昨日は3月下旬の三連休の最終日ということで、オオヒゲブトハナムグリのポイントにはこれまで
見たこともない数の虫屋の車がひしめきました。
この写真に写っていない車も数台あったので、恐らく20人以上がこの場所に集結していたと
思われます。
僕は昨日からオオヒゲブトのベストタイムのみ此処へ来ています。

昨日はそこそこ晴れ間も広がったものの涼し過ぎる強い風の影響で虫は全く飛ばず。
声を掛けた限りでは誰のネットにもオオヒゲブトは入っていないようでした。
と言うより、それらしい飛翔個体もほぼ確認されなかったようです。
そして本日。平日とは言え採集者は昨日の三分の二ほどは居たでしょうか。
昼近くまで曇りがちでしたが、ベストタイムに近付くにつれ晴れ間が出るようになりました。
風も昨日よりは落ち着いており、結果としてお昼前にはかなり気温も上昇して来ました。
誰もがこれまでのウップンを晴らせる程度の数は採れるだろうと思ったはずです。
ところが、ベストタイムに見られた飛翔個体はせいぜい10個体ほど。
僕は特段オオヒゲブトに執着があるわけではなく他の事も平行しながらだったのでこの程度の数しか
見ませんでしたが、あとで確認すると他の採集者も似たりよったりで採集数(勿論♂)は多い人でも
5頭程度ではないでしょうか。
オオヒゲブトのピークに合わせるというのは本当に大変な事なんですよ。
さて、このポイントは♂は採り易いものの全く花が無いため♀を狙うのは難しいです。
僕が林内のポイントで空を見上げていると、足元でしきりにブーンという羽ばたき音がしています。
どうせ大きなハエかなんかだろうと最初は気に掛けなかったのですが、あ、これはハナムグリが
地表の低い植物群に阻まれて飛べない状態の音ではないかと気付きました。
実はこれと同じ羽ばたき音を去年の波照間島で何度も聞いていました。
それは海岸に近い明るい草付きでしたが、恐らく新たに地中から羽化して来たイシガキシロテン
ハナムグリの新成虫が、低く繁茂する雑草類に阻まれて上昇出来ない、すなわち狭い空間で
ホバリングしながらもがいている時と全く同じ音だったのです。
慌てて音のする地表付近に目を凝らすと、緑に輝くオオヒゲブトの♀が雑草の葉っぱの下で必死に
羽ばたいているところでした。
一旦地面に叩き落して這い上がって来たのが下の写真です。

そして、かつて埼玉県所沢市で、虫友とヒゲブトハナムグリの♀の採集法を確立した時のように
(この時の様子は以前のサイ角通信に記述されている)、♀が居た周りを丹念に調べました。
ヒゲブトハナムグリは、♀が地中から這い出てくると上空をパトロールしていた♂が何頭も
誘引されて地表でその♀と交尾しようとします。
その際に多い場合は5~6頭の♂が♀を追いかけ回し、ダンゴ状になったりするので大変目立つ
のです。
これが当時僕らが生み出した♀の発見方法でした^^
つまりこれを逆利用して周りに♂が居ないかと考えたわけです。
しかし、期待に反して付近は静まり返り♂は一頭たりとも見つけることは出来ませんでした。
やはり♂が地表スレスレを緩慢に飛び回るヒゲブトハナムグリとは異なり、少なくとも地上数メートル
以上の高さを猛スピードで回遊するオオヒゲブトにとって、地表での交尾というのはあまり現実的では
無いと思われます。
やはり交尾は主に樹上や高所にある花の上等で行われるのでしょう(地表での交尾も確認されている)。
それにしても先行組はもう何人もあえなく敗退して石垣を去って行きました。
今年のピークは一体何時になるのだろうか・・・
カテゴリ : ハナムグリ・コガネ
今シーズン長期遠征の本拠地、石垣島に来て数日経ちました。
身辺整理も済み、天気も回復基調にあるので今日から行動を開始します。
石垣に降り立った直後二日間は気温もかなり高く、Tシャツ・短パンで過せ、噂通りに与那国よりは
マシだわい^^とほくそ笑んだのですが、昨日は最高気温が17℃の冷たい暴風が吹き荒れる曇天へ。
東京の最高気温が13℃だったのであまり変わりませんね^^
今日も20℃程度までしか上がらないようなので飛翔タイプの虫はまず無理でしょう。
各採集地の環境確認や昨年気になっていた材等を見回ったりする日に充てたいと思います。
ネットで過去の気候の推移を見ると、どういう訳だか確かに最西端の与那国より石垣の方が気温が高い
状態が続いていたようです。
ただそうは言っても今冬は日本全土が寒波に覆われているわけなので、石垣にもその影響は及んでいる
と見るべきでしょう。
春物の出現に関しては多少なりとも遅れているという見方をしておいた方がよいと思っています。
いずれにしても晴れて気温が上がり風が弱まった日でなければ春の虫は飛翔してくれません。
明日・明後日はもっと気温が上がるようですので、ここ数日で今春における虫の発生の感じが
分かると踏んでいます。
では、偵察に行ってきます^^
カテゴリ : その他
突然ですが、本日与那国島を去ります。
仕事も終了し、当初の予定通りの行動です。
与那国島には二カ月近く滞在しましたが、恐らく10年に一度という寒波の時期を過したことになり、
ある意味貴重な体験でした。
もし純粋に採集目的で来ていたとしたら発狂していたでしょうね(まあ採集目的でこんなに早い時期に
来ることはないわけですが^^)
何しろ、それなりに晴れて気温もそこそこ上がったのは到着直後と滞在中頃、そしてこの数日と
僅か3回のみでしたから@@
寒波で春物が遅れていたことから、時間が出来るとカミキリの材を主に採っていました。
本日配信するメルマガにも書きますが、昨年から続けているあるカミキリの生態に迫ることが出来、
さらには複数採集に成功したのは大きな成果だったと思います。
正直、これが叶っただけで今回与那国に来た甲斐がありました。
石垣島へ向かう荷役作業中の「フェリーよなくに」。

次は様々な種類に枚挙の暇が無い石垣です!
もちろん周りの幾つかの島、そして与那国にも今度は採集だけの目的で再来島します^^
落ち着いたら情報発信を再開しますので、今後もお楽しみに!
カテゴリ : その他
ここ与那国での材採集時に確認した数種のカミキリの蛹を紹介します。
まずは幼虫と共にとても黄色っぽいサビアヤカミキリの蛹。
巨大な頭部・マンディブルが特徴的ですね。触角が短いので♀個体かな。
材も結構採れて今年は与那国産の標本がたくさん出来そうです^^

次いで蛹室から出てきたヨツスジカミキリの蛹。触角の長さから♂と断定できます。
本種は幼虫、蛹共に純白さが際立ちますね。採集時の衝撃で木屑だらけになっています。

そして食入枝を削っていると、特別な詰め物の横に現れた蛹屋から顔を覗かせたのは・・・
与那国特産のノブオフトカミキリの蛹です。

大事な種類なので、しっかりテープで目張りして大きく「さなぎ」と注書き^^

蛹室を壊して蛹を取り出し全体像を写真に撮ろうかとも思いましたが、衝撃等での死亡率が格段に
高まるのでそのままにしておくことにしました。
でも「これじゃ全く見えないじゃないか」という声が聞こえてきそうです。
そうだよなあ、いっそ本種は削除するかと考えていると、前蛹の状態で採ったものをフィルムケースに
いれたままにしていたことを思い出しました。
急いで蓋を開けると・・・
「オッ、蛹になってる^^」
これがノブオフトカミキリの蛹(♀)です。
名前の通り典型的なフトカミキリの形状、雰囲気ですね。
顔面や背面(腹節)にはまばらで短い剛毛が生えています。


ただ一つ面白い特徴を発見しました。
蛹尾端のトゲ状の突起です。

これまで多種の蛹を見てきましたが、ここまでハッキリしたオプションは珍しいですね。
幼虫もそうですが、様々な種類の幼生期を見て比較するのは本当に勉強になります。
成虫も幼虫も、そして蛹も、満遍なく多角的に見られる虫屋を目指したいものです。
タグ : サビアヤカミキリ, ノブオフトカミキリ, ヨツスジカミキリ
カテゴリ : カミキリ
やっぱり出ました~
この幼虫^^
ここで材採集を行えばかなりの確率で遭遇してしまう特大コメツキの幼虫。
その正体は・・・
与那国島特産、国内最大かつ最美のノブオオオアオコメツキです。
(最大最美の双璧としてヨツモンオオアオも居ますがこう言い切っても良いでしょう^^)
ウスイロフトカミキリ幼虫の古い坑道痕に居た終齢初期の幼虫。
このエグいマンディブル、成長に伴ってもっと凄くなります^^

そう言えば昨年6月に成虫をそこそこ採り、同時に生態写真も結構撮ったのですが与那国から石垣、
直後の地元への移動のどさくさで紹介出来ずにいたことを思い出しました。
残念ながら今はその写真が手元に無いので、今年の夏も与那国へ再渡島出来れば多くの深青かつ
煌びやかに輝く成虫の写真をお目に掛ける事が出来るでしょう^^
コメツキの幼虫ですから、枯木・朽木が絡む様々な場所から出てきます。
例えば以前も指摘したフトカミキリ類幼虫の古い坑道内、ヨツスジカミキリ幼虫が居たクロツグの古い
葉柄部分、ヨナグニゴマフ幼虫がかつてボロボロに食ったと思しき空間が出来た食痕中などなど。
ワモンサビカミキリ幼虫のものと思われる食痕中に居た中齢幼虫。食痕の主は恐らく餌食に
なったんでしょうね。
本属コメツキの尾端突起はこんな形をしています。

かつて幼虫を2年ほど飼った経験がありますが、とても慎重深く臆病という印象を強く持ちました。
以前本属の幼虫は獲物を求めて積極的に歩き回ると書いた文献か何かを見た記憶がありますが、
うーん、どうかなあと思いますね。

いつかまた本種の飼育に今度は真剣に取り組みたいものです。蛹も見てみたいですからね。
ハンティングの様子も実に興味深く面白いです(ちょっとグロだけど・・・)。
成虫採りも面白いのでまたやろう^^
タグ : ノブオオオアオコメツキ
カテゴリ : 甲虫(その他)
アオムネスジタマムシは数少ない南方系大型タマムシの一種で、八重山、特に与那国島では
かなりポピュラーな種類です(日本では大型タマムシ自体の種類が少ないですが)。
成虫はモモタマナやキールカンコノキ等に見られ、早い個体は3月には姿を現します。
昨年は初めて6月下旬という虫のシーズンも末期に与那国を訪れたのですが、その頃でもかなりの
数が見られました。盛夏に向けて数を増すパターンのタマムシなのでしょう。
寄生植物も多岐に渡り、材を崩しているとその幼虫も結構目にします。
シイの枯れ枝を折ったら現れた終齢と思われる幼虫。

基本的にタマムシの幼虫は活性が低く、幼虫の坑道壁をある程度壊してしまうともう自ら再穿孔が
出来なくなってしまいます。
ここがカミキリやある種のハナムグリ等他の材穿孔性甲虫と異なる点で、採集者(兼飼育者^^)
としては非常に厄介な所です。
巨大な胸部をブクーッ、ブクーッと膨らませるばかりで、長大過ぎるしっぽ(腹部^^)はダラ~ン・・・
どっちが背面でどっちが腹面かも分かり難いし、一体どうせいと。
(坑道を壊した僕が悪いんですけどね^^)
幼虫もそうですが、もっと困るのが材採集時に蛹が出てきた時です。
タマムシの蛹は衝撃に極めて弱く、大事に扱ってもどこかが傷付いてほぼ死亡に至ります(泣)。
だから、「あータマムシの蛹出てきちゃったよ!」って感じになっちゃいます。

成虫はウエルカムですが、幼生期は極めてヤッカイな一群です。
タマムシ・・・
(書いているうち最後は何故かタマムシ全体への勝手な恨み節となりました。)
タグ : アオムネスジタマムシ
カテゴリ : タマムシ
連日の寒さでカミキリをはじめとした甲虫類の本格的な発生は未だこれからの与那国ですが、
特産のヨナグニジュウジクロカミキリはなんとか見ることが出来ます。
ビーティングネットにSybra属・Ropica属といった最普通種すらほぼ落ちないことを考慮すると、
本種は周年発生型のカミキリではないかと感じさせます。
先日、殆ど虫が落ちない中で数頭落ちて来たヨナグニジュウジクロ。結構新鮮のようです。

ただ、どんな時期に叩いてもポツリポツリしか落ちないのが本種の特徴。
与那国で採集したことの無い方は、小型種ゆえに本種もSybraやRopicaのようにホイホイ得られると
思い込んでいる人も多いのではないでしょうか。
どうもオークションやフェアでの標本の動き等からもそのようなフシがあるように感じています。
本種のホストであるガジュマルは本当に何処にでもあるし、枯れ枝も必ずと言って良いほど付いて
いるのですが、どうして本種はここまで少ないのか。
もちろん全く採れないわけではないのですが、発生地がどうも局地的だし、本当にポツーンとしか
落ちない(ちょっとしつこいですね。でもそれだけに実感がこもってるでしょ^^)
それに、新鮮のように見えても触角が一部欠損していたりと不完品の割合も多いので閉口します。
展足の段階でも、あまりにも小さいので触角や足の一部を飛ばしてしまうことも多いですね。
これも左触角が一部切れてるし・・・

本当に完全な標本を残し難い種類です(泣)。
もう少し本種の評価は高くても良いと思うんですが・・・
タグ : ヨナグニジュウジクロカミキリ
カテゴリ : カミキリ
今日も相変わらず寒い与那国島です。
それしか言うことがないのか、とツッコミが入りそうですね^^
昨日は昼頃少し陽も射しましたが、それでも寒風が酷くジャンパーを着ていなければバイクで走ることも
出来ないほどでした。
そして今日はまた暗ーい曇天へ逆戻り。
北風が止み数日でも晴天が続けばそろそろ虫も這い出る時期なのですが、島内の人達も言うように
特に今年は酷く寒い春となっています。
材採や朽木中の虫を狙うならともかく、10日に一度しか晴れ間が出ないような現実では正直虫採りを
楽しめません。
春休み時期ともなりそろそろ与那国にも学生を中心に虫屋が来始めていますが、数日しかない
滞在日程が全てこんな天候なのですから見ていて実に哀れです。
今日お会いした蝶屋さんも天を仰ぎ嘆いていましたし、林道ですれ違った別の蝶屋さんも相当に
険しい表情をしていました。
一方僕はと言えば今回の第一義の目的は仕事なので、この天候も実はあまり関係ないってところです。
運良く暇が出来て、さあ採集するぞという時も毎回こんな天気なのでウンザリはしますけどね。
成虫は例年に無く端境期感が強いので、時間がある時は基本的に材採集ばかりしています。
良い材も結構採ってますよ^^
まあ、ここでは日本随一と言えるほど経験を積んでいますからね。
今日は今の与那国の様子を幾つか紹介しましょうか。
晴天の日に海岸で出会ったヨナグニポニー(与那国ウマ)。
本土で競馬のサラブレッドや肉用・役用のペルシュロンといった巨体品種を見慣れていると思わず
失笑してしまうほど可愛いお馬さんです^^
観光地的な場所では複数が飼われている場合もありますが、一般にはポツンと繋がれている場面
が多く決してポピュラーな家畜ではありません。
特段の用途は無く、遺伝子保存のため飼養者には補助金が出ているようです。

そこから遠巻きに見る与那国空港の滑走路。
右側の隆起した岩礁地形が実に与那国らしい。

岩礁と言えば観光スポットの「立神岩」。

ここからだといつもとは逆方向から最高峰の宇良部岳(右上の鉄塔が頂上)を見ることになります。

曇天のある日、林道でポイントを探していました。
雲に煙る宇良部山頂(これがいつもの角度^^)。

すると心配していた雨が!
雨脚は早まるばかり、近くの東屋を目指し猛ダッシュ! アウト気味のセーフ!

振り返るとそこにあるのはどしゃ降りの雨に消えかかった宇良部山頂。
君は完全にアウトだね。

与那国にもマングローブがあります。
あっ、フチトリが泳いで・・・
いるわけないか^^

ヨナグニサンが蝶だと初めて知った瞬間・・・

丘から仰ぐ(三つの中の)最大の町、祖納。
今日も風強く、波、荒ぶる。

南の島って、なんで河口付近までコバルトブルーなんだろ。

あちこちに立てられた一方のプロパガンダ。
中国の尖閣侵攻を防ぐため自衛隊の駐屯が決まりましたが、島内は今も賛成・反対でもめています。
部外者としては意見すべきではありませんが、単純に中国軍が侵攻してきたらどうするの?
(僕が居る間は来ませんように)。

まさに旬な「サトウキビ刈り」。今月一杯は刈り取りが続くとか。
ちなみに今僕が従事しているのはコレではありません。1日で足腰が立たなくなります^^
日当も僅か○千円っていうし・・・

そして忘れちゃいけない日本最西端の碑^^
カテゴリ : その他
与那国島に来て、これまで採集中に確認したカミキリの脱出口の数々です。
時期的にはまだまだ端境期で成虫達は採れないんだけど、前シーズンに脱出した穴はよく目に
するんだよなあ。
まず、シイ生木の半枯れ枝に付いたノブオフトカミキリの脱出口。
材ではあまり個体数の稼げない種類ですが、本種は野外に出ると直ぐにスレるので材採集も
欠かせないものです。

林内で発見したイエカミキリの脱出口だらけの立ち枯れ。
そう言えば与那国で本種は未採集だ・・・

公園内で見つけたクワ枯れ枝に空いたヨナグニキボシカミキリの脱出口。
穴のすぐ傍に荒い木屑が詰まった老熟幼虫の食入した痕も確認出来ますね。
本種は例年、3月中旬頃には姿を現します(今春は寒いので遅れるかも)。

竹林の枯れ竹上部にあったサビアヤカミキリの脱出口。
本種は材採で幼虫・蛹もそれなりに確保しました^^^

オキナワサビカミキリの脱出口の写真もあるのですが・・・
これは止めておこう^^
それにしても今日は寒い~
もう5日連続でドン曇り、時々雨模様です・・・
採集らしい採集は殆どしていない(泣)。
うう・・・
カテゴリ : カミキリ
もう三日連続で寒い雨天が続いている与那国島です。
宿ではまだ度々ストーブが活躍中^^
今日は美蛾を中心とした一群、「昼蛾」のお話です。
先日林内で採集していると、シャツの裾にオキナワルリチラシが留まっているのに気付きました。
本種はサツマニシキと並び、我が国で最も「昼蛾」らしい様相を醸しています。
後者と異なり、本種は夜間ライトに寄って来る事もままあります。
(参考)石垣・屋久島のサツマニシキ

指に留まらせたりして暫く遊んでみます^^
後翅はこのように煌びやかな青鱗で彩られています。
触角の表面や頭部、前翅の一部や付け根等にも同様の色合いのアクセントがあり、これはこの手の
美しい昼蛾のほぼ共通の特徴になっています。

それにしても後翅の純白さが際立ちますね。九州産辺りとは何か異なる気がする・・・
サツマニシキも本州西部から琉球列島にかけて4亜種ほどに分けられているし、たぶん本種も
全国的にはそれなりの変異があるのでしょう。
美蛾への想いは尽きないなあ・・・
僕の昼蛾に関する最大の夢は、何時の日か「オオサマアゲハモドキ」を飼育することなんですよ^^
♀標本を見ると、どの個体も腹部は巨大で卵を一杯抱えていそうです。人工採卵は恐らく難しくないと
睨んでいますが、さぞかし巨大で変わった幼虫なんだろうなあ。
そんな妄想に耽っていたら、オキナワルリチラシは緑の前翅とアクセントを伴った純白の後翅を
羽ばたかせながら、ひらひらと優雅に飛び去って行きました。
一方、こちらは蝶採集の際、林縁のやや高い所を飛んでいたクロツバメ。
食樹は与那国ではアヤミハビル(ヨナクニサン)も食っているアカギですが、それがたくさんある割には
クロツバメ自体の姿は何故かほとんど目にしません。これは石垣等でも感じるところです。
頭・胸部および腹節の鮮やかな「赤」は一種の警戒色で、虫体を摘むと強烈な不快臭を放ちます。
これも美蛾たる多くの昼蛾に備わる特徴のようです。

後翅の色合いには変異があり、宮古島産は緑っぽく趣がまた異なるものでした。
日本産はタイ産等が全体的に黒っぽい中でとても美しい個体群です。
そう言えば与那国で昼蛾に出会ったのは今回が初めてだ^^
タグ : オキナワルリチラシ, クロツバメ, サツマニシキ
カテゴリ : 蛾