと。
珍種イメージが強過ぎて最初から「無い」ことになっているのも事実でしょう。

そして最大の理由は夜の高山帯林内をライトを照らしながら徘徊する勇気が持てないことにあるのでは
とも思います。やった事のない人には想像もつかないと思いますが、屋久島高山帯の闇夜は「荘厳」
過ぎます。道から離れ林内に分け入った途端、2~3抱えもある大樹がゴロゴロ、無数の苔生した
倒木や立ち枯れ、轟音を伴う沸き沢、ヒンヤリした空気、それらのいずれもが畏敬の圧迫感をもって
身に迫って来るのです。気の弱い人なら一歩も前へ進めないでしょう。

今年は何故か少なかったがヤマビルの多さもこの森を敬遠させている理由の一つです。
例年なら少し歩く毎に長靴をチェックする煩わしさを強いられるのです。
噛まれたらこの上なく意気消沈するし。
(天敵ヤマビルの話は長くなるのでこのヘンにしておきます)

以上を乗り越えたとして、冒頭の話に戻りますが本種採集をやりたくない本当の理由(本音)は
「努力に見合った成果が得られない」ことが最初から分かっているからなんですね。
これはヤクネキ等にも言えることなのですが、誰もそんな苦労を他の虫に対してもまたしたくない
わけです。その気持ち、よーく分かります。

でも、僕はこの数年それを果敢にやりました。
やらないとコレクションが作れないから。理由はそれだけです。
今年ネキ類がダメなのはほぼ分かっていたが敢えて屋久島入りして後半戦を戦ったのは、今年で
嫌なものは片付けて早く身軽になりたかったからです。
そして今年運良く割と成果が上がり、ようやく身軽になれました^^

コブヒゲ類の「定位置」というのは基本あるのですが、反面何処に居ても不思議ではないという
側面もあるのが厄介。
これなんか何処に居るか分かりますか。これ一瞬で見つけられなければ多分あなたに本種は
採れません。ライトの光を当てるべき対象だらけなので目の焦点が直ぐ次に行ってしまうので。

何か障害物が触れている場所もポイントです。目に入るのは一瞬なので見逃さない事が大事ですが。

いいねえ。タダマルバネコブヒゲとは雲泥の差、この拡張高さ。
これなんか超特大の♂で嬉しかったなあ。

ありえないヤクマルバネコブヒゲの二連発。こんなの二度と無いでしょう@@
見つかっても数時間に一頭、がデフォルト。見つからない日も当然あります。

何の変哲もない細い生木の上でコーリングしている♀。こんな分かり易い場面、滅多にありません。
第一、こんなとこ照らす? 普通なら居るわけないじゃん・・・

というわけで去年までのストックに加え、今期7月最終週を費やしなんとか想定コレクション数を
確保しました。これで一旦、屋久島高山帯の徘徊採集は卒業です。
(ヤクコブは飼育でも増やせるからそっちの方針でやります^^)

この数年、キツカッタなあ。朝も昼も、夜も、いつも採集だったからね。
来年からの屋久島はネキ採り、ハナカミキリ掬い、ナイターなど楽しくラクなことしかしないもんね^^

屋久島、夏のハナカミキリ数種(2019.8.2)

今年の屋久島入りは遅く実質の採集開始は7月20日以降となったものの、虫自体の発生がやや遅れて
いたことからそこそこ採集出来たものもありました。
その代表が本日紹介するハナカミキリ数種です。

クロソンホソハナカミキリ
例年は少ない人気ハナカミキリですが今年は発生が良く、ノブドウの花に来たり林縁を飛翔する個体が
結構目に付きました。マッキッキーの可憐な本種がプンプン飛んでいるのを見るのは至高の瞬間^^

ヤクシマヨツスジハナカミキリ
屋久島特産、標高千メートル以下でも見られるものの分布の主体は高山帯。十年近く前は多産した
数年間がありましたが近年はあまり採れなくなっています。
My Tree の花が遅れて咲いたこともあり、久し振りにそこそこの個体数を得ました。
触角先端が純白でネットの白と同化し切れているように見えますが錯覚です^^

モウセンハナカミキリ
ヤクネキ・ポイントでは日に数頭の飛翔が見られるため屋久島では少ないイメージは無いものの、多数を
一度に得るのは困難。ただ自分は本種は他人に譲ることが多いかな。
なお今年はネキ類の飛翔がなかったため、ジタバタ飛ぶモウセンに何本ものネットがチャンバラ
していました^^

とりあえずバーッと展足してみたもの。やはり採集時期が遅いため不完品率が高く残念ですね。
ま、これらのハナカミキリは大好物なので今後も完品・大型を狙いますが^^

右手の故障が治らないので屋久島でもビーティング・スウィーピングは一切やらず目視ネッティングが
主体でした。
やはり珍美ハナカミキリ採りは面白いなあ。次のメルマガに書く予定ですが、今後はこうした楽しい採集に
回帰して行こうと考えています。

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